任天堂がファミコンを発売して丸30年になるそうです(30年前の昨日、1983年7月15日発売)。最近はスマホの無料ゲームに押されて、すっかり色褪せてしまったようで、同社の業績を調べてみたら、2013年3月期の売上高は6354億円(前期比2%減)、営業利益はマイナス364億円(前期比+9億円)と横這いで、最高益を叩き出した2008年の売上高1兆8388億円、営業利益5552億円とは比べるべくもありません。かつて、「会社の寿命は30年」という日経ビジネスの記事が話題になったことがありましたが、その符合には感慨深いものがあります。それにしてもほんの数年のことで、技術革新の速さ、技術浸透の速さには驚かされます。
スマホが駆逐した技術は、任天堂のファミコンだけではありません。日本のパソコンの代名詞であるNECのPC-9800シリーズ初代機種PC-9801が発売されたのは、ほぼ同時期(1982年10月)でしたが、そのNECも単独での生き残りが難しく、中国レノボ・グループとの合弁に移行したのは周知の通りです。今や世界のデルとて安泰ではなく、創業者で大株主のマイケル・デル氏と投資ファンドなどがMBOを発表したのは、ちょっとした衝撃でした(著名投資家のカール・アイカーン氏も対抗案を提案)。上場から外して、株主の意向に左右されずに経営の建て直しを急ぐ構えですが、隔世の感を覚えます(デルの株主はMBO案をめぐり18日に投票を行う予定)。
パソコンだけではありません。スマートフォン市場(敢えてスマホとは言いません)の草分け「ブラックベリー」は1億5000万台以上が販売され、世界のビジネスマンの必需品と見なされてきましたが、2012年第4四半期の世界市場シェアは3.4%まで落ち込みました。製造・販売するカナダのリサーチ・イン・モーションは、今年1月に社名をブラックベリーに変えて巻き返しを図るとしていますが、2月に日経によって日本市場から撤退することが報じられ(同社日本法人は否定)、中国レノボ・グループに買収されるとの噂も聞こえます。
しつこいですが、もう一つ、デジカメは、1975年12月、イーストマン・コダックによって発明され、一般向けには1988年に富士写真フイルム(現・富士フイルム)が発表した「FUJIX DS-1P」が最初(しかし店頭には並ばなかった)とされる30年選手ですが、やはりスマホ全盛の煽りを受けているテクノロジーの一つです。デジタル一眼レフは徐々に売上を伸ばしていますが、全体では2010年の1.2億台をピークに3年連続前年割れとなり、最盛期の約7割のレベルまで落ち込む見通しです(CIPA:一般社団法人カメラ映像機器工業会より)。
テクノロジーの進歩やイノベーションこそ成長の原動力であり、驕る平氏は久しからず・・・が世の常とは言え、開発・製造業者にとっては情け容赦ない世界と言えます。一人の消費者に過ぎない私は、さして必要性を感じず、いつガラケーからスマホに乗り換えるかいまだに思案するばかりの、呑気なものです。
スマホが駆逐した技術は、任天堂のファミコンだけではありません。日本のパソコンの代名詞であるNECのPC-9800シリーズ初代機種PC-9801が発売されたのは、ほぼ同時期(1982年10月)でしたが、そのNECも単独での生き残りが難しく、中国レノボ・グループとの合弁に移行したのは周知の通りです。今や世界のデルとて安泰ではなく、創業者で大株主のマイケル・デル氏と投資ファンドなどがMBOを発表したのは、ちょっとした衝撃でした(著名投資家のカール・アイカーン氏も対抗案を提案)。上場から外して、株主の意向に左右されずに経営の建て直しを急ぐ構えですが、隔世の感を覚えます(デルの株主はMBO案をめぐり18日に投票を行う予定)。
パソコンだけではありません。スマートフォン市場(敢えてスマホとは言いません)の草分け「ブラックベリー」は1億5000万台以上が販売され、世界のビジネスマンの必需品と見なされてきましたが、2012年第4四半期の世界市場シェアは3.4%まで落ち込みました。製造・販売するカナダのリサーチ・イン・モーションは、今年1月に社名をブラックベリーに変えて巻き返しを図るとしていますが、2月に日経によって日本市場から撤退することが報じられ(同社日本法人は否定)、中国レノボ・グループに買収されるとの噂も聞こえます。
しつこいですが、もう一つ、デジカメは、1975年12月、イーストマン・コダックによって発明され、一般向けには1988年に富士写真フイルム(現・富士フイルム)が発表した「FUJIX DS-1P」が最初(しかし店頭には並ばなかった)とされる30年選手ですが、やはりスマホ全盛の煽りを受けているテクノロジーの一つです。デジタル一眼レフは徐々に売上を伸ばしていますが、全体では2010年の1.2億台をピークに3年連続前年割れとなり、最盛期の約7割のレベルまで落ち込む見通しです(CIPA:一般社団法人カメラ映像機器工業会より)。
テクノロジーの進歩やイノベーションこそ成長の原動力であり、驕る平氏は久しからず・・・が世の常とは言え、開発・製造業者にとっては情け容赦ない世界と言えます。一人の消費者に過ぎない私は、さして必要性を感じず、いつガラケーからスマホに乗り換えるかいまだに思案するばかりの、呑気なものです。