友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

時代のうねりはあるが‥

2009年01月14日 19時03分29秒 | Weblog
 総額2兆円の定額給付金を盛り込んだ第2次補正予算案が昨夜、衆議院本会議で自民・公明党による賛成多数で可決された。自民党からは渡辺喜美元行政改革担当相と松浪健太内閣府政務官が、採決時に退席して「造反」した。渡辺さんは以前から、「私にも覚悟がある」と公言し、麻生内閣に政策の変更を訴えていたから、マスコミも「信念を貫いた」と受け止めている。自民党幹部は渡辺さんに続く議員はいないとみていただけに、松波さんの「造反」は思いがけないものだったようだ。

 参議院で否決されても、衆議院で再可決を行なうつもりでいる自民・公明党は、採決で再び「造反」が起きないだろうかと懸念しているようだ。採決前にはあれほど、定額給付金政策は愚策だと言い切っていた自民党議員は一体どうしたのだろう。再可決には反対に回るのだろうか。金子一義国土交通相は渡辺さんの離党を「選挙で自民党が負けると思って辞めるのだろう。本当にけしからん男だ」と怒りをあらわにしていた。けれども、渡辺さんは定額給付金や公務員の天下りを批判していたのだから、こんな風にしか考えられないのかとあきれてしまった。

 日本の政治の中央では、政権を担ってきた自民党の凋落は目に見えるほどハッキリしてきた。政策を巡って真面目な論議もできないばかりか、いやだからこそなのだろうが、この国の将来を考えて発言できる政治家がいない。麻生首相では選挙に勝てない、政策も打てない。それでも麻生首相に代わる人物がいない。末期の江戸幕府に舵を取る人物がいなかったと同じだ。譜代も外様も、各藩の領主も薩摩・長州連合に手も足も出なかったが、政治が変わる時はそんなものなのかもしれない。

 ただ、今回は薩長となる政治家がいない。ここが問題かもしれないが、いずれは時間が解決することになるのだろう。中央のこうした動きにもかかわらず、地方では以前として自民党政権だ。全国で唯一、全国統一テストに参加していない犬山市で、教育委員会が嵐の目になっている。委員長の丹羽さんが文部科学相に提出した意見書を「越権行為だ」として、丹羽委員長の解任を委員会が議決した。反対したのは瀬見井教育長だけだったようだ。

 瀬見井さんには「無党派・市民派自治体議員と市民のネットワーク」主催の講演会に来ていただいたことがある。温厚な方だが、「犬山の教育にものすごく愛情を持っている」人だった。どうすることが子どもたちのためなのか、論理を組み立てて話してくださった。石田前市長に代わって市長となった田中志典市長は、丹羽委員長と瀬見井教育長に「混乱の責任を取って辞任すべきだ」と圧力をかけている。全国統一テストの見直しが求められている時に、不参加を貫いてきたお二人を解任させる時代認識がまだ地方には残っているのだ。

 丹羽さんや瀬見井さんはきっとつらい思いをしていることだろう。東京の国立市のように、ここでお二人を擁護するような圧倒的な市民の署名が集まるとよいのだろうが、なかなかそういかないところが歯がゆく思う。それでも、時間はかかってもいつか必ずお二人の健闘は高く評価される日が来ると思う。
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