朝からひとり、黙々と作業を続けている。結局、私のパソコンではラベル印刷が出来なくて、市役所の市民が利用できるパソコンを使って印刷してきた。使用料は1枚10円で、540円を支払った。昨夜は、県に提出する書類の監査などで作業が出来なかったから、朝、コヒーを飲むとすぐにラベル貼りにかかった。カミさんは何やら忙しく自分のことをやっていて、「手伝おうか」という雰囲気は全くなかった。
まあ、ボチボチやれば何とかなる。ひとりで作業をしていると、住所録の一覧表でダブりがないかよく点検したはずなのに、同じ住所に2通送っていることが4件分かった。夫婦であったり、親子であったりのケースだ。個人の場合は直ぐ分かるけれど、夫婦や親子になると姓が同じでも名前が違うから、行の違うところにあるので見落としてきたようだ。午前中にラベル貼りをすませ、午後は封筒にチラシを入れる。
ラジオでもつけて、聞きながら作業をすればよいのに、なぜか無音の中でただひとりせっせと封筒にチラシを入れる。暗くはないから電灯はつけていない。そんな部屋で男がひとり黙々と封筒にチラシを入れている姿を想像するが、気味が悪い。どう見ても偏執者だ。小学校の時、友だちの家に行くと、友だちのお母さんが封筒の糊付けの内職をしていた。じっと見ていたら、「やってみる?」と言われたので、やらせてもらった。一生懸命に続けていたらお母さんに「面白いの?」と聞かれたけど、面白くはなかった。
ただ、キチンとやりたかった。キレイに仕上げたかった。今も、キチンとキレイに仕上げようとしている。何年経っても変わらないようだ。屋外で鉢の土の入れ替えなどの作業をしている時は、偏執的だとは思わなかったけれど、こうして室内で同じ作業を繰り返して行なっていると、これはもう明らかに偏執者の様相だろう。頭の中で勝手な物語を妄想していくのも偏執者の得意技なのかも知れない。糊付けは明日に延ばそう。