最近「クラウド・コンピューティング」という言葉をよく聞きます。ネットワーク図でインターネットが雲の形で表現されることから、コンピュータ・サーバーやソフトウェアやデータをインターネットの向こう側に移し、どこにあるのかを意識することなく、必要に応じて利用する形態です。決して目新しいことを言っているわけではありませんが、言葉が新しいと、なんだか目新しさもあるような気がして、ちょっと気後れを感じたり、有り難味を感じたりもするから不思議です。
私が会社に入った頃は、ホスト・コンピュータによる集中管理から、パーソナル・コンピューティングに移り変わる頃で、オフィスではせいぜい部単位で数台共有していたパソコンを、一人一台配布するという画期的な宣言を新鮮な驚きとともに歓迎したものでした。データを手元に置いて自分で処理するのが当たり前の時代になり、技術革新とともに取り扱うデータ量は劇的に増えます。初めは文字や数字が中心で、画像データや動画をディジタル情報にしてパソコンで扱うマルチメディア・コンピューティングは夢のまた夢と言われたものでしたが、テクノロジーの進歩は私たちの予想を遥かに越え、画像や動画はごく自然に私たちの生活の中に浸透して来ました。また、個々のパソコンがネットワークに繋がるネットワーク・コンピューティングの時代が到来するとも予想されましたが、それもごく自然に進展し、今やインターネットは水道や電気のように当たり前のインフラと見なされるようになりました。ここ数年、500ドル・パソコンに代表されるように、メールやネット接続を前提にした軽いパソコン、所謂ネット・ブックが、不景気のパソコン市場を牽引しています。この背景にあるのがクラウド・コンピューティングです。
私はブログを始めてまだ3年にしかなりませんが、初めの頃は、通勤途上や会社で思いついたアイディアをWordに書き留めたり、昼休みにネットで見かけた面白い記事をコピー&ペーストしたものを、わざわざUSBメモリで持ち運び、自宅でブログを書くというような生活でした。しかし今はG-MailやYahoo Mailをメモ帳代わりにするので、USBメモリを持ち運ぶ必要はありませんし、使うパソコンの拘束を受けることもありません。今朝、NHKのある番組を見ていると、「超整理法」の野口悠紀夫さんも同じようなことを言われていました。自分の金を銀行に預けるように、自分のデータをネットの向こう側にあるデータセンターに一時的に預けるわけです。グーグルは発電所になると、梅田さんが「ウェブ進化論」の中で触れられていたのを記憶しますが、まさに電力ならぬITパワーを供給する巨大設備産業に成長しています。
もっともセキュリティの課題はあります。誰が持とうがお金はお金で、預けるものそのものではなく、いくら預けているか、いくら持っているかが重要ですが、データは属人性があります。しかしNHKの同番組でグーグル日本法人の社長さんが、個人でデータを持っていてもリスクはあるのだと主張されるのは分からないではありません。パソコンや携帯だけではなく、今後、全てがネットに繋がるユビキタス・コンピューティングの時代には、そんなことにいちいち構っていられない(あるいはテクノロジーが解決してくれる?)のかも知れませんね。
上の写真は本当のクラウド(雲)。晴れていたのに突然のスコールが、それこそバケツをひっくり返したような激しさで襲うのは、熱帯らしい。マレーシア・ペナンで。
私が会社に入った頃は、ホスト・コンピュータによる集中管理から、パーソナル・コンピューティングに移り変わる頃で、オフィスではせいぜい部単位で数台共有していたパソコンを、一人一台配布するという画期的な宣言を新鮮な驚きとともに歓迎したものでした。データを手元に置いて自分で処理するのが当たり前の時代になり、技術革新とともに取り扱うデータ量は劇的に増えます。初めは文字や数字が中心で、画像データや動画をディジタル情報にしてパソコンで扱うマルチメディア・コンピューティングは夢のまた夢と言われたものでしたが、テクノロジーの進歩は私たちの予想を遥かに越え、画像や動画はごく自然に私たちの生活の中に浸透して来ました。また、個々のパソコンがネットワークに繋がるネットワーク・コンピューティングの時代が到来するとも予想されましたが、それもごく自然に進展し、今やインターネットは水道や電気のように当たり前のインフラと見なされるようになりました。ここ数年、500ドル・パソコンに代表されるように、メールやネット接続を前提にした軽いパソコン、所謂ネット・ブックが、不景気のパソコン市場を牽引しています。この背景にあるのがクラウド・コンピューティングです。
私はブログを始めてまだ3年にしかなりませんが、初めの頃は、通勤途上や会社で思いついたアイディアをWordに書き留めたり、昼休みにネットで見かけた面白い記事をコピー&ペーストしたものを、わざわざUSBメモリで持ち運び、自宅でブログを書くというような生活でした。しかし今はG-MailやYahoo Mailをメモ帳代わりにするので、USBメモリを持ち運ぶ必要はありませんし、使うパソコンの拘束を受けることもありません。今朝、NHKのある番組を見ていると、「超整理法」の野口悠紀夫さんも同じようなことを言われていました。自分の金を銀行に預けるように、自分のデータをネットの向こう側にあるデータセンターに一時的に預けるわけです。グーグルは発電所になると、梅田さんが「ウェブ進化論」の中で触れられていたのを記憶しますが、まさに電力ならぬITパワーを供給する巨大設備産業に成長しています。
もっともセキュリティの課題はあります。誰が持とうがお金はお金で、預けるものそのものではなく、いくら預けているか、いくら持っているかが重要ですが、データは属人性があります。しかしNHKの同番組でグーグル日本法人の社長さんが、個人でデータを持っていてもリスクはあるのだと主張されるのは分からないではありません。パソコンや携帯だけではなく、今後、全てがネットに繋がるユビキタス・コンピューティングの時代には、そんなことにいちいち構っていられない(あるいはテクノロジーが解決してくれる?)のかも知れませんね。
上の写真は本当のクラウド(雲)。晴れていたのに突然のスコールが、それこそバケツをひっくり返したような激しさで襲うのは、熱帯らしい。マレーシア・ペナンで。