友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

自民党議員の本音

2015年06月29日 18時41分15秒 | Weblog

 権力者が一番嫌いなのは批判されることだ。オヤジが息子や娘から、「お父さんのこういうところが間違っている」と指摘されると激高するタイプは多い。これまでオヤジとして君臨していただけに、権威まで否定されたと思ってしまう。安倍首相を支持する若手の自民党議員が、文化芸術懇話会なる勉強会を立ち上げ、安倍首相と共著のあるブレーン・百田尚樹氏を講師に招いた。百田氏は「沖縄の2つの新聞はつぶした方がいい」と言った。

 国会で自民党が推薦した憲法学者が「安保関連法案は憲法違反」と断言し、内閣法制局の元長官までも「憲法違反」と述べるなど、安保関連法案に対する専門家の厳しい見解に、推進派の議員たちは腹立たしいのだ。最後は数で押し切れると思うのに、マスコミが反対を煽っているとしか見えない。激高したオヤジが「子どものクセに生意気言うな。誰のおかげで食べさせてもらっている」と言ってはならない言葉を口にしてしまうように、自民党議員も本音が出てしまった。

 「マスコミを懲らしめるには広告収入が入らないようにする」「スポンサーにならないように経団連に働きかける」。野田聖子議員に言わせれば「飲み屋で話すような愚痴を言うのは情けない」ということらしい。国会でこの問題を野党が取り上げた時、安倍首相は「個々の人が何を考え何を言うかは自由ですから」と答えていた。にもかかわらず、谷垣幹事長は勉強会の中心人物である木原青年局長を更迭し1年間の役職停止に、マスコミ批判をした議員を厳重注意の処分とした。

 今朝のテレビでも、安倍首相の憲法改正をめざす応援部隊が「オウンゴールした」と報じていた。「国のため、国民のための安保関連法案なのに、マスコミは批判ばかり」と、自民・公明の議員は思っているのだろう。だから「つぶす」というのであれば、彼らが嫌いな中国共産党政治と同じだ。自民党としては、何とかイヤな風を抑え、なんとしてでも安保関連法案を成立させたい、その決意が処分であり幕引きなのだろうが、政府と国民は平等な関係なのに、オヤジと子どもの関係と錯覚しているところが恐い。

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