ブレーキが効かない姉

みゆみゆが、
「社会のＨ先生は、私のことをよくわかっていてくれるわー。」　
と、学校でのエピソードを話してくれた。


掃除の時間が終わってからも、気になるところがあって、一人で黙々と細かいところを掃除していたら、Ｈ先生が通り掛かって言った。
「みゆみゆさんは取り掛かりが遅いけど、やり始めたらとことん、だねぇ。」

みゆみゆは、元気よくこう答えた。
「はいっ。よく、『アクセルとブレーキが効きにくい』って言われます！」
そしたら先生、
「うーん。効きにくいっていうか、壊れてるんじゃないかなぁ。」
だって。

先生はよく私のことわかっててくれるわー。

いやいや、みゆみゆ。
そこは反省するとこだよ。

っていうか。
アクセルは壊れてるとして。
ブレーキは搭載されてないんじゃないか？
誰かにつかまれて止められるか、何かにぶつかって止まってるだけでは？

はっ。

私も、か。

人のフリ見て我がフリ直せ、ですね。
ホホホー。

わかったよ～

そうちゃん、私の顔を見てよく言うのが、
「そうなのね」

よくそんな生返事してるんだなー。
ごめんね。

みゆちちの顔を見て言うのは、
「わかったよ～」

これは、何か要求したあとに続けて、ニヤニヤしながら言う。
とーちゃんなら許してくれるだろうと高をくくってるんだね。

ほれ、わかったよって言うんやろ？
てなもんだ。

甘いからなー、とーちゃんは