震災7年4月13日
アメリカと北朝鮮の問題がチキンレース化してきました。きわめて危険なラインにまさに今入ろうとしています。行き着くところ迄、いくと言うのが現実味を帯びて来ています。災害はある日突然やって来ます。
トランプさんも表面的には乱暴な事を言っていますが、内心は複雑な面を抱えているのが、本音だろうと思います。トランプさんを信ずるより方法がないのですが、先日も、中国とコンタクトがあり、色々話し合ったと聞いています。その中身には秘密事項も多々あることと推察されます。
多分、今はアメリカが軍事力をちらつかせながらも中国が真剣に北と調整中だと思われます。そこまで、いかないと中国も動こうとしなかったのでしょう。それが、現実世界なのです。まさにチキンレースです。
トランプさんの中には最終的に中国が鍵を握っていると理解しているのでしょう。中国もアメリカは刀はぬかないと読んでいるのではないかと思います。土壇場で中国を挟んで解決策が見つかると信じています。
それまでには、かってのキューバ危機のような事態が続くでしょう。そこは、忍耐で世界が耐えるしかありません。
ところで、日米安保条約を結んでいる日本は米国の基地が国内にも沢山あります。当然、アメリカが参戦すれば、韓国はもちろん日本も米国の基地がある以上大変な危険にさらされてしまいます。6年前には東北大震災があったばかりです。あのときも、あわや日本も終わりかと思った方もいたのではないかと思います。まあ、あれは自然災害ですので、防ぎようがありません。しかし、今回の危機は戦争という人間のエゴが力でぶつかり合う人災です。防ぐことができるはずですが、なぜ、こうなってしまったのでしょう。
地震ならいざ知らず、人災の最たるものが戦争です。日本は第二次世界大戦で大変な目にあいました。そのことを忘れてはいけません。そのため、国連も創設しました。そこで、話し合えばいいのです。但し、話し合いはお互いの真意が分かるまでに時間がかかります。民主主義はそのような過程をとても大切にします。人類が折角長い間思考錯誤しながら気付きあげた仕組みです。どうやってこの仕組みを維持して行くのかが大きな問題なのです。
国連には常任理事国である、アメリカ、イギリス、フランス、ロシア、中国の5カ国のみが持つのが拒否権という国連の議決案に対して、例えほぼ全世界の国が賛成する議決案でも、この5カ国の内1カ国でも反対して拒否権を発動させれば、その議決案は廃案になってしまうという非常に強力な権限があります。これは民主主義の欠点をうまく補完している制度なのかとも考えます。
何でも拒否できるということは、上手く使えば自分の思うように情勢をコントロールできるという事になります。例えば、台湾が国連に国家として承認されていないのは、拒否権を持つ中国が反対しているからです。
今はスピードの時代ですが、このスピードが問題なのです。早く解決することを急ぐと専制主義に逆戻りになります。ヒットラーの悪夢があります。ここは、気持ちは分かりますが、お互いが頭を冷やして、時を見方につけ、じっくり考えなくてはいけません。考えれば、何かいい知恵は浮かびます。急いては事を仕損じるの言葉通りです。じっくり考える心のゆとりを持ちたいです。
それにしても、今回の北朝鮮問題はやっかいな問題です。誰が、核を発明したのでしょう。まさか、こんなことになるとは誰が考えたのでしょう。核を持つと言うことは使う事ではなくて、バランスを取るためであって使ったら人類の最後になるのです。諸刃の剣なのです。
核という人間が作ったもので世界を変えようと思うより、地球や自然を大切にしそれと順応し、共存していく社会こそ、永遠に人類が生存していける世界だと思います。だんだん、そういう方向に行かないともう、地球も悲鳴を上げています。地球内部は天然資源を取りすぎ、すかすかになってきています。大きな天変地異がいつ起こっても不思議ではありません。自然循環型社会こそ、地球を救うものだと思います。
人間は万物の霊長ではなく地球のあらゆる生命体と同等の一員であるという原点に今こそ立ち返ることだと思います。そして、この青い地球をこよなく愛することこそ、結果的にそれを守ることだと思います。
諸行無常の言葉があるように、時は困っているときでも幸せの時でも、確実に流れ変化して行きます。それが、自然の摂理です。それは真理ですので、変える事はできません。その中にあり、今、人類が何を為すべきかが問われているのです。人間は愚かなのか賢者なのかと…。
