どうも日韓関係にはうんざりし、米中および米朝関係が膠着する中で、スポーツに逃げているつもりはないのだが、今週末は嬉しいスポーツ・ニュースが重なった(さしずめハットトリック)。
先ずはタイトルにもあるように、シブコがデサント東海クラシックで、首位との8打差をひっくり返し、国内3勝目を挙げるとともに、今季の獲得賞金(生涯獲得賞金)1億円を突破した。ルーキー・イヤーだから、昨年は当然のことながら賞金「ゼロ」である。サラリーマンには夢のまた夢(笑)。目まぐるしく変わる天候をも味方につけた。シブコがスタートした時には風は穏やかで、快調にスコアを伸ばし、首位との差を着々と詰めていったのに対し、ホールアウト後は風雨が強まり、最終組のスコアは伸び悩んだ。前日の9番ホールでは、シブコ曰く「殺人ボール」が、男性ギャラリーの背中を直撃し、謝罪した上でサインボールをプレゼントして、その誠意ある対応に周囲から温かい拍手が湧き起こったというが、ことさらに強調するまでもない。
続いて、「3回目の挑戦で大坂(なおみ)が大阪で勝った」(本人の弁)。東レ・パンパシフィック・オープンでの日本勢の優勝は、1995年の伊達公子以来、実に24年ぶり2人目の快挙だそうだ。降雨のため、前日は準々決勝と準決勝のダブルヘッダーをこなすという、テニスにしては珍しい一日となった。その準々決勝では、マッチポイントを握ったところで、対戦相手のユリア・プティンツェワが左足首をひねって負傷すると、大坂はすぐさまタオルと氷を持って駆け寄り、コート上にタオルを敷いて心配そうに寄り添うという、実に麗しい場面があったが、これもことさらに強調するまでもない。
臨床心理士で明星大心理学部准教授の藤井靖氏によると、(シブコの)笑顔は、課題を克服し安定した情緒を維持するための対処行動なのだそうだ。笑顔にそのような効果があるのは、感情をコントロールする作用があるからで、通常は嬉しい・楽しいなどの感情が基になって笑顔が作られるが、逆に笑顔を作ることによって、ポジティブな気分に誘導されやすくなるということだ。また、(シブコの)笑顔はギャラリーや周囲の人の笑顔や激励をも引き出す。彼女は、ギャラリーの応援が力になったことをたびたび述べており、多くの聴衆に注目される環境が、自分のパフォーマンスを向上させることを経験的に知っているのだろうと言う。つまり、作られた舞台の影響が「良いスコアとして表れる」→「ギャラリーが盛り上がる」→「モチベーションやスコアが更に向上する」といった、本人と環境との好循環が生まれているということだ。
もう一つ、藤井氏は、他のトップゴルファーと一味違うシブコの類い稀なる点として、「ゴルフに取り込まれ過ぎていない」ことを挙げる。お菓子を食べながら、緊迫した場面でもキャディーと談笑しながら、まるでプレー終了後であるかのようにギャラリー対応をしながら、どこか他人事のようにゴルフに向き合っているのではないかと言うのだ。これも一種の新人類かと私は思っていたが、自分のことであっても、物事を遠い空を飛ぶ鳥の目で俯瞰するようにしてみたり、他人事のように一歩引いて考えられたりするのは、強いメンタルを作り上げるうえで必須の要件だと言われると、なるほどと思う。こうしてシブコなりによい距離感でプレーと向き合い、良い結果につながっているのだろう。プロ・ゴルファーでありながら、今もなおゴルフよりソフトボールが好きだと言い切れるところにも、その微妙な距離感が表れているように思う。
こうして(特に全英でのシブコの振る舞いは)、以前ブログに書いたことだが、最近ちょっと吹っ切れたように見える大坂なおみにも多少なりとも影響を与えているのではないかと邪推している。全米オープンの3回戦や今大会の準々決勝で見せた相手選手への思いやりは、もとより作りごとではなく、彼女本来の優しさが迸ったものだろう。しかし、いざラケットを握ってコートに立つと情け容赦しない(笑)、切り替えの見事さも、シブコに繋がるものがあるように思う。
さて、この週末のハットトリックの三つ目は、(シブコ効果とは関係がないが)原・巨人が5年ぶりのリーグ優勝を決めたことだ。今さらとは思うが、巨人ファンは辞められない(苦笑)。今季は、原さんの采配に尽きるように思うが、前任監督の高橋由伸から引き継いだ若手が活躍したし、丸や炭谷やデラロサをはじめ、期待外れの岩隈や中島やビヤヌエバやクックなど、総額40億円になんなんとする大型補強のお陰でもある。優勝が決まって、選手が待つマウンドへ向かう原さんが溢れ出る涙を何度もぬぐい、「年を取ると涙腺が弱くなるのかもしれません」などと語ったようなバタ臭さが、案外、今年の巨人の結束を強めた最大の要因だったのではなかったかと思ったりもする(笑)。
この三者に共通して言えることは、自然体を曝け出せるのは強いことの証ではないか・・・と思う。
