今年、コロナの影響で開始が延期された「京の冬の旅」(非公開文化財特別公開)。ミモロは、この日、「東福寺」に出かけました。
「東福寺」は、臨済宗東福寺派大本山で、京都で最大級の伽藍を誇るお寺です。秋は紅葉の名所として知られます。
ミモロは、紅葉を眺める人気のスポット「臥雲橋」を渡り、境内へと進みます。
ここで、「京の冬の旅」で公開されているのは、6年ぶりの公開の「龍吟庵」と5年ぶりの公開の「三門」です。
本堂などを過ぎて、さらに奥に進むと、「偃月橋(えんげつきょう)」という橋が迎えます。
この橋は、「東福寺」の境内を流れる「洗玉澗」に掛かる3つの橋のひとつで、室町時代に作られたままの姿を留めるものだそう。
「この橋、いろんな人が渡ったんだろうなぁ~」と、積み重ねられたときを思いながら渡ります。
6年ぶりの公開となる「龍吟庵」は、開山した大明国師(「東福寺」第三世住持)の住まい跡。室町時代に創建された、現存する日本最古の方丈建築で、書院造と寝殿造の手法が融合した名建築と言われ、国宝になっています。
「ここから、入るのかな?」と、趣ある石畳をトコトコと…。
建築と共に、ここで有名なのが石庭。
昭和の作庭家、重森三玲の手による3つの枯山水庭園が、方丈を囲むように配されています。
方丈正面の縁に座ったミモロ、「なんにもない…」と、キョロキョロ。ここは、南に位置する「無の庭」で、白砂だけの簡素な庭。
「無になることが大切なんだね~」と禅の教えを思うミモロです。
隣りの庭との間には、稲妻を表現した竹垣が、次の庭へと誘います。
それに隣接する西の庭は、「龍の庭」と言われ、ここ「龍吟庵」にちなみ、龍が海中から黒い雲と共に天に上る姿が石組で表されている庭。
黒い砂と白い砂のコントラストにより、聳える石にいっそうの動きを与えるよう。
そして3つ目の庭は東の庭で「不離の庭」と呼ばれます。
長方形の中庭のような石庭で、そこには鞍馬産の赤い砂が敷かれています。
そこの石には、物語があるのだそう。案内をしてくださったガイドさんによると、
「大明国師は、赤ちゃんの時、天然痘にかかり、親は助からないと諦めて、山に捨てたのだそう。でも、心配になった親が再び山に入ると、白と黒の二匹の犬が、そばに寄り添い、狼から守っていたとか。それで「この子は仏のご加護がある」と思い再び家に戻すと、無事に病も癒え、その後、国師は、なんと80歳という当時としては長寿に恵まれました」とのお話でした。
その物語に基づいて作庭されたのが、この庭で、センターの長い形の石が赤ちゃんの国師で、そのそばの2つの石が2匹の犬。そして他の6個の石が狼を表しているのだそう。
「石庭って、すごく想像力いるよね~」と、いつも思うミモロです。
「ところで、国師を守った2匹の犬は、ちゃんと飼ってもらえたのかな?」と、そっちが気になるミモロ。
え~きっとその犬は、仏様のお使いか何かで、そのお役目を果たしたら、消えたんじゃないの?と勝手に想像。
重森三玲の庭は、「本坊」の市松模様の庭園などが有名ですが、そこは常時公開されていますが、ここ「龍吟庵」は、めったに公開されないそう。また、これから建物の修復作業が始まるため、しばらく公開されなくなるのだと、ガイドさんが教えてくれました。
「見れてよかったね~」というミモロでした。
さて、次に向かったのは、何年か前にも訪れたことがある「三門」です。
ここも「京の冬の旅」では5年ぶりの公開。国宝の三門で、高さ22m、楼上には、宝冠釈迦如来像や十六羅漢像が祀られ、天井などには浄土の世界を表した天女や龍が極彩色で描かれています。
「すごく見晴らしがいいんだよね~」と楼上からは、京都タワーなども眺められます。「以前、来た時は、楼上から写真撮影できたけど、最近、禁止なんだって~残念」とミモロ。景色がお伝えできなくて…
建物の外側の撮影は可能。
「う~大きな柱や太い梁…地震でも大丈夫そうだね~」と下から見上げるミモロ。
ここで、ミモロが興味を抱いたのは、太い柱に刻まれた正方形の穴。
端の柱から中を覗くと、なんと一直線に穴が続いて見えます。
「あの~この穴、なんのためにあるんですか?」と近くのガイドさんに伺うと、
真っすぐに柱を立てる目安にしたとか、また柱の湿気を逃すためにあるとか、いろいろ諸説あるそう。
「東大寺の大仏殿みたいに、この穴、ミモロなら柱くぐりできそう~」と。え~そこに近づいちゃダメなのよ!
小春日和のこの日…広い境内には、あまり参拝者の姿がありません。
「京の冬の旅」は、コロナ感染予防で、入場数が制限され、事前予約が求められていますが、定員に満たない時間帯なら予約なしで見学できます。
まだ、関東の緊急事態宣言が解除されていないので、観光客が少ない京都。今なら密にならず、予約なしでも見学可能。
「え~と次は、どこのお寺行こうかな?」と、「京の冬の旅」のパンフレットを見ては、計画を立てるミモロでした。
*「東福寺」の詳しい情報はホームページで
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