友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

頑張ろう!老人たち!

2012年06月04日 20時56分04秒 | Weblog

 やっと完成です。古い常滑焼きの土管を台座において、周りを大き目の丸い石で敷き詰めた昔臭い井戸が出来上がった。「これからは電力に頼らない、自給自足の生活スタイルになる」と言う依頼主の要望に応えられたと思う。この場所に土管を設置するのも大変だったけれど、さらに土管に細工して手押しポンプを据付けたり、電動ポンプをセットするのも大変だった。それでも出来上がりは充分に納得のいくものだった。それまでは無駄口が少なかったのに、これで完成となるとみんな途端に元気が出るのは正直の証拠だ。

 帰りの車の中では冗談が飛び交った。「年金生活だからこんなNPOでもやっていけるけれど、そうでなかったらまずダメだね」という話から、「欲張りなことは言わないが、年金生活者にもそこそこの小遣いが欲しい」。「そう、ロトシックスの1等でなくても2等でも3等でもいい」。「2等とか3等だといくらなの?」。「そうだね、2千万から3千万円というところかな」。「そんな大金が当たらなくても、2百万か3百万円でいいのではない」。「それでは彼女も出来んでしょう」。「えっ、彼女を作るの?」。「男なら当然でしょう」。「当たるといいね」。

 「3億円当たったら、カリブ海のリゾートホテルで余生を過ごす」などと言う人もいる。「そうなったら、葉巻でもくわえて、朝から風呂に入り酒を飲む毎日だな」。「毎日とはいかなくても、毎年正月の3日間はそんなものじゃないですか」。「葉巻を吸いながら酒を飲むなんて、最高にうまいだろうな」。「でも、最高に不健康な生活だ」。「だからいいんだよ」。「どうして?」。「年金制度が出来た時は、こんなに長生きするとは想定されていなかった。これを調整するためには支給額を下げるか、支給者を減らすしかない」。「ええ、それで?」。「うまいもの食って、好きなタバコを吸って、やめられない酒を飲んで、早死にする。社会貢献だね」。

 冗談話をしていると思っていたら意外と深刻な話になっていった。「政治が悪い時は経済が悪いし、経済が悪い時は政治も悪い。日本が戦争に突入していった時と同じだ」。「母ちゃんにどんなに突入していっても役に立たない」。「役に立たないから外に向かう」。「それが戦争だ」。「戦争になれば何もかも失うから経済が立ち直る」。「経済は立ち直っても、オレのは立ち直れない」。「それでは夫婦喧嘩は無くならない。それで戦争も無くならない」。「母ちゃんと戦争と一緒にするな」。「怖さは同じだ」。「話にならん」。「ごめん」。「すぐ謝るからダメなのじゃない」。「すぐ謝らないから、ダメな政治が続くのだ」。

 こんな馬鹿話でも、元気になれてよかった。ひとつの仕事を完成させるということは、次への活力が出てくるようだ。70歳を過ぎているのにみんな元気だ。しかし、何かをしようという気力が無くなった時は、生きていても死んだのも同然である。頑張ろう!老人たち!

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