おかげさまで生きてます

日々の暮らしのなかで

隔煙

2006年07月13日 | 日記・エッセイ・コラム
最近、酒の席での話題のひとつに“禁煙”がある。

今月の一日から、タバコが値上げされた。値上げの度に「禁煙」が話題に
のぼるが、やっぱりやめる事は出来ない。

タバコを吸うようになったのは、少し遅くて高校を卒業してからだった。
当時は

「これからはタバコを吸わない人の方がモテルはず!」

と、吸う事は考えていなかった。
勤めていた会社ではライターも取り扱っていたし、すでに吸っているヤツもいた。

ある日、社長と懇談する機会があった。新入社員と社長が車座になって
ざっくばらんに、色んな意見を言い合う会だ。

その中で、突然社長が、

「タバコを吸うときに、自社のライターを使っている人はいますか?」

の問いかけに、同期のヤツが毅然と手を上げた。
一瞬、みんなの視線がそいつに集まる。

(お前、18やんかぁ~)

しかし社長はにっこりと微笑んで、
「正直でよろしい! ほかの人は吸わないの?」

その言葉で次々と手をあげる人々。手を上げて無い方が小数だった。

今迄にも何度か「禁煙」に取り組んだ事はあった。
最長で「6ヶ月間」と言うのがあるが、これも今から思えば、夢のような事だ。

いろんな「禁煙本」も読んだ。しかしどれも読んでいる間は

(これでやめられる!)

と思っているが、いざ読み終わるとそんな考えはどっかに飛んでいくようだ。

「禁煙はカンタンです。だって“タバコを吸わない”だけでいいんですから」

実に簡単な一文だが、これは結構気分を楽にしてくれる。
とは言っても、その“吸わない”事が一番の苦痛には変わりない。

昔、テレビで上岡龍太郎が禁煙をしたと言っていた。
共演者に「もう二度と吸わないんですか?」と問われると、平然と言ってのけた。

「僕はやめた訳やない」

(?)

どう言うこと?って思っていると、上岡さんが続ける。

「んな、何か? 君はずっとタバコを口に付けてるんか?」と。

上岡さん曰く、

「1本を吸って次のタバコを吸うまで時間をあけるやろ? 今はその“間”なんや!」

いかにも上岡さんらしい一言だと思った。
僕はけっこう“チェーンスモーカー”かも知れない。
吸うインターバルを、30分、1時間、3時間、半日・・・と伸ばしていくのもいいかも。

「節煙」とどこが違うの?と突っ込まれても僕には分かりません。

次の一本を吸うまでの間が“三年”開いた。

これだと、「これが最後の1本か!」と悲壮な決意もいらない。

やっぱりこれかな?







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ポジティブ

2006年07月11日 | 日記・エッセイ・コラム
何事においても、「いい方」に思えればいいのだが。

僕はどちらかと言えば“ネガティブ”な思考になりがちだ。

コップに溢れる程の水がある。何かの弾みでコップを倒してしまう。
あわててコップを元に戻した時に、水はコップの半分になっていた。

“あぁ、半分しか残っていない”こう考えてしまう。
“よかった、半分残っていた”とは思えない。

ある国に住む小数民族のところへ靴の販売に行く営業マン。
彼は現地に着くと、人々を見て愕然とする。
そしてその足で本社へと帰ってしまう。
靴を売らずに帰ってきた彼に上司が問いかける。
彼は“あそこでは靴は売れません”と言う。何故そう思うのかとの問いに彼は、

「靴を履く習慣があそこにはないんです。」

ライバル会社の営業マンが、同じ小数民族の住む村へと靴の販売に出かける。
彼は現地に着くと、人々をみて愕然とする。
そしてすぐに携帯を取り出し、本社へと電話をかける。
声を上ずらせ、必死に増産の依頼をしてくる彼に上司が問いかける。
彼は“ここでは靴は絶対売れます”と言う。何故そう思うのかとの問いに彼は、

「ここでは靴を履く習慣がまだないんです。」

“誰も靴を履いていない”状況で、受け取り方は180°違う事もある。


昨日、お世話になっている会社の営業マンがやって来て少し立ち話をした。
彼は、“いかにも営業”らしく、笑顔で親しげに喋ってくる。

「どうですか、調子は?」

同じ業種なんで、正直に現状を喋る。すると彼は、

「でも、久太郎さんはパソコンに精通されてるんで、色々な事が出来ますよね」

と続けた。
確かに新しい事にもチャレンジしようとはしているが、
どうも、物覚えが悪くなった様な気がする。以前ならすぐに覚えられた事でも
時間が掛ってしまう。“歳をとったなと思うンですよね”と言うと彼は、

