風来庵風流記

縁側で、ひなたぼっこでもしながら、あれこれ心に映るよしなしごとを、そこはかとなく書き綴ります。

アジア

2010-12-13 00:16:37 | 永遠の旅人
 昨日までの丸一週間、マニラ(フィリピン)、シンガポール、バンコク(タイ)、ニューデリー(インド)の四都市を巡る出張に出ていました。西へ少しずつ移動する日程だったので、時差も少しずつずれて(遅れて)気が楽でしたが、シンガポール以外では24時間以上滞在することはなく、移動ばかりでちょっとくたびれてしまいました。
 こうして連続してアジアの発展途上の諸都市を見ていると、シンガポール更には日本の街の美しさが際立ちます。それだけマニラでもバンコクでもニューデリーでも、巨大なビル群が乱立する一方、都会の真ん中に、スラム街とまでは言わないまでも開発に取り残された区画が残っていたり、裏通りに入ったとたんに道端が汚くなっていたりして、そういうところは臭いもきつく、治安も悪そうに見えます。こうした街の風物でも、とりわけ国の豊かさを象徴するのが街を行く車でした。ニューデリーでは、バイクだけでなく自転車もまだ多い。マニラでは、バイクのほかに、薄汚い軽トラック型の乗り合いタクシーが一杯走っていました。シンガポールはもとより、バンコクでも車がきれいなのに驚きましたが、自動車の生産拠点の恩恵を受けているのでしょうか。
 他方、こうした発展途上の諸都市では、後発ほど空港が新しくて立派なのも顕著な特徴です。経済成長とともに航空需要が増加するのはいずこも同じですが、冷戦が崩壊した1990年代以降、グローバリゼーションが本格化し、人の往来が増えた時代に対応していることに加え、多かれ少なかれ開発独裁の手法により、国の威信をかけて巨大な玄関口を建設しているわけです。チャンギ国際空港(シンガポール)は1981年開業ですが、1991年のターミナル2に続いて2008年にターミナル3が開業して一段と利便性が増しましたし、スワンナプーム国際空港(タイ)は2006年、インディラ・ガンディー国際空港(インド)のターミナル3は今年7月に開業したばかりです。
 そして、後発ほどホテルの部屋の時計が合っていないように思ったのは、気のせいとばかりは言えないのでしょう。5~10分の違いは当たり前、ニューデリーでは15分以上も狂っていました。日本の神経質とも言えるほどの正確さに慣れてしまうと、却って戸惑ってしまうのが、なんとも哀しい性と言えましょうか。こうした大らかさ、あるいはいい加減さは、良くも悪くも会議時間に間に合わない人が多いことにも表れていて、これじゃあ生産性が上がらないと言うべきか、まだまだ上がる余地が一杯あると見るべきか、そんな発展のノリシロが多いことをそこかしこに感じて、なんとも懐かしくも、羨ましく感じた一週間でした。
コメント
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