先ずはタイトルにもあるように、シブコがデサント東海クラシックで、首位との8打差をひっくり返し、国内3勝目を挙げるとともに、今季の獲得賞金(生涯獲得賞金)1億円を突破した。ルーキー・イヤーだから、昨年は当然のことながら賞金「ゼロ」である。サラリーマンには夢のまた夢(笑)。目まぐるしく変わる天候をも味方につけた。シブコがスタートした時には風は穏やかで、快調にスコアを伸ばし、首位との差を着々と詰めていったのに対し、ホールアウト後は風雨が強まり、最終組のスコアは伸び悩んだ。前日の9番ホールでは、シブコ曰く「殺人ボール」が、男性ギャラリーの背中を直撃し、謝罪した上でサインボールをプレゼントして、その誠意ある対応に周囲から温かい拍手が湧き起こったというが、ことさらに強調するまでもない。
続いて、「3回目の挑戦で大坂(なおみ)が大阪で勝った」(本人の弁)。東レ・パンパシフィック・オープンでの日本勢の優勝は、1995年の伊達公子以来、実に24年ぶり2人目の快挙だそうだ。降雨のため、前日は準々決勝と準決勝のダブルヘッダーをこなすという、テニスにしては珍しい一日となった。その準々決勝では、マッチポイントを握ったところで、対戦相手のユリア・プティンツェワが左足首をひねって負傷すると、大坂はすぐさまタオルと氷を持って駆け寄り、コート上にタオルを敷いて心配そうに寄り添うという、実に麗しい場面があったが、これもことさらに強調するまでもない。
臨床心理士で明星大心理学部准教授の藤井靖氏によると、(シブコの)笑顔は、課題を克服し安定した情緒を維持するための対処行動なのだそうだ。笑顔にそのような効果があるのは、感情をコントロールする作用があるからで、通常は嬉しい・楽しいなどの感情が基になって笑顔が作られるが、逆に笑顔を作ることによって、ポジティブな気分に誘導されやすくなるということだ。また、(シブコの)笑顔はギャラリーや周囲の人の笑顔や激励をも引き出す。彼女は、ギャラリーの応援が力になったことをたびたび述べており、多くの聴衆に注目される環境が、自分のパフォーマンスを向上させることを経験的に知っているのだろうと言う。つまり、作られた舞台の影響が「良いスコアとして表れる」→「ギャラリーが盛り上がる」→「モチベーションやスコアが更に向上する」といった、本人と環境との好循環が生まれているということだ。
もう一つ、藤井氏は、他のトップゴルファーと一味違うシブコの類い稀なる点として、「ゴルフに取り込まれ過ぎていない」ことを挙げる。お菓子を食べながら、緊迫した場面でもキャディーと談笑しながら、まるでプレー終了後であるかのようにギャラリー対応をしながら、どこか他人事のようにゴルフに向き合っているのではないかと言うのだ。これも一種の新人類かと私は思っていたが、自分のことであっても、物事を遠い空を飛ぶ鳥の目で俯瞰するようにしてみたり、他人事のように一歩引いて考えられたりするのは、強いメンタルを作り上げるうえで必須の要件だと言われると、なるほどと思う。こうしてシブコなりによい距離感でプレーと向き合い、良い結果につながっているのだろう。プロ・ゴルファーでありながら、今もなおゴルフよりソフトボールが好きだと言い切れるところにも、その微妙な距離感が表れているように思う。
こうして(特に全英でのシブコの振る舞いは)、以前ブログに書いたことだが、最近ちょっと吹っ切れたように見える大坂なおみにも多少なりとも影響を与えているのではないかと邪推している。全米オープンの3回戦や今大会の準々決勝で見せた相手選手への思いやりは、もとより作りごとではなく、彼女本来の優しさが迸ったものだろう。しかし、いざラケットを握ってコートに立つと情け容赦しない(笑)、切り替えの見事さも、シブコに繋がるものがあるように思う。
さて、この週末のハットトリックの三つ目は、(シブコ効果とは関係がないが)原・巨人が5年ぶりのリーグ優勝を決めたことだ。今さらとは思うが、巨人ファンは辞められない(苦笑)。今季は、原さんの采配に尽きるように思うが、前任監督の高橋由伸から引き継いだ若手が活躍したし、丸や炭谷やデラロサをはじめ、期待外れの岩隈や中島やビヤヌエバやクックなど、総額40億円になんなんとする大型補強のお陰でもある。優勝が決まって、選手が待つマウンドへ向かう原さんが溢れ出る涙を何度もぬぐい、「年を取ると涙腺が弱くなるのかもしれません」などと語ったようなバタ臭さが、案外、今年の巨人の結束を強めた最大の要因だったのではなかったかと思ったりもする(笑)。
この三者に共通して言えることは、自然体を曝け出せるのは強いことの証ではないか・・・と思う。
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