友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

不思議な気がする

2016年02月04日 18時09分23秒 | Weblog

 今日は立春、そう思うからか、確かに暖かい。元プロ野球選手の清原和博さんが覚せい剤所持で逮捕された。以前からウワサがあったのでやっぱりという気がする。それにしても、警察もテレビ局も週刊誌も、相当な執念で追いかけていたことが分かった。マンションの部屋の中を常に遠くから見ていたはずだ。清原さんのブログを見ると、寂しさがよく分かる。弱い人は何かに頼りたくなるのだろう。

 国会でのやり取りを聞いていると、安倍首相は強い人だと思う。何が何でも憲法を変える強い意志を持っている。安倍首相に近い稲田朋美政調会長が、「7割の憲法学者が自衛隊の違憲性を指摘している」と首相に向かって質問した時は、オヤッと思ったが、「現実に合わなくなっている9条をこのままにしておくことこそが立憲主義の空洞化ではないか」と言うのを聞いて、なるほどそういう手で来たかと合点した。

 これまでなら、憲法違反の自衛隊を無くす論議だったものを逆手に取って、自衛隊という現実があるのだから、憲法を現実に合わせるべきだという指摘である。夏の参議院選挙に向けて「憲法の論議を深めていきたい」と言う安倍首相の思いを具体化したわけである。どこの国も自分の国を守るのは当然の権利だ。だから自衛隊は存在して当たり前である。だったら、現実に沿わない憲法は改めるべきだと。おそらくこの論法で国民の世論を喚起していくのだろう。

 ナチスドイツは第1次世界大戦を知らない世代が中心になって支持を広げていった。第2次世界大戦後から20年ほど経た1960年代の末、世界中で学生たちがベトナム反戦を訴えてストライキをした。大学を封鎖し、街角にバリケードを築き、自由区を作った。ドイツも例外ではなかったが、国家の圧倒的な力の前に叩き潰されてしまった。ドイツの学生たちは地域に戻り、やがて環境問題に取り組み、「緑の党」を立ち上げていった。

 日本の学生たちはどうしたのだろう。団塊の世代はいつしか企業戦士となり、激しく抵抗した過去は思い出となった。第2次世界大戦も、60年70年の闘争も、「水に流す」ように、どこにも論争はない。不思議な気がする。

コメント
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