誰もが、戦争はしたくないということでは一致しています。理想はそうですが、現実は誰かが誤解して、また、利己的になってミサイルのボタンを押せば戦争になってしまいます。まさに、日本の危機、世界の危機を目の当たりにしているのです。
歴史を見ても理性だけで人は動いていなかった事が分かります。二度の世界大戦から数々の教訓を得たはずの人類です。三権分立や民主主義も一つの仕組みをしてそれなりに機能してきました。また、国連も同じでしょう。
それから、戦後70年日本の平和は日米安保で維持されて来ました。しかし、私たちの世代はもはや戦争の危機は無いものと思って来ましたが、晩年になり心配になってきました。
それにしても、もし、日本にミサイルが飛んできたらどうするのだろうという心配が少しずつマスコミでもリークされるようになりました。まだまだ、マスコミも自重しているからいいのですが、この風潮が飛び交う事態を想定したなら、人の心は弱いものですから、大変な事になってしまいます。
それを扇動する勢力が急遽台等して来るかもしれません。通信は混乱し誰もが、疑心暗鬼になり、造言庇護が飛び交います。まさに日本は騒乱状態になってしまいます。幸い、日本の現行法では、戒厳に関する規定、戒厳令に相当する法令は存在しませんが、過去の戦中時代に逆戻りです。正義など跡形もなくなる世界になるでしょう。そういう世界にさせてはいけません。
平和ぼけ国家日本がよほどしっかりしていないとその危険が迫っているのです。その点、北挑戦と接している大陸と地続きの韓国とは大きな違いがあります。
原発、ダム、貯水池、大都市、米軍基地、石油タンク等にミサイルが打ち込まれればひとたまりにありません。徐々に現実味が増してくるのが、怖いです。何かいい知恵はないだろうかと、思いますが、現実の世界は各国の利害で結ばれています。そのバランスが崩れたときが心配です。
自衛隊に4年間事務官として勤めたことがありましたが、左警戒右見張りのスローガンの自衛隊は素晴らしい価値観を持っていたと思います。そのことが今脳裏をかすめています。当時の私がまだ、20代前半の頃でした。そして、世界は balance of power で成り立っていると言っていた高官のことを思い出しました。
当時の4年間で勤労青年として学士の資格を得た事を今、懐かしく思い出します。OJTとして学問と仕事をうまくリンクしていた時代でした。三島由紀夫が割腹自殺を図ったのも、通信大学の学生として新幹線の中でニュースで聞いていたことを昨日のことのようによく覚えています。
あれから、半世紀近くが流れていることを自覚しつつ、そろそろ、人間も国の利害を超えて地球の利害を中心に考えられないかなと思います。そうならない限り、残念ながら、力こそ正義となり力の強い者が、世界を支配して行くしかないのかなと、思います。
それが、現実なら、その力に道徳性が備わるしかありません。力のある者は強い倫理観を持っている必要があります。限りなく神に近づける者が世界の支配者になるしかありません。それが、人類を平和にするのです。
現実世界は武力や経済力の大きなものが、支配しますが、それと比例して同時に強大な倫理観を有する者が世界をリードする。これが最高な事だと思いますが、なかなか、世界のリーダーは現実には自国の利害のみを考えています。この辺を超えていかないと世界の本当の平和はこない気がします。
仏教でも現世の人間は煩悩があるといいます。業というのか、物欲に溢れてたり迷いがあったりなかなかそれが取り払われていません。実に残念です。たかが、100年のこの世の人生が、この煩悩や欲で支配されているのです。だから、仏になると言うことは死を意味するようになってしまいます。
今後の世界はすべての力と最高の倫理観を持った道徳国家が世界の頂点になるしか方法がありません。今の世界の最高実力者はアメリカです。できれば、アメリカが正しい倫理観と力を持って世界をリードして欲しいです。アメリカでなくとも、どこの国でもいいので、倫理観と力を併せ持つ、立派な国家が出現してくれることを願うばかりです。
夢物語かもしれませんが、ベクトルを世界の指導者はその方向に持っていって欲しいです。やがて、私たち団塊の世代も後、20年もすれば、子や孫の世代に引き継がなくてはなりません。どうか、これからの世界が平和でいて欲しいです。そのためには、自然をもっと大切にした世界観になって欲しいです。これ以上地球に負荷をかけると悲鳴を上げてしまいます。地球の言葉にもっと耳を傾けて欲しいです。