ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

「コロナ退散祈願」。規模縮小で行われた「大豊神社」の神幸祭。剣鉾と神輿が巡る氏子町

2021-05-05 | 祭事・神事・風習

五月晴れの5月4日、左京区の「大豊神社」では、恒例の「神幸祭」が行われると聞いたミモロは、さっそくその行列を見るために出かけました。


コロナ感染が拡大した昨年から、京都では、ほとんど祭りらしいものが行われず、神輿が氏子町を巡行する姿も目にすることができなくなりました。これは、京都の人々にとって、とても寂しいこと…。でも、今年、「大豊神社」など地域の神社では、「コロナ退散祈願」する祭りが敢行されることに…。

哲学の道の東側に位置する「大豊神社」。ミモロは自転車に乗って、まずは神社を目指します。

新緑が瑞々しい哲学の道。さすがに緊急事態宣言発令中なので、人影もまばらです。
「ホント緑がキレイだね~」

マスク越しに深呼吸しながら進みます。

「あれ?だれもいない…」すでに祭りの関係者は、神輿のスタート地点の御旅所へ。

「でも、お詣りしてから行こう~」と、ミモロは境内に入り、本殿に参拝後、狛犬ならぬ狛ネズミさんにご挨拶。

昨年、ミモロは、JR東海の「そうだ 京都行こう」のスタッフブログのリポーターとして、2020年の干支であるネズミのいるこの神社を訪れていたのです。「昨年は、大変だったね~」と、語り掛けます。

さて、それから急いで御旅所へ。そこには、神輿の姿が…


担ぎ手の人たちが集まって、スタートの準備は完了です。


やがて神輿が担がれて、御旅所を出発します。

「あれ?なんか小さい…」そう、この日、担ぎ手が担うのは、子供神輿。
通常は子供たちが担ぐ小型の神輿で、通常、大人が担ぐ神輿は、トラックの荷台に据えられています。


今回、神輿の巡行に際し、「大豊神社」の関係者は、神幸祭をどうするか?神社本来の人の苦しみを救うこと…それをいかに現状でできるかを検討なさったそう。「緊急事態宣言発令中で、人が集まる神幸祭を中止すべきか…もしするなら、どういう形が可能か?」という検討を重ねます。

もちろん、緊急事態宣言発令中ですから、祭りの中止が求められることは、充分に承知のこと…。しかし、疲弊した人々の心を元気づけることも、今必要なことかも…。祭りは、その地域の伝統文化を伝えると共に、人々の心をまとめるもの。祭りの中止で人々の心は、どうしても沈みがちに…。

そこで神幸祭が行われるギリギリに祭りをすることを決定。コロナ対策をできる限り施した新しい祭りの形を模索します。

「あ、剣鉾~」神輿の前に、町を浄める剣鉾…ミモロは、神輿巡行のコースを先回りして、剣鉾を迎えました。

「わ~この姿、いつ見てもいいよね~」と、剣鉾のさし手のそばに寄り添います。

やがて、剣鉾のさし上げが始まりました。

ミモロは、その姿をまぶしそうに見つめます。
カ~ン、カ~ンを剣鉾の上部に据えられた鈴の音が、爽やかな風にのって、周囲に響きます。
青空に向かいさし上げられた剣鉾は、キラキラと陽光を浴び、青い空に輝きます。

それを手を合わせ、拝む氏子の方々…浄められた町に神輿が姿を現すのは、まもなく…


「あ、御神輿~!」担ぎ手により神輿がやって来ました。


さて、コロナ対策を考慮された神幸祭。一昨年までの姿とは明らかに異なります。
まずは、担ぎ手がすべてマスクを着用していること。
そして、神輿の掛け声は、マイクを持つ先導者のみが発します。神輿を持ち上げるさし上げでも、担ぎ手は声を出しません。
「ホイット、ホイット~」の掛け声に包まれる神輿ではなく、あくまでも静かに上下しています。

今回、担ぐのは、小さな子供神輿。そのため、担ぎ手の数は少なく、また長めの神輿を支える木(長柄)は、担ぎ手が重ならないように空間が空いています。大きな神輿が担ぐには、交代人員を含め、100人以上がひとつの神輿に関わるのです。でも、今回は、神輿の周りには、20人くらいしかいません。

「祭りの規模を縮小して行われるって聞いたけど…つまり神輿の大きさが小さくなって、それで全体的に規模が縮小されたってことかな?」と、想像するミモロです。

「あ、宮司様~」馬に騎乗なさったお姿の宮司様。

以前、インタビューさせていただいたことから、ミモロとは顔馴染み。ミモロを見つけると、微笑んでくださいました。
「御神輿見られて、すごく嬉しいです。なんか元気になりました~」と挨拶するミモロ。
その言葉に頷かれ、手を伸ばし、ミモロを馬に乗せてくださいました。

感激するミモロ。「ありがとうございます~」とお礼を…。
マスク姿の宮司様、声を発することはなかったけれど、二人の心は通じていたよう。

やがて神輿は、琵琶湖疏水のそばへ。

そこで、静かにさし上げや方向転換を行いました。

神幸祭の関する告知はほとんどされていないので、見物人もほとんどいません。たまたま通りかかった人たちが、神輿の姿に驚くほど…。

「なんか神輿の姿見るの、すごく久しぶり…でも、やっぱりいいね~」と、その景色に手を合わせるミモロです。

大きな神輿を積んだトラック

その正面には、大きく、コロナ退散祈願と書かれた垂れ幕が…


午後は、用事があったので、ミモロは神輿の姿を見送って、帰路に…。
神幸祭は、16時まで続きました。

通常は、人々の歓声と拍手に包まれる神輿。「静かな感じで、いつもとは違うけど…でも、剣鉾や御神輿見られただけでも嬉しい~なんか元気でるね~」というミモロ。そう、祭りには、人々を勇気づける力があるのだと、改めて思います。

今年も京都各所の祭りは、中止とされますが、もちろん神事は変わらず行われます。
緊急事態宣言発令中ですが、昨年のように神社仏閣は、門を閉ざすことなく、参拝者を受け入れています。
「みんな神様や仏様に祈って、元気もらいたいんだもの~」とミモロ。

もちろんコロナ対策も充分にしなくて…祭りの後の直会なども縮小または中止に…。
今、できる範囲で…
「祭りでクラスター起きたら大変だもの~みんなすごく注意してる…」

神様のお力に頼ることなく、コロナ対策を施した祭りの姿は、今後も、続くことでしょう。


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