友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

再び水は出たが‥

2013年10月11日 18時24分04秒 | Weblog

 「井戸掘りはどうなったの?」と言う。「ああ、今度は大丈夫だと思う」。昨日、先回水が出た深さまで掘り進めた。この先は、水を汲み出しながら、石や砂を掘り出せるだけ掘り出した、そう思ってエンジンポンプで水を汲み出す。どんなに汲み出してもなかなか水位は下がらず、底の石や砂を四つんばいになってかき集め、バケツに入れ、引き上げて外に出す。穴の中で作業している仲間が、「周りから砂や石が落ちてきて危険だ。これ以上は出来ない」と言う。

 やはり先回と同じだ。水量を確保するためには、水の底を出来るだけ掘り下げる以外にないが、これ以上は出来ないとなると、さてどうするか。以前、半田市で行なったように、コンクリート枡を沈めて、水の溜まる空間を作る方法がよいのだろう。穴の底一面にコンクリート枡を置く予定だったけれど、途中で2つ割れてしまった。埋め戻した土の重さに耐えられるか心配だが、塩ビ管も使った。今度はすぐに埋め戻さずに、中央の塩ビ管に吸水ホースを入れてエンジンポンプで吸い上げてみた。水は枯れることなく、勢いよく出続けた。

 この日が一番長い時間作業した日になったのに、疲れが感じられないのは不思議だ。成功と不成功では、人の受け止め方は随分と違うと実感した。春日井市での井戸掘りは苦難の連続だった。井戸掘りに対する考え方に違いが生まれ、仲間を離れる人が出てしまった。私たちは遊び心を持って井戸掘り、依頼主に喜んでいただき、地域からも感謝してもらい、それで報酬もいただき、1年に2回くらいは酒宴が出来る。時には旅行にも出かけられる。こんな楽しいことはないと思っていた。けれども本職でこの仕事をしてきた人には不満があった。小遣いが出来ると思った人にも不満が生まれた。

 今まで6人から7人で作業をしてきたのに、それが4人あるいは3人の時もある。遊び心を持ってとは、遊びとは違う。現役の時のように、儲けを考えないで、仕事を楽しもうということである。馬鹿話をして、笑っているが、作業は真剣だ。みんながそういう気持ちでいると信じてやって来たけれど、人間は難しい。大地よりも手ごわい。日曜日には再点検して、いよいよ埋め戻す。そして手押しポンプを据付ければ完成である。

コメント
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