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恐竜絶滅原因。国際研究チーム VS 福井県立恐竜博物館長

2010年03月30日 | Weblog
   恐竜絶滅の原因が「小惑星が地球に衝突して起きた環境変動が原因」と「解明」されたことに、福井県立恐竜博物館の東館長がかみついた。

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   福井新聞・・・・・・6550万年前の恐竜絶滅の原因を「小惑星が地球に衝突して起きた環境変動が原因」と結論づける研究を、東北大などが参加する国際研究チームがまとめた。世界約350カ所に上る地層を解析した結果だが、恐竜研究の最前線である勝山市の県立恐竜博物館は納得していない。「生き残った生物について環境変動だけでは説明できない」(東洋一館長)―。大量絶滅の謎はなお深いようだ。

 環境変動

 今から6550万年前の白亜紀末、メキシコのユカタン半島近くに直径10キロの小惑星(隕石(いんせき))が衝突した。巻き上げられた大量のちりは太陽光を遮り“衝突の冬”が訪れる。10年ほど続いた“冬”の間に植物は枯れ、続いて草食恐竜が死に絶え、肉食恐竜も絶滅する―。隕石衝突の定説を、県立恐竜博物館の東洋一館長はそう説明する。

 国際チームは、隕石の衝突点近くから5千キロ離れた地球の裏側まで、衝突時にできた地層を分析した。東館長は「例えば地層の粒度の変化から、衝突時に起きた巨大な津波の影響が分かる。世界中のデータが体系的に分析されており、衝突時に何が起きたか、より詳しく分かるようになった」と高く評価する。ただ「環境変動が詳しく分かっても、それだけでは恐竜絶滅は説明できない」とくぎを刺す。

 最大の謎

 東さんが指摘するのは“生き残った生物”がいる点だ。「6550万年前、恐竜や古いタイプの鳥類『エナンティオルニス類』は絶滅したが、同時代のカメやトカゲ、ワニ類は生き延びている。海中でも首長竜や魚竜が滅びる一方、サメなど一部の魚類は生き延びている」
 環境が大きく変わることで大量絶滅が起きたのなら、カメやトカゲも死に絶えたはず―。「この生物種による差異は、恐竜絶滅を考える際の最大の謎。隕石衝突は絶滅の大きな原因の一つだが、それだけではない。合わせて考えなければならないことがある」と強調する。

 衰退期

 東館長によると、カナダ・アルバータ州の恐竜化石の研究から、隕石衝突の1千万年ほど前から、恐竜の種類が徐々に減っていることが分かっている。この点を「隕石が衝突する前から植物環境に変化があり、恐竜は(種として)衰退しつつあった」とみる。そこに隕石が衝突し、大きな環境変動が恐竜に“追い打ち”をかけた―というシナリオだ。 ・・・・・・・・・・・


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     こういうニュースを聞くと、鮮やかに甦る本がある。
リチャード・ミュラー著(手塚治虫監訳)の「恐竜はネメシスをみたか」という20年以上前にだされた本を、当時買ってよんだ。当時は、隕石説は主流ではなかったのではないか。「こんな考えがあるのか」と新鮮に感動した記憶がある。

東さんが指摘することも当然あると思う。
しかし、そもそも隕石襲来が一度だけだったわけではないだろう。メキシコのユカタン半島近くの隕石の前後にも「それよりは」小規模な、しかし生態系に影響をあたえうる隕石衝突があっても不思議ではない。

リチャード・ミュラーが指摘した隕石の巣・ネメシスの活動期だったのかもしれない。
そしてこいつは、活断層のようにいつ動くかわからない。
いま、「日本列島は地震の活動期」と云われているが、「ネメシスの活動期」がいつくるかはわからない。

     まあ、SFみたいな話になりましたが、このへんで。