想い続けることができれば、その想いはいつか成就する

その日その日感じたことを詩、エッセイ、短歌、日記でつづります。野菜も育ててます。

変わらぬもの、移ろうもの、心の旅人

2024年12月26日 | エッセイ
 コロナ5年12月26日(ウクライナ、ロシア戦争3年)

 最近、AIの進歩には目を見張るものがあります。昨日できなかったことが次の日にはできるようになる――まさに驚異的な速度で変化が進んでいます。「AIが人間に近づいている」「人間を超える」といった言葉も聞かれるようになり、この目まぐるしい変化の中で、私はふと「不易流行」という言葉を思い浮かべます。

 芭蕉が旅の中で見つめた「不易」と「流行」は、私たちが新しい技術や価値観を受け入れながら、変わらない大切なものを守る姿勢と重なるように感じます。技術革新が続く現代においても、心の中に「不変の核」を持ちながら、移り変わる世界の流れを柔軟に受け入れることが、私たちの生きる指針となるのではないでしょうか。

 変わらないものがあるからこそ、変化は意味を持ちます。そして、変化を受け入れることで、不変の価値を改めて見出すことができます。忙しい日々の中でも、私たちは芭蕉が示したこの調和の知恵を手がかりに、より良い未来を探ることができるのだと思います。

 不易と流行を追い求める心の旅人として、私は変わらぬものに心を託しつつ、移ろうものに目を向けていきたい。技術の進化がもたらす新しい可能性を受け入れつつ、その先にある「変わらないもの」を見つめ直すことで、豊かな人生の風景を描けるように思います。

 芭蕉の「不易流行」という言葉は、どんな時代にも心の道しるべとして、静かに灯りをともしてくれる存在です。変化の波が押し寄せる今だからこそ、その知恵がより一層私たちの心に響いてくるのかもしれません。
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便利さの追求がもたらした不便な時代

2024年12月23日 | エッセイ
コロナ5年12月23日(ウクライナ、ロシア戦争3年)

かつての電話はシンプルでした。アナログ回線で、使う人も限られていたため、電話をかければほとんどつながる。もし相手が出られないときは、近所の人に伝言を頼むこともあり、それがきっかけで人間関係が深まることもありました。
便利さを求める中で、私たちはデジタル回線や無料電話といった新しいサービスを手にしました。しかし、それが本当に「便利」なのでしょうか。

例えば、無料通話サービス。確かに一見お得ですが、いざ使おうとすると、待ち時間が長く、場合によっては30分以上待たされることもあります。その結果、せっかくの30分無料通話が無駄になる。無料のはずが、時間を浪費させられる「不便さ」を抱えることになりました。

さらに、クレジットカード会社やカスタマーサポートに電話をしても、なかなかつながらないことが当たり前になっています。「ただいま混み合っています」というアナウンスを聞くたびに、便利を追求したはずの仕組みが、利用者の不便を助長しているのだと感じます。

昔のアナログ電話時代、電話がつながらなければ別の方法を考えるしかありませんでした。それがかえって、人と人の直接的なつながりを生み、地域社会の温かさを育んでいたように思います。便利を追求するあまり、人間らしい不便さを失い、結果として新たな不便を招く──そんな時代に私たちは生きているのかもしれません。

こうしたテーマを考えると、電話のない時代の方が実は「便利」だったのではないか、と感じることさえあります。
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複雑に絡まった糸も、元を正せば1本の糸だった

2024年12月14日 | エッセイ
コロナ5年12月14日(ウクライナ、ロシア戦争3年)

世の中の問題や仕組みは一見すると非常に複雑に見えるかもしれません。しかし、どんなに絡み合った糸でも、元をたどれば1本の糸に過ぎません。私はいつも複雑なものに出会うとそんなことを考えています。

物事を難しく考えすぎず、「元は1本の糸だった」という視点を持つことで、解決への道筋が自然と見えてきます。どれだけ複雑に見える社会であっても、人間が作り上げたものなのですから、シンプルな本質を探ることができるはずです。

例えば、電子の流れを考えると、1秒間地球を何周もしているほどの速さですが、時間をゆっくりと進めることで、その動きを理解することができます。逆に、太陽の動きのように非常にゆっくりな現象も、早送りすることで視覚的に捉えられるようになります。同様に、目に見えない赤外線や紫外線もエレクトロニクスの力を借りてディスプレイでみることができます。

