雪が降ってきた。そして見る間に積もった。今日は、NPO「おたすけ」の初会議であったけれど、こんな日だから止めようと言うことになった。外を眺めていると、かなり本格的な雪景色になってきた。雪国の人には申し訳ないけれど、真っ白に覆われる雪景色は好きだ。昔、真夏に津軽平野から眺めた岩木山がとても美しかったから、そのことを青森の人に話したところ、「真冬に一度行ってください。雪が下から吹き上げてきますから」と言われた。
地吹雪の怖さを知らない。雪の怖さを知らないが故に「雪は美しい」などと言えるのかもしれない。雪国の友人は「雪が降る日は暖かいのだよ」と教えてくれた。雪降りに風が加わると寒さは厳しくなるけれど、深々と降る雪の日は暖かいそうだ。そんなことも雪が珍しい地域で育った私は知らなかった。雪の中ではしゃぐ、映画『冬のソナタ』のようなロマンチックな光景ばかりを雪景色に求めているのだ。
雪に一人は余りにも寂しい。雪ならばどうしても恋する二人がいなくてはならない。今、思い出せないけれど、高校生の時読んだ芥川賞作家の作品に、新婚を迎えた二人が裸で布団に入る描写があった。ストリーそのものは忘れてしまったのに、その描写だけを覚えているのは性的な関心からだろう。自分が結婚した時は、小説の地方のように裸で布団に入る習慣はなかったから、結局これまで裸で布団に入ることはないけれど、やってみたならより暖かな気持ちがすると思う。
雪のように白い肌という表現もある。実際に日本人の白い肌は白人よりも色が白い。それに白人は肌が粗いが日本人の肌はきめ細かい。しっとりしている。触ることができたならその感触は気持ちのよいものだろう。けれどもなぜ、雪のように白いという表現になったのだろう。それではまるで、冷たく無機質な感じを受ける。確かに、雪からは一点の汚れもない美しい白を思い浮かべることができる。そこからどこまでも真っ白な美しい肌のイメージが生まれたのかもしれない。
雪が止み、雲の切れ目から青空が見える。雪が降るのが珍しいこの地方だからだろうけれど、なんだか人恋しくなる。雪国の人は長い間、雪に閉じ込められた生活を強いられるけれど、人恋しくなることはないのだろうか。そういえば、紅白にも出演した黒人演歌歌手のジェロが歌っていた『海雪』は海に降る雪のことだ。雪は海にどんなに降り注いでも積もることはない。
恋のむなしさに似ている。どんなに愛していても形にならない。愛する側はこれでもかこれでもかと降り注ぐけれど、海に雪は決して積もることのない悲しい恋の歌だ。悲しいけれど、そういう恋も現実にはある。私の中学・高校からの友だちは、10数年も「友だち以上恋人未満」を続けてきているが、その方が傷つかなくてよいのかもしれない。雪景色からとんでもない妄想へいってしまったけれど、私は雪の中に思いっきり身体を埋めてみたい、そう思った。
地吹雪の怖さを知らない。雪の怖さを知らないが故に「雪は美しい」などと言えるのかもしれない。雪国の友人は「雪が降る日は暖かいのだよ」と教えてくれた。雪降りに風が加わると寒さは厳しくなるけれど、深々と降る雪の日は暖かいそうだ。そんなことも雪が珍しい地域で育った私は知らなかった。雪の中ではしゃぐ、映画『冬のソナタ』のようなロマンチックな光景ばかりを雪景色に求めているのだ。
雪に一人は余りにも寂しい。雪ならばどうしても恋する二人がいなくてはならない。今、思い出せないけれど、高校生の時読んだ芥川賞作家の作品に、新婚を迎えた二人が裸で布団に入る描写があった。ストリーそのものは忘れてしまったのに、その描写だけを覚えているのは性的な関心からだろう。自分が結婚した時は、小説の地方のように裸で布団に入る習慣はなかったから、結局これまで裸で布団に入ることはないけれど、やってみたならより暖かな気持ちがすると思う。
雪のように白い肌という表現もある。実際に日本人の白い肌は白人よりも色が白い。それに白人は肌が粗いが日本人の肌はきめ細かい。しっとりしている。触ることができたならその感触は気持ちのよいものだろう。けれどもなぜ、雪のように白いという表現になったのだろう。それではまるで、冷たく無機質な感じを受ける。確かに、雪からは一点の汚れもない美しい白を思い浮かべることができる。そこからどこまでも真っ白な美しい肌のイメージが生まれたのかもしれない。
雪が止み、雲の切れ目から青空が見える。雪が降るのが珍しいこの地方だからだろうけれど、なんだか人恋しくなる。雪国の人は長い間、雪に閉じ込められた生活を強いられるけれど、人恋しくなることはないのだろうか。そういえば、紅白にも出演した黒人演歌歌手のジェロが歌っていた『海雪』は海に降る雪のことだ。雪は海にどんなに降り注いでも積もることはない。
恋のむなしさに似ている。どんなに愛していても形にならない。愛する側はこれでもかこれでもかと降り注ぐけれど、海に雪は決して積もることのない悲しい恋の歌だ。悲しいけれど、そういう恋も現実にはある。私の中学・高校からの友だちは、10数年も「友だち以上恋人未満」を続けてきているが、その方が傷つかなくてよいのかもしれない。雪景色からとんでもない妄想へいってしまったけれど、私は雪の中に思いっきり身体を埋めてみたい、そう思った。