本日、井上さとし参議院議員が来福し、訴えます。ぜひ、お聞きください。
13時30分~ 福井駅前・みずほ銀行前
14時10分~ ハニー足羽店前
8日は、湊公民館で夜7時~ 私がお話しします。こちらもよろしくお願いします。
今日は大変な荒れ模様です。JRなどが運休を発表していますので、利用予定の方はお気をつけください。
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昨日は県議会の議会運営委員会、一般質問、理事者説明などがつづきました。夜は、個人演説会で原発問題を中心に訴えました。寒い中、ご参加いただいたみなさんありがとうございました。
一般質問では、総選挙での論戦などもふまえて質問をおこないました。が答弁は・・・
●消費税問題では、「知事は消費税増税に賛成の立場を表明していますが、県内経済、中小業者にあたえる影響をどのようにシミュレーションしたうえで、賛成しているのですか?」と質問。知事は、「消費税の引き上げにともなう県内経済への影響を予測することは困難」などと答弁しました。「中小企業者が不利益をこうむらないような対策が必要」とも言いましたが、消費税増税そのものが中小業者にとって不利益なのです。
また、「5%への増税前年、と最新のデータでの、申告事業所数(小売りふくむ)、本県分の消費税収納額と滞納額、法人税収納額と滞納額の推移」を質問。
総務部長は、「事業所数はH8年度が21107社、H22年度が21126社、消費税額はH8年度が425億円、H22年度が568億円、滞納は3億円、法人2税はH8年度が収納額472億円、H22年度201億円」などと答弁。リーマンショックの影響などもあるでしょうが、消費税が伸びて、法人税が下落している事実があります。赤字法人7割などと言われますが、黒字でもないのに売り上げにかかる消費税は酷な税金です。
●経済対策としての住宅リフォーム助成の拡充をもとめましたが、土木部長は「県産材活用に15万、要介護のバリアフリーに80万、耐震改修に60万、の助成制度のPRをすすめる」などと答弁しただけでした。
●維新の会の公約「骨太」では、消費税の地方税化や地方交付税を廃止して「地方共有税」創設を打ち出しました。福井県の財政計画にどのような影響がでるかを質問。しかし、知事は「公示後に特定の政党の公約についてコメントすることは控える」と答弁。選挙中だからこそ、おおいに地方財政議論に参入すべきではないでしょうか。原発問題では参入しているように・・・。
●原発問題では、規制委員会のF-6破砕帯調査でも、渡辺教授は活断層と断定。全体の意見でも「活断層でない、と否定できない」ということでした。「知事、県民と周辺地域の安全を考えるなら、疑いのある今回のケースでは、まず原発を停めて、徹底調査をもとめるべき」と質問。知事は、「今回の調査は、念のために安全が大丈夫かの調査。発電所をとめて議論することではない」と変わりません。
●福井市が独自にヨウ素剤の全市的配備など原子力防災にとりくむ計画にたいして、「暴走するな」と事実上の圧力をかけたと聞き及んでいるが、やめるように求めました。健康福祉部長は、「防災の取り組みを妨害したことはなく、事実無根だ。県内ではこれまでも、独自にヨウ素剤を備蓄している町があり、県が止めたことはない」と答弁。聞いている経緯とは随分違うなあ。・・・・しかし、これまでも、これからも県庁は市町の独自のヨウ素剤配備などに横やりを入れないことを約束しました。
●TPPについて、「福井県の農業、医療や公共事業にとっても大きな影響をあたえるTPPについて、知事はもっとつよいメッセージを発するべきです。知事のTPPに対する考え」を質問しました。知事は、「TPPは日本農業に与える影響が極めて大きく、農水省の試算では生産額は約4兆5000億円程度減少し、食料自給率は40%から13%となる厳しい見通しをしている。具体的な農業農村の振興策を提示することなく、TPP参加についての議論をすすめるわけにはいかない」と答弁し、TPP交渉参加への動きを批判しました。
●教育委員会がすすめる併設型中高一貫教育のデメリットの問題や、新採用教員内定者への過度の研修は「しごき」ではないか、と質問。教育長は、「併設型中高一貫教育について石川県などでは特にデメリット生じていない」「内定者研修は、他県や民間企業でも同様のことをおこなっており、特別な負担ではない」などと答えました。
私は再質問にたち、他県では研修の受講はきちんと希望制にしており、福井県のように全員参加が当然、という仕組みとは違う、と指摘しました。
以下、質問です。
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日本共産党の佐藤正雄です。いよいよ総選挙がはじまりました。
先日の毎日新聞の岩見隆夫氏のコラムにつぎのように書かれていました。
「喧噪のなか、政治が見えにくくなっている。離合集散はかつてなく目まぐるしい。どうしたら票が釣れるか、ただの票こじきになりかけているようにもみえる」