人間関係もまた同じです。一見複雑に感じる関係性も、一つひとつ紐解いていけば、その根底にあるシンプルな糸が見えてくることがあります。

しかし、人間は論理だけで動いているわけではなく、感情という大切な要素もあります。人間関係を考えるとき、ただ理屈で割り切るだけではなく、相手の気持ちを理解しようとする優しさや思いやりも忘れてはいけません。ときには理屈を超えた共感や寛容さが、関係を紡いでいく糸になるのです。

つまり、この世界には「わからないこと」は本当は存在しないのです。ただし、理解するためには視点を変えたり、時間をかけたり、道具を使ったりする工夫が必要です。どんなに小さなものも、大きすぎるものも、早すぎるものも、遅すぎるものも、その本質を探ろうとすることで姿を現してくれます。

現代社会は確かに複雑化していますが、元を正せばどれも1本の糸から始まっています。複雑さにとらわれず、その糸を丁寧に紐解いていく気持ちを持つことで、新しい発見や解決策が見つかるでしょう。

物事をシンプルに考えることで、その中にある美しさや本当の意味が見えてきます。特に人と人との間で築かれる関係性は、シンプルさと優しさが調和したとき、より深みのあるものになると感じます。


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もっと、若者の声を反映する選挙制度に!

2024年12月12日 | エッセイ
 コロナ5年12月12日(ウクライナ、ロシア戦争3年)

現在の日本の選挙制度では、少子高齢化の影響で高齢者の投票率が高く、若者の意見が政策に反映されにくい状況が続いています。これを是正するためには、選挙制度そのものを見直す必要があると考えます。

問題点

若者の投票率の低さ: 若者は仕事や学業で忙しく、投票に行く時間が取りにくい。
高齢者の投票率の高さ: 高齢者は時間的な余裕があり、投票に積極的に参加する傾向がある。
人口構成の偏り: 少子高齢化により、若者の人口が少なく、高齢者の人口が多い。

提案

選挙権の重みを年齢に応じて調整することで、若者の意見がより反映されるようにする。具体的には、以下のような「健康年齢」に基づく選挙権の配分を提案します。
20代: 5票
30代: 4票
40代: 3票
50代: 2票
60代以上: 1票

このようにすることで、若者の意見が政策に反映されやすくなり、将来を担う世代の声が政治に反映されるようになります。

結論

若者の投票率を上げるためには、選挙制度の見直しが必要です。健康年齢に基づく選挙権の配分は、その一つの方法として有効であると考えます。これにより、若者の意見がより反映される政治が実現し、バランスの取れた民主主義が育まれることと想います。是非、政治で取り上げて欲しいです。

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不思議と覚えにくい名前がある。その解決法は?

2024年12月10日 | エッセイ
コロナ5年12月10日(ウクライナ、ロシア戦争3年)

 庭の隅に植えてあるツワブキが、ちょうど今の時期、黄色い花を咲かせています。大きな葉っぱが特徴で、日本らしい雰囲気を醸し出す花ですよね。我が家の庭にも彩りを添えてくれていて、眺めているだけで心が和みます。

 ところが、この「ツワブキ」という名前が私に取って、どうにも覚えにくいんです。不思議なことに、頭の中ではツワブキの絵がすぐに浮かぶのですが、肝心の名前がなかなか出てこない。「あの黄色い花で、大きな葉っぱの…」と何度も考えるうちに、ようやく「あ、ツワブキだ!」といい想い出す始末です。

 これ、友人の名前を思い出せないのと似ているんですよね。例えば「田島さん」という名前が、私にはどうも覚えにくいんです。田んぼの中に島がある、とイメージして覚えると不思議に想い出されます。

 「ツワブキ」という名前は、「たちつてとの“つ”だな」と覚えるようにしたら、少しはスムーズに思い出せるようになりました。こんな風に、自分なりの連想の工夫をして記憶を補っています。

 それにしても、「ツワブキ」という植物にはいろんな漢字表記があるんですね。調べてみたら、「石蕗」「艶蕗」「強蕗」「石芙蓉」など、なんと4種類も出てきました。どれも植物の特徴や魅力を表していて、漢字の奥深さに驚かされます。平仮名や片仮名では味わえない面白さですよね。

 こうした「覚えにくいものを工夫して想い出す」という行為は、年齢を重ねた今の私にとって大切な思考のトレーニングのようなものだと感じています。記憶力そのものは少し弱くなっても、連想力や思考力を使ってカバーする。それが老いを受け入れながら、毎日を楽しく過ごす一つの方法なのかもしれません。

 ツワブキの花を眺めながら、そんなことを考えています。


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