「それは、今までに積み重ねた知識が邪魔してるんちゃいますか?」

歳をとったのではなく、色んな場面を想定出来るようになったから、
慎重になっているんですと彼は言った。

「でも、若い人が羨ましいと思う事はあるよ」と続けると、
「若い人と喋ってて、どう思いますか?」

僕はまたまた正直に「発想が素晴らしいって思う時があるわ」と答えると、

「“最近の若いモンは~”って思わずに?」

「そうやね」

すると彼は、
「それは久太郎さんが柔軟なんですよ、結構若いですやん!」
こんな調子で、彼は僕が言うことすべて“ポジティブ”な考え方に置き換える。
「なんでもそう思えたらええよね」彼の考え方に賛同すると、

「ははっ、僕がバカなだけですよ。久太郎さんとは悩みの大きさも深さも違います。」

完敗!今日から彼のように物事を見てみようと思った。







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ナミダのわけ

2006年07月10日 | 日記・エッセイ・コラム
歳を重ねたお陰だろうか?最近、涙腺の弱さが際立ってきた。

何気なくテレビをつけると、野球中継をやっていた。
バファローズ×マーリンズ戦だった。スカイマークスタジアムからの中継。
ファンサービスの一環として、「花火」を打ち上げている。

その画面を見た時に、不覚にも両目に涙が滲んできた。

もちろん、花火にじゃない!特別な思い入れも無いしね。
画面に映る子供達の顔を見ながら、“じ~ん”と来てしまった。

映画やドラマでも

「子供と動物の演技には勝てない」

みたいな言葉があるが、一番感情移入がしやすいのは「子供」に対してと
いう事になるんだろうか?自分だってかつては「子供」だったから。

最近ではあまり見かける事がなくなったが、ちょっと前までは、
買ったばかりのラジカセの箱をカゴに入れ、嬉しそうに走る自転車を
見かける度に、

「彼は今が一番幸せなんだ」

と、思ったりしていた。

彼は、自分でお金をためて買ったのかも知れないが、
少しは親にねだってお金を貰ったのかも知れない。親からお金を貰うってことは
容易いなことじゃない。
イロイロと小言も頂いただろう。普段の生活や勉強の事も厳しく言われただろう。
そんな状況に置かれても、「ラジカセ」が欲しいと言う思いを達成するために、
彼は一生懸命陳情したはずだ。交換条件があったかも知れない。

イロイロ言われながらも、お金をくれた親に感謝しながら彼はデンキ店に
向かったはずだ。
前から欲しかったラジカセを目の前にして、興奮状態も最高到達点にあるはずだ。

しかし彼はそこで、ちょっと考える。
(僕の為に無理をしてくれたんだ)
親から貰った五千円札を眺めながら、お釣は返そうと思い付く。

だが、お釣を残そうと思えば、ひとつ安いモノを買わなければならない。
ここで暫く葛藤が続く。

(前から欲しかったのはあれだ。半分以上は僕がためたお金じゃないか)
(いや、無理を聞いてくれた親のためにも、ここは安くてもいいじゃないか)

他人には決してわからない悩みを、二つのラジカセを前に自分にぶつけたはずだ。

“よしっ!”

決めた!店員に声をかける。

「これ、ください」

彼は納得していた。いや、言い聞かせていた。
「これでいい」

彼は自転車のカゴに憧れのラジカセを積み込むと、足早に漕ぎ出す。

目の前のラジカセを嬉しそうに眺めながら、ポケットにそっと手を添えて確認する。

「このお釣はお母ちゃんに返そう!」

自転車で走る1人の子供を見かけた時は、こんなストーリーを思い浮かべて
涙した事もあった。まぁ、これ、殆ど僕の実体験ですけどね。

あの花火を見上げる子供達の顔を見て、何故僕が涙を滲ませたのかは
自分でも分からない。大人たちは、弁当を食べたり、花火も見ずに喋っている中、
画面に映る子供達は、みんな口を開け、花火から目を反らさずに固まったままだ。

純粋な気持ちに心が揺れたのか、そんな気持ちを忘れてしまったように見えた
大人たちを自分にダブらせたからか?

ひとつ言える事は、確実に僕の涙腺が弱くなったと言う事だ。









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怒ってますよ

2006年07月06日 | 日記・エッセイ・コラム
とうとう打ちやがった。

朝から「ミサイル発射」のニュースが流れる。最新型も含めて6発!
そして午後にもう1発!

「何しやがる!」って事じゃ済まないよね、これ。

政府も頼りないと言うか、危機管理は大丈夫なのかと心配になるが、
それ以上に不信に思うのが、ニュースやパーソナリティーの言い分。

「日本はなめられている!」

って、じゃ具体的にどういう“反撃”をすればいいの?
政府がドタバタしてるって事を前提に喋ってるんだろうけど、
どうも、“狙われる日本が悪い!”って論調だ。

どう考えても悪いのは「打った」方でしょ?
たとえ海に落ちたとしても、“こっち”に向けて打ったヤツが悪いでしょ?

それをここぞとばかりに「政府批判」

“日本って国は~”って言うけど、変えたきゃ自分でなんとかすればいいじゃん。
そんな台詞を吐くって事は、期待もしてるって裏返しだろうけど、
任しておいても変わらないなら、自分達で変える行動を起こさなくっちゃ。

怒りの矛先を変えよう。

こら、日テレ。なんじゃその画面わぁ!

