かーちゃんはつらいよ

施設入所した18歳そうちゃん(自閉症、最重度知的障害、強度行動障害、てんかん)のかーちゃんが書く雑記。

紙芝居(1年生の子ども達へ)

2019年07月18日 21時13分16秒 | みゆみゆとの生活
※以前にもこのブログに載せましたが、写真を撮り直したのでもう一度載せます。




こんにちは。
この子はそうちゃん、と呼ばれています。
まんまるお目目と長いまつげがチャームポイントです。
そうちゃんは、音楽が大好き。
知っている曲が流れると、ノリノリで踊ります。
それから、ご飯を食べるのがとても早くて、たくさん食べてから、必ずお代りをします。


でも、そうちゃんは、みんなと少し違うところがあります。
じっと座っていなきゃいけない時に急に走りだしたり、静かな時に大きな声を出してしまったり。
ピョンピョンとその場で跳ねたり、クルクル回っている時もあります。
お友だちに話しかけられても、知らん顔。
お返事はしてくれないのに、全然違うことを一人でおしゃべりしてる。
なんでなのかなぁ?


赤ちゃんの頃、そうちゃんは元気によく泣いて、全くお友だちと変わらない、普通の子でした。
でも、2歳を過ぎたころから、お母さんは「ちょっと他の子と違う」と思いました。
周りの同じ年の子がみんなお話できるのに、そうちゃんだけ、うまくおしゃべりができるようにならなかったからです。


そこで、専門のお医者さんの所へ連れていくと、お医者さんはこう言いました。
「そうちゃんは、身体の大きな子ですね。
 でも、身体以外のことは、普通の子よりも、ゆっくり成長していく子です。
 普通の子が2歳で言葉を覚えるとしたら、そうちゃんは4歳を過ぎてから覚えます。
 生まれた時から、そういう風に決まっていたのです。」
お医者さんは、こうも言いました。
「そうちゃんは、わからないことや心配なことがあっても、うまく言葉で人に伝えられません。
 だから、その場でぴょんぴょん跳ねたり、大声を出したりするのです。
 そうちゃんが他の子と違うことをする時は、そうちゃんが困っている時です。
 大声で叱ったり、笑ったりしてはいけませんよ。
 やさしく見守ってあげて下さいね。
 わがままや面白がってやっているのではないのですから。


お母さんは、その話を聞いて、こう思いました。
「そうちゃんには、できないことがたくさんある。
 でも、ゆっくりひとつひとつ、練習させよう。
 お友だちが、きっとそうちゃんの見本になってくれる。
 みんなと一緒に、そうちゃんもずっとここで大きくなっていけるといいな。」


最後に、そうちゃんの小学校での生活のことを話します。
そうちゃんは、小学校で、みんなと同じ速さでお勉強をすることができないので、ひまわり学級でゆっくりとお勉強をします。
ひまわり学級は、職員室の向こうにあります。
1年1組のお部屋には、時々来ますので、やさしくしてあげて下さい。
もしも、そうちゃんのことで何か困ったことやわからないことがあったら、先生に聞いてください。
みんながそうちゃんと仲良くなってくれると嬉しいです。


これでそうちゃんのお話は、おしまいです。