先週金曜夜、北朝鮮が発射したミサイルは、今月4日のものに続き、どうやら大陸間弾道ミサイルと確認されたようだ。今回は到達高度にせよ飛行距離や飛行時間にせよ、若干、伸ばしており、最大射程を確保するためエンジンを増やしたとか、従来からの早朝に替えて夜間に発射したのは、奇襲能力を誇示したものとも、米国側に情報収集をさせないためにタイミングを外したものとも見られている。
それにしても北朝鮮の挑発は止まらない。それもそのはずで、中国が北朝鮮支援を止めないからだ。中国共産党大会を秋に控える政治的に極めて敏感な時期に、何より安定を重視する習近平国家主席としては、北東アジアの安全保障環境が不安定化する事態を招くことを容認するはずがない。
他方、金正恩委員長としては、いくらミサイル発射を繰り返しても米国が動かないことに、さぞ苛立ちを募らせていることだろう。世間知らずで引き籠りのドラ息子が危険なTVゲームに興じているような異様さを覚えて寒気がするが、北朝鮮人民の手前、金王朝のプライドにかけても、米国が折れるまで、ミサイル発射を繰り返すのだろう。
こうして、トランプ大統領は、キープレイヤーとしての中国に圧力をかけてきたにもかかわらず、中国はアテにならないと詰り始めている。かねてより中国が解決できないなら自分たちで解決すると明言しており、戦略的忍耐を続けた前任者との違いをことさらに際立させてきたこと、“Make America Great Again”と選挙公約してきたこと、もともと予測不可能なタチであることから、北朝鮮制裁のために中国企業への二次制裁を強めかねず、さらには北朝鮮への軍事的圧力をも強めかねないことから、北東アジアの安全保障情勢は緊張を孕んで、予断を許さない。
これに対して日本はどうだろう。
産経新聞電子版によると、内閣府と自治体合同の住民避難訓練が各地で実施されているらしいが、20日に訓練を予定していた長崎県では、市民団体など計13団体が「政府は県民の不安をあおり、軍事力強化を実現しようとしている」として、県や国などに中止を申し入れたらしい。「(ミサイル発射の)目的は米国を交渉のテーブルに着かせることだ。『武力攻撃』の想定は現実性がない」と外交努力での問題解決を訴えているというが、まあ(私を含めて平和ボケした)日本人の常識では「武力攻撃」の想定に現実味がないのはその通りだが、常識が通じる相手だとは思えない。この期に及んで、北朝鮮を非難するのではなく、自国政府を非難するとは、前回ブログに書いた「魔女狩り」と言い、現実を見るのではなくイデオロギーに縛られて「政府=悪」と決めつけるサヨクの方々に典型的な思考パターンとは言え、如何なものかと呆れてしまう。
以上のように、表に出ている情報から察するに、意地の張り合いで極めて危険な状況にあるように思う。裏の外交努力が実を結ぶことを望むばかりだが、なかなか兆しは見えてこない・・・
それにしても北朝鮮の挑発は止まらない。それもそのはずで、中国が北朝鮮支援を止めないからだ。中国共産党大会を秋に控える政治的に極めて敏感な時期に、何より安定を重視する習近平国家主席としては、北東アジアの安全保障環境が不安定化する事態を招くことを容認するはずがない。
他方、金正恩委員長としては、いくらミサイル発射を繰り返しても米国が動かないことに、さぞ苛立ちを募らせていることだろう。世間知らずで引き籠りのドラ息子が危険なTVゲームに興じているような異様さを覚えて寒気がするが、北朝鮮人民の手前、金王朝のプライドにかけても、米国が折れるまで、ミサイル発射を繰り返すのだろう。
こうして、トランプ大統領は、キープレイヤーとしての中国に圧力をかけてきたにもかかわらず、中国はアテにならないと詰り始めている。かねてより中国が解決できないなら自分たちで解決すると明言しており、戦略的忍耐を続けた前任者との違いをことさらに際立させてきたこと、“Make America Great Again”と選挙公約してきたこと、もともと予測不可能なタチであることから、北朝鮮制裁のために中国企業への二次制裁を強めかねず、さらには北朝鮮への軍事的圧力をも強めかねないことから、北東アジアの安全保障情勢は緊張を孕んで、予断を許さない。
これに対して日本はどうだろう。
産経新聞電子版によると、内閣府と自治体合同の住民避難訓練が各地で実施されているらしいが、20日に訓練を予定していた長崎県では、市民団体など計13団体が「政府は県民の不安をあおり、軍事力強化を実現しようとしている」として、県や国などに中止を申し入れたらしい。「(ミサイル発射の)目的は米国を交渉のテーブルに着かせることだ。『武力攻撃』の想定は現実性がない」と外交努力での問題解決を訴えているというが、まあ(私を含めて平和ボケした)日本人の常識では「武力攻撃」の想定に現実味がないのはその通りだが、常識が通じる相手だとは思えない。この期に及んで、北朝鮮を非難するのではなく、自国政府を非難するとは、前回ブログに書いた「魔女狩り」と言い、現実を見るのではなくイデオロギーに縛られて「政府=悪」と決めつけるサヨクの方々に典型的な思考パターンとは言え、如何なものかと呆れてしまう。
以上のように、表に出ている情報から察するに、意地の張り合いで極めて危険な状況にあるように思う。裏の外交努力が実を結ぶことを望むばかりだが、なかなか兆しは見えてこない・・・