前福井県議会議員 さとう正雄 福井県政に喝!

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「拝啓 西川一誠知事様」

2010年03月11日 | Weblog
  福井県庁職員でつくる日本共産党後援会が「夜明け」という新聞を不定期で発行している。会員以外にも県庁本庁で配られる赤旗には折り込まれる。3月7日号で第32号とある。福井県庁内の職員の生の声が聞ける貴重なものだ、と思っている。

その最新号には、「拝啓 西川一誠知事様」と知事あての手紙が掲載されている。知事のところに郵送しているのかどうかは知らない。
「知事の岩波新書『ふるさとの発想』には共感を抱いています。道州制でも反対で一致します。それだけに、行政責任者としての有り様は残念なのです。幹部を含め多数の職員が思っていても言わない、言えないことを率直に申し上げます」。と述べ、つぎの点を指摘している。

● 権限委譲がされてなく、非効率な行政となっている。知事も明確な結論をだせないことにつながっている。

そして、「職員が専門や得意分野を活かし、力を発揮させるように、その内容に応じて権限を移譲し、自立を促し、励まし、共感を広げることが基本です。1人で県庁の全てを決定できる超人ではないのですから」と述べている。

庁内では、「知事を飲み屋やタクシーで悪く言うな」「エレベーター前で会っても逃げるな」などの「指示」まで出されているという。



この記事が実態をどの程度反映しているのか。県庁職員や関係者の話をもとに書かれているのだからそれなりに当たっているのだろうと思う。

私も県議時代に各部や課の職員の方々と「雑談」する機会が多々あったが、知事の評価は様々だった。まあ「職員に嫌われるぐらいで、ちょうど県民目線だ」と考えているわけでもないだろう。
そのことは、結果として、職員の知力、エネルギーが逆に十分生かせていないことになっており、県民にとっては損失となるからだ。

私はたしか決算委員会の審議のなかだったと思うが、「県庁は県内最大のシンクタンクとしての役割を果たすべき」と主張したことがある。その場にいた職員の方が目を丸くされていたが、日頃そういう「自覚」がないのか、共産党の議員がそういうことを言ったことに驚いたのか。
あらゆる政策には様々な選択肢がある。どの選択肢が県民にとって一番いいのか、知事と県民に率直に提案することが必要だ。

 原子力にしても、新幹線にしても、ダムにしても、「国策」「政治力」のなかで漂流する県庁職員ではいけないのではないか。優秀な職員を知っているだけに胸がいたむ。