友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

民主主義って何だろう

2014年10月13日 17時37分11秒 | Weblog

 香港の学生たちによるデモに対して、中国政府が「デモは民主主義を破壊する独裁だ」と非難したのを聞いて、民主主義って何だろうと思った。学生たちは香港行政府のトップを市民が投票で選ぶようするというので喜んだが、立候補者を選ぶ機関が設けられるのでは誰でも立候補できないと反発した。デモが長引いて、商売をする人たちは「商売が出来ない」と学生たちに抗議を始めた。香港行政府も学生たちに対話すると妥協したのに、これを翻して対話拒否に転じた。

 スコットランドの独立を支持するか否かの住民投票は、投票率は84.6%と高かった。どんなに関心があっても権利を放棄する人が10~15%くらいはいる。事前の調査では拮抗していたのに、結果は独立に反対が多数となった。態度を決めかねていた人の多くが独立反対に回ったからと言われている。決め手は独立した方が得か損かであった。要するに信念とか理想とかではなかった。それに独立を目指したのが民族党で地域エゴが前面に出たこともマイナス要因となった。

 資本主義は儲けるためにあるから、企業は国境を超えて利潤の大きい所へと移る。昔は国家が企業を保護していたから軍隊が必要だったけれど、今では企業が多国籍になっている。戦争で儲かるうちならそれでもいいが、儲からないのなら儲かる仕組みに変えていくのが資本だ。企業の利潤追及と民意とは異なるけれど、人々がいて消費があるから利潤が生まれることを考えれば、どこかで結びつくような気がする。

 首長も議員も市民が直接選ぶのに、必ずしも民意を反映していると言えない。大阪市の橋下市長のように「市民のため」と豪語していても、果たしてそうなのかというケースもある。それでもなぜかリーダーには強引な個性を求める傾向にある。危ない時代だと思う。香港やスコットランドのように、自治の形態としては小さい方がいいと私は思う。国家がどんどん細分化されて、一方で経済は国境を越え、現在のような国家の形がなくなっていくのではないか、そんな気がする。

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