中曽根康弘元首相も「民主党は、大義名分を堂々としめさなければ第二自民党に堕するだけだ」と叱っています。
第三極のあわただしい離合集散劇も、大きな議論が欠けている。・・・という内容のコラムです。
読んでみて考えさせられました。
まさに消費税増税や憲法改憲、TPP、原発再稼働などをすすめ、また、自民党と手と手をとりあってさらにすすめようとしている民主党は自民党とよぶにふさわしい政党です。
これらの政党が、国民の多数が反対している消費税大増税、原発再稼働をごり押しする、その根っこには、国民そっちのけ、「財界が中心」の政治の歪みがあります。日本の農業と経済を壊すTPPを推進し、沖縄が島ぐるみで反対しているオスプレイの配備を強行する、その根っこには「アメリカいいなり」の政治の歪みがあります。
民主党政権は、「アメリカいいなり」「財界中心」という「二つの歪み」を持った「自民党型政治」に縛られたまま、そこから抜け出す意思も立場もありませんでした。ここにこそ、民主党政権の失敗の最大の原因があるのではないでしょうか。そして、もろもろの新党も同様であります。
問題は、60年続いた「自民党型政治」そのものが、行き詰まり、耐用年数がつきているということです。
ですから、民主党がつづいても、自民に戻っても、維新に代わっても、展望がみえてこないのです。
わたしたち日本共産党は、「アメリカいいなり」「財界中心」という「二つの歪み」を正す処方箋をもち、この耐用年数が尽きた政治にかわる新しい日本の政治を提案してまいります。
1.それではまず、経済問題について質問します。
私はこの間、各種業者や福井中央市場、福井商工会議所、経済同友会、経営者協会など現場と関連団体をたずねて、率直な意見交換をさせていただきました。
現場で実感したことは、とてもとても消費税増税に耐えられる状況ではないということです。いまでも、消費税を身銭を切って納めている業者もおられます。しかし10%になればとてもできません。子供が後を継いでくれない商店も多いわけですが、10%なら店をたたむ、とおっしゃる自営業者もたくさんおられます。
消費税増税はいうまでもなく、消費を冷えこませることによる悪循環を引き起こします。
国からみれば、消費税収入はあがっても法人税や所得税が落ち込み、トータルでの税収は減っているのが現状です。儲けがなくても売り上げに課税される。まさに消費者を泣かせる、業者も泣かせる消費税大増税は中止すべきであります。
中小企業、業者が衰退する政策で、福井県民の繁栄はありえません。
そもそも増税で財政再建に成功した国は世界にありません。財源は能力に応じた負担の原則にたつべきであり、世界の流れは、アメリカでも、フランスでも、スペインでも、庶民増税ではなく、富裕層増税であります。
そこで、おたずねします。知事は消費税増税に賛成の立場を表明していますが、県内経済、中小業者にあたえる影響をどのようにシミュレーションしたうえで、賛成しているのですか?お答えください。
また、事実の確認として、5%への増税前年、と最新のデータでの、申告事業所数(小売りふくむ)、本県分の消費税収納額と滞納額、法人税収納額と滞納額の推移をおたずねします。
2.経済団体との懇談のなかでは、住宅リフォーム助成制度など県内でも建築業界がつよく求めている制度が話題となりました。これは全国の自治体でも広範に普及し、地域の工務店など中小業者を応援する制度として高い評価を得ているものです。スーパーゼネコンが受注する大型公共事業では、県民の税金が県外へ流出するわけですが、住宅リフォームのような事業は県内業者と地銀や信金など地元金融機関の間でマネーが循環するわけですから、県内経済に大きなプラスになります。
新幹線工事に県内業者の活用を、ということも議論されておりますが、いま倒産・廃業が相次ぎ、苦境にたたされている県内業界を大至急応援する施策こそ緊急に必要です。
これまでも県として県産材活用の場合や要介護者のリフォーム助成などをしているわけですが、使用材料などに制限をかけずに、とにかく、県内の業者が県内で手掛ける住宅の各種リフォームに門戸を広く思い切った助成制度をつくり、消費を刺激し、広範な業者に仕事をよびこむことをつよく提案いたします。知事、真剣に県内業者の支援にのりだしていただきたい。見解をもとめます。
3.また、総選挙では地方財政も大きな争点となってきました。今回、維新の公約「骨太」では、消費税の地方税化や地方交付税を廃止して「地方共有税」創設を打ち出しました。「政策実例」では、「地方共有税(6%)」としており、消費税を11%に引き上げる方向です。9月議会の最終日の討論でも、私が批判した内容です。だいたい代表の石原さんの東京都などはそもそも交付税不交付であり、廃止されても影響はないでしょうが、地方は大変であります。地方交付税は廃止だ、なにかやりたいなら消費税増税だ、などという乱暴な政策は許されません。
知事が代表質問に答弁された福井県のえがく財政計画も大きく狂うことが予想されますが、もし、このような政策が実行されれば、福井県にとってどのような影