前福井県議会議員 さとう正雄 福井県政に喝!

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学校の「暑さ」対策、熱意のない福井県の回答

2010年09月08日 | Weblog
昨日は、わたしと、かねもと幸枝書記長、山田和雄常任委員が福井県教育委員会をたずね、学校の「暑さ対策」についての申し入れしました。小寺・学校教育振興課長、牧野・義務教育課長が応対しました。

  わたしたちの対策の申し入れにたいして、県側は「小中学校は市町の管轄です。市町はせいいっぱいの対応をしている。学校は校医と相談してスポーツドリンクなどを配備しているところもあります。スポーツ保健課から注意喚起の文書をだしている」などとこたえました。

      わたしたちは、「国の基準が守られていないという問題があるではないか。県として学力面の指導だけではなく、生活面でもきちんと対応すべき」「福井市が合併した旧町でクーラーを設置している学校にまで使用を制約しているのは問題。合併したのに悪くなっている」などつよく要望しました。
県としてもっと責任ある対応がもとめられると思いましたね。 

      新幹線より、こどもの学校生活の安全にこそもっと県も福井市も力をいれるべきではないでしょうか。このような熱意のない「回答」を聞いた時は、県議会で追及できないことが歯がゆくなりますね。

以下、申し入れ文です。

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2010年9月7日福井県教育長  広部 正紘様
                  
                 日本共産党福井県委員会                                

学校の「暑さ対策」についての申し入れ

  記録的猛暑が続く中、福井県内の各学校でも夏休みが終わり、授業が再開されています。しかし、県内公立の小中学校や特別支援学校のほとんどの子どもたちが、クーラーが設置されていない教室で厳しい暑さに体力を消耗しながら授業を受けています。

これは、「学校環境衛生の基準」に反しています。水筒持参でよく水分補給したり、1学級に扇風機1台といった程度にとどまらない対策の強化が行政に緊急に求められています。  現状はどうでしょうか。「教室が暑くてもういやや。みんなも暑い、暑いといっている」という福井市の小学5年生の女の子は毎日水筒を3本持って登校しています。 

あわら市では、耐震化工事のため建てた小中3校のプレハブ校舎にクーラーが設置されていません。
 10校ある県立の特別支援学校では、体温調節ができない障害児がいる教室にだけクーラーを設置しています。 

小中学校で、保健室や、コンピュータールーム、図書室など特別教室を除き、普通教室にクーラーを設置している学校が一部でもある市町は、福井、大野、敦賀、永平寺、越前、南越前、池田、美浜、おおい、の9市町です。
おおい町だけ小中6校のすべてに設置されています。福井市では、50校ある小学校のうち4校、中学校23校のうち2校の普通教室にクーラーが設置されているものの、使用が制限されています。いずれも、2006年2月に福井市と合併した旧町村で合併前に設置され、合併後は使用を控えてきたもので、市は今年度については条件を緩和したものの、他地区の学校との「公平性」や電気料負担を理由に、全学年での同時使用は避けるよう指導しています。  わたしたちは、このような状況を「こどもの健康こそ最優先」の観点で、抜本的に打開されることを求め以下の点を要望します。

① 教室への温度計の設置と記録をおこない、客観的なデータを記録すること。

②「学校環境衛生の基準」(文部科学省) 第3章「日常における環境衛生」では、「教室の温度は、冬期で18~20℃、夏期で25~28℃であること」とあります。これを実現するためには、「扇風機をかきあつめる」「塩飴をなめさせる」などの学校ごとの場あたり的対応にまかせるのではなく、県教育委員会、市町教育委員会が責任をもってクーラー・扇風機設置の計画をつくり一気にすすめること。その際、地元業者への発注を優先すること。

③また、教員からも「体が辛い」「2階、3階とあがると暑さのダメージが大きい」との声が寄せられています。労働安全衛生法でも作業環境を28℃以下と定めており、教員の労働環境の改善からも急がれます。

④福井市がクーラーを設置している学校についてまで全学年での同時使用を制約していることは、関係法令や基準に照らしても大問題です。改善を助言すること。

⑤体育大会、運動会について、報道によれば種目や時間の配慮がおこなわれているようです。日程設定は、「休み気分の一掃」「早く受験体制にはいる」「連合体育大会の関係」などがあり、この時期の設定になっているとの指摘があります。しかし、結果的にまともに競技できなくなるのでは本末転倒です。暑さが十分ひく時期への移行など、今後のことも考え、日程の変更などを検討すること。