昨日の「巨人×中日」で、またまた“疑惑の判定”が出た。
早い話が“誤審”だ。
タッチアップが早かったと抗議した中日側は選手を引き上げ、不穏なムードまんまん。

ニュースで見たが、私的意見では、どうも足が早く離れているように思える。

でも、こんな事じゃ僕は怒らない。
その報道姿勢だ。
他局は“ストップモーション”でその場面を放送したが、当の日テレはというと、
ランナーの足元にワイプ(こう言うのだったか?)を入れて、見えなくしている。

小さい頃、土曜日のお昼には必ず「吉本新喜劇」を見ながら昼飯を食べたもんだ。
関西の「土曜の午後」感を感じる一時だ。その新喜劇の一場面。
花紀京扮する男が、かくまっている人を助ける為に、押し入れの前に立ちはだかり
ヤクザ風の男に大声でに訴える。

「ここにはおらん!」

話はそれたが、昨日の日テレはまさにこうだった。

足元を隠すって事は

「離れるのが早かったんですよ」

と言っているようなモンだ。流石は身内の盗撮を隠蔽するテレビ局だ。

思えば交流戦で“幻のホームラン”の当事者となった、盟主・巨人軍。
提訴だ、再試合だ、挙げ句の果てには「ビデオ判定導入」まで、言い出した。

昨日の試合にビデオ判定があれば、確実に「アウト」になったはずだ。

相撲とかは「1対1」だからさほど支障はないだろうが、
野球のように、多人数が一度に動くスポーツだとどうだろうか?

ひとつのベースで起きた判定によって、他のランナーにも影響が出る場面も
想定されるが、盟主・巨人軍はそこまで考えて言っているのか少々疑問だ。

意見や提言は必要だ。それと同等に、「代案」なり、「想定外」の意見も
必要だと思う。「批判」だけではあまりにも淋しい。

ちなみに「盟主」とつけたのは嫌味ですからね、お間違いなく。







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イケメン

2006年07月05日 | 日記・エッセイ・コラム
シャ乱Qの“いいわけ”だったかな?
「あいつみたいな顔に生まれりゃ、きっと楽しい人生」って歌ってたのは。

一度ぐらいは、誰でも思う事なのかな?今ならさしずめ“もこみち”か?

年を重ねて、やっと自分の味のある“顔”も好きになって来たが、
小さい頃は何故か“弟”の顔に憧れていた。
どちらかと言えば“かっこいい”ではなく“可愛い”顔に憧れていた。

エクボが印象的な笑顔で、結構人気者だった。

(あいつ見たいな笑顔だったら、もてるのにな)

中学生ぐらいまでは、ずっとそう思っていた。

いつだったか、弟といっしょに買物に言った時の事。
駐車場を歩いていると、可愛い女性が車をバックさせている。
何度も切り返ししてるんで、僕達の足も止まる。

ようやく位置も決まり、あとはバックして止めるだけとなった時、
弟がおもむろにボンネットに手をかける。

「!」

何がしたいのか分からない僕は、一瞬思考回路が停止。
弟は車がバックするのに合わすように、押していく。
中の女子も、「!」戸惑っているようだ。

車が止まると、弟は額の汗を拭くような仕草をした後、
いつもように“にこっ”と笑う。
すると、運転席の彼女も“にこっ”と笑った。

何事もなく歩き出す弟に

「知り合い?」

と聞くと、

「知らん!」

あの笑顔に僕も癒された事があったなと思いながら、
仕事関係の本を買うために、本屋へと向かった。

どれがいいのかと迷っていると、ひとりの女性が僕を見ている事に気付いた。

「チラッ」と彼女を方を向くと、確かにボクを見ている。
そして、“にこっ”と笑ったのだ。

(なんですか?急に)

と思ったが、その彼女が何か言いたげにずっと僕を見ている。


『なんですか?』
『あの~、よくこの店にいっらしゃいますよね?』
『ええ、来ますよ。それが?』
『・・・・・』
(よし、ここは男の僕の方から)
『食事は済みました?』
『えっ?』
『いや、僕まだなんで、いっしょにどうですか?』
『は、はい!ご一緒しましょうか!』
『何がいいですかね?』
『何でもいいです!』


と、こんな妄想を続けていると、彼女は本を片手にレジへと歩きだした。

「そりゃそうだ」

1人で「妄想」して遊べた事に、秘かに感謝しながら店を出た。

車に近づきキーをポケットから取り出した時に、彼女が“言いたかった”事が
わかった。

“ 股間全開! ”

チャック全開の隙間からは、黒のボクサーパンツがたたずんでいた。
顔じゃなくて、股間が“もこ”みちしてた訳だ。

こんな事してたら、いくら顔が“もこみち”でもモテナイだろうな。

いや、どうだろう?








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