前福井県議会議員 さとう正雄 福井県政に喝!

前福井県議会議員・さとう正雄の活動日誌。ご意見・情報は smmasao.sato@gmail.com までお願いします。

西川知事のインタビューに思う

2010年01月21日 | Weblog
昨日は、農村労組の集会であいさつ。鳩山政権のもとでの暮らしと「政治とカネ」にかかわる問題でお話し、「田中角栄、金丸信、小沢一郎とつづいている」と話したら、みなさんうなづいていました。「じん肺、振動病など職業病の根絶と救済を実現しましょう」と夏の参院選の意義を訴えました。

夜は、福井市内での「つどい」に参加し、西村きみ子市議とともに、お話させていただきました。女性の参加者が多く、みなさんからは、小沢幹事長の金権問題への怒り、高すぎる国保税の問題や地域のお年寄りの状況など実情とたくさんの要望がだされました。問題解決のためにがんばっていきたいと思います。


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   先日の日経新聞に西川知事のインタビューが掲載されていました。

西川知事「新幹線がはっきりするまでは全体的な評価は下せない」
    「地方交付税は地方固有の財源。額は絶対的に足りない。総額の確保が大前提」
「先進国で日本ほど都市と地方の格差が大きい国はない。地域主権戦略会議では地方の意見を十分踏まえて、議論を」
「市町村を支援するのは県。国がいろいろ言ってくるのを押しとどめるのも県。都道府県の役割は大きい」
「新幹線や高速道路が完成しないと自立のしようがない。だが後は全部自分たちでできる」


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地方交付税や格差の問題はそのとおりだろう。格差は地域格差ということもあるが、大企業と国民生活の富の配分のゆがみと格差(この10年間で企業サイドは200兆円も内部留保が増大。労働者は27兆円も報酬が減少)、「派遣ぎり・雇用破壊で生活保護急増」に象徴されるような生活格差が大問題だろう。その点では、東京都民にも大阪府民にも大変な状況が生まれており、福井県民など地方の住民だけが大変になっているわけではない。

また、東京や大阪のように新幹線や高速道路があっても、中小企業の経営や住民の生活が困難に陥っているのであり、知事の発信が政策的にあまり高速交通網に偏っては、県民に課題抽出と解決をミスリードしかねない。大きな県財政を投入して、あとあと「新幹線貧乏」となってはどうしょうもない。

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さらに、西川知事は「何でも賛成の議会は問題だが、対立すればいいわけでもない。将来ビジョン検討会議のメンバーにも県議に入ってもらっている。県と議会が力をあわせて県民のためになることをする」と語っている。

従来の「オール賛成与党」のあり方に疑問を呈したということでは「画期的」か。
「将来ビジョン検討会議」でともに県の計画をつくるという。議論はいいが、気をつけないといけないのは、いまの民主党政権のように「政府と与党は同じだから、質問するな」というような展開が懸念される。ましてや、「同僚議員」がなかに入ってまとめた計画を正面から批判する、問題を指摘することに、議員の側の躊躇が生まれはしないか。

行政を監視しチェックする機能を発揮するためには、ここは慎重な姿勢が必要だろう。また、県民にとっても「議員の思惑」に長期的なプランが左右されることで、逆に「不幸」なことが生まれないとは限らないのではないかな。