常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

小暑

2023年07月07日 | 日記
昨日、24節季の小暑。山形では猛暑日である最高気温35℃超えを記録した。一気に夏の盛りである。ここから立秋まで、三伏といい、気温が一年で一番高くなる。七夕、半夏、ウメの収穫など夏の行事が目白押しである。里山ソムリエの黒田三佳さんのインスタグラムに、半夏、カラスビシャクの写真が載っていた。柄杓を思わせる葉の形が独特で、根は漢方薬として使われるようだ。この季節までに田植えを終え、熟する前のウメをもぐ。小暑を迎える前に終わらせておく作業も少なくない。

これが終わってほっと一息つく農家の主婦たち。作った料理を持ち寄って、話に花を咲かせる季節でもある。畑には、しその葉、オオバが収穫の季節を迎えている。なかに味噌を米の粉で練った芯をオオバで巻いて揚げる。この季節ならでは郷土料理。いつも山仲間のSさんが弁当のおかずに持ってきてくれる。

昨日から、FBの系列だ提供されるSNS、スレッズが始まった。人気が落ち気味のツィッターの向こうを張っている。スレッドをパラパラと見ていると、飯豊の朳差岳の夜空に浮かぶ天の川。北海道の酪農家のような避難小屋に、星がマッチして幻想的な風景。これはインスタに上がった写真のようでもある。世界中の人々が、さまざまな写真やコメントをアップしている。一人で寝るまでの時間をやさしく導いてくれる。朝、テレビを見ていると、暑い夏のひやひやグッヅに話す扇風機が紹介されていた。暑い、というと運転を始める扇風機。ご苦労さんというと、またねと言って運転を止める。家電も利用の仕方で、暑気払いになるのでは。AIは生活の深い部分に侵入を始めている。
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切り花

2023年07月06日 | 日記
今朝、庭に咲き始めたアジサイを切り花にして、妻に活けてもらい、玄関に飾った。土に根をはって生きた花が、玄関で小さな命をつないだ。ベランダのキュウリは3本、ミニトマトは1個。取り立てのものを食べた。バジルは成長が早く、摘んだ葉芽以上に新しい葉が出てくる。プランターには、春に植えた苗のほかに、去年こぼれた種から、新しい芽がたくさん伸びてきた。しばらく、野菜サラダやトマトソースの香りづけに重宝する。

AIチャットに、アジサイをモチーフにして、少女の物語を作ってくれるように頼んでみた。チャットのミニストーリー。

紫陽花は、彼女の好きな花だった。彼女は、雨の日にも晴れの日にも、毎日学校の帰り道にある庭で咲く紫陽花を見ていた。紫陽花は、色とりどりの花びらを持ち、彼女の心を癒してくれた。彼女は、紫陽花に話しかけたり、時には一輪摘んで髪に挿したりしていた。紫陽花は、彼女の唯一の友達だった。

ある日、彼女はいつものように紫陽花を見に行ったが、そこには何もなかった。庭は荒らされ、紫陽花はすべて抜かれてしまっていた。彼女は信じられないと思いながら、庭を探したが、一本も残っていなかった。彼女は泣き崩れた。紫陽花は、彼女の大切なものだった。

彼女は、誰がこんなことをしたのか知りたくて、近所の人に聞いて回った。すると、ある老婆が言った。「あの庭の主人は、昨日亡くなったんだよ。遺族が来て、家と庭を売ると言っていた。紫陽花は邪魔だからと言って、全部引き抜いて捨ててしまったんだろうね」彼女は怒りと悲しみで胸が痛んだ。紫陽花は、彼女の大切なものだった。

彼女は、紫陽花を捨てられた場所を探した。すると、近くの川岸で、紫陽花が山積みになっているのを見つけた。彼女は走って行って、紫陽花を抱きしめた。紫陽花はまだ生きていた。彼女は涙を拭って、決心した。「私が紫陽花を守る。私が紫陽花に新しい家を作る」彼女は、自分の家に持ち帰れるだけの紫陽花を拾って、カゴに入れた。そして、自分の部屋で水やりをして、窓辺に並べた。紫陽花は元気に咲き始めた。彼女は笑顔になった。紫陽花は、彼女の大切なものだった。

こんな物語を楽しみながら飲むお茶は、朝空き地で摘んできたミントティー。一口のむとさわやかなミントの香りが口のなかに広がる。ベランダのカモミールも伸びてきて、根本の方から枯れていく。少し摘んで香りをかぐと柔らかな香りがする。これもお茶にしていただくことにする。ラベンダーの鉢では、新しい花芽が勢いよく伸びてきた。ベランダの植物にも癒される。ただ眺めるだけでなく、香りを楽しんだりお茶にしたり。老人の楽しみは、畑から狭いベランダ園芸に移っている。人生の楽しみは、身の丈のに合ったもの選択して、育て、慈しみ、そして味わう。
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三十三観音

2023年07月05日 | 登山
御清水の森から刈田岳へと向かう森のなかに岩に彫られた三十三観音が2カ所ある。観音さまは、衆生を救うため三十三の身体に変身する。この地方でも、三十三の聖地に観音さまを安置して札所とし、そこを巡って絵馬を掲げて、願いをする巡礼、即ち最上三十三観音巡りが行われた。いつしか、一山に三十三体の観音を安置して一日で簡易巡礼ができる山ができ、ここ蔵王の麓には一カ所に三十三観音を彫って、ここでお参りをすれば巡礼と同じ功徳が得られるという便利なものができた。

観音信仰は現世利益を授ける万能の力を持ついう信仰である。千手千眼観音というのがある。千の腕と千の眼を持って一切のものを救う。威神力を示している。もっとも現存する千手観音の腕は40本であり、その掌にそれぞれ眼球がついていた。また観音さまの住む場所は、遠い南海の補陀落であるとされている。月山の東の麓に東補陀落という修験道場があるのも、この信仰と無縁ではない。南の海上が、岩磐や岩穴に置き換わっているのは、観音さまが古代からの自然神崇拝と観音信仰の融合の結果であるという説がある。

最上の第3番札所は七浦の千手院である。境内入り口にある老杉には「親子延命杉」という名札が掲げられ、小さな流れに掛る石橋には、「慶長16年最上義光公寄進行基開祖延命橋と刻まれている。

花を見て今やたおらん千手堂
 にはのちくさも盛りなるらん 義光

老母のためにここを訪れた山形城主の最上義光。千手堂ㇸの信仰がいかに厚いものであったかを物語っている。歌を墨書した板札を寄進し、今日この札がいまも残されている。
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