かーちゃんはつらいよ

施設入所した18歳そうちゃん(自閉症、最重度知的障害、強度行動障害、てんかん)のかーちゃんが書く雑記。

環境美化活動で大パニック

2012年11月04日 16時19分30秒 | みゆみゆとの生活
町内会行事の環境美化活動、要するにゴミ拾い、に家族で参加しました。

「ゴミ拾いのお散歩するよ。終わったら、ビデオ屋さん行こうね。」と予告すると、
「はい。」といいお返事で歩きはじめたそうちゃん。
ごみ袋持って、途中までみんなと同じペースで歩けました。
途中まで。

よくわかってるなー、いい子だなー、と思っていたら、違ったらしい。
ある角を曲がったところで、突然ひっくり返って
「あー!あー!ビデオやさんいくよぉ!」
まあ激しいパニック。
自分で自分の頭をガンガン叩き、大声で叫び始めてしまいました。
目的地はビデオ屋さん、と思っていたようで、違う方角に私たちが曲がろうとしたことから、パニックに陥ってしまったようでした。
その場で様子をみて、説得してみたけど、全くラチがあかず。

この時間からゴミ拾いを中断してビデオ屋さんに行ったとしても、まだお店が開いてない。
ビデオ屋さんに着いて、開店前で入れなかったら…またまたそこでパニックになることでしょう。

さて、どうする。

まず、先を行くみゆみゆに声を掛ける。
「そうちゃんがパニックだから、ゴミ拾いは残念ながらリタイアすることになった。みゆは最後までゴミ拾いして、お茶もらったら公園で遊んでて。」

それから夫とそうちゃんはビデオ屋さんまでお散歩。
私は車でビデオ屋さんに向かう。

さてさて、先回りしてビデオ屋さんの駐車場で待機していたら…。
ほどなく現れた、夫とそうちゃん。

ビデオ店のドアが開いてないことを確認して…
「わぁ!ビデオやさんいくよぉ!」
クルンときれいに床にひっくり返るそうちゃん。
おおー。予想通りだ。
車から出て、夫と協力し、即効で車にそうちゃんを回収。
「ビデオ屋さん、まだ開いてなかったねー。残念だったねー。」と声を掛けるが、車の中はそうちゃんの絶叫と窓を蹴る音であふれてる。

なんとかうちに連れ帰り、
抱っこしたり歌を歌ったり、おやつ食べさせたりお茶飲ませたり。
30分以上の時間をかけてリセット。
トランポリン投げられたり、なかなか派手でした。

そのあと改めて、私とビデオ屋さんまでお散歩。
今度は開いてたね、よかったね、と言いながら。
いつものコースを終了し、お昼ご飯を食べに行きましたが、やっぱりまだテンション高めでした;

午後はヘルパーさんと電車でお散歩。
大丈夫かな。心配です。

退院後、はじめての大型パニックでした。
夫と、
「あー、思い出したね。こういうふうだったよね。」とため息混じりに話しました。

ゴミ拾い中、道端で突如ひっくり返り、大声をだした時、周りの人が冷静だったことに感謝。
特に、パニックのそうちゃんを前にした私たちに「ピアノの発表会でのアンサンブル、素敵でしたー。」と言って下さった方もあり、嬉しかったです。

大声を出すそうちゃんに、一度振り返っても、「ああ、あの子か。」と思ってもらえるご近所さん。
やっぱり、普通にしててもらえるのが一番ありがたいな、と。

そんないろいろを思い、
たくさんの小さな選択をし、
少し疲れてしまった、午前中でした。

最後に、家族を代表して、最後までゴミ拾いをしてくれたみゆみゆ、ありがとうございました。