風来庵風流記

縁側で、ひなたぼっこでもしながら、あれこれ心に映るよしなしごとを、そこはかとなく書き綴ります。

サザエさん

2009-09-13 23:18:15 | 日々の生活
 日曜日の夕方6時から「ちびまる子ちゃん」、6時半から「サザエさん」となって久しい。特に、毎週三本ある「サザエさん」の作品番号が6000番台ということは、かれこれ40年続いていることになります。確かにWilkipediaによると第一回は1969年10月5日だそうで、今なお視聴率20%前後を維持しているのは驚異的です。時代感覚が乏しいものの(磯野家の家電品は昭和50年代のままだそうですし、今なお黒電話が鳴り響きます)、毒のない、子供に安心して見せられる番組としては右に出るものはなく、アニメ大国・日本において国民的アニメの名を欲しいままにしています。
 実際に、子供の頃に見て、暫くご無沙汰していた「サザエさん」を、上の子が見るようになって、なお変わらない「サザエさん」を見つけた時には、一種、感動的ですらありました。そして今回、海外から戻ってからは、下の子が毎週欠かさずに見ています。古き良き日本の家庭が、そこにあります。
 長寿番組の宿命で、「ドラえもん」の声優が一新したように、「サザエさん」でも多くの声優が変わりました。ところが、波平さんの声・永井一郎さんは一貫して変わらず現在78歳というのは余り違和感がありませんが、サザエさんの張りのある声の主・加藤みどりさんも一貫して変わらず今年70歳、タラちゃんの舌足らずの声の主・貴家堂子さんに至っては今年68歳といいますからちょっと驚きです。
 その「サザエさん」が子供アニメのスタンダードとして君臨しているのは事実としても、かつては別格の扱いだったように思いますが、それに引き摺られているわけではないでしょうが、最近の子供アニメの毒気が薄れてきているように思うのは気のせいでしょうか。ペナンにいた頃、昔の「ドラえもん」の海賊版DVDセットを見つけて、子供と一緒に見ていたら、ジャイアンによる暴力シーンは多いし、のび太が復讐心に燃えて今よりもずっと性悪だったのを知って、意外に思ったものでした。かつての「クレヨンしんちゃん」のお行儀の悪さは知る人ぞ知る、PTAはじめ視聴者の抗議を受けてだんだん骨抜きにされていったのはご存知の通りです。全てが「サザエさん」や「カルピスこども劇場(世界名作劇場)」である必要はないはずですが、一人っ子が多くなった日本で、一人っ子政策の中国で子供が「小皇帝」と呼ばれるほどに過保護にされているのと同じ道を歩んでいるのではないかと気になります。
 上の写真は、サザエではありません(バンコクの水族館で)。
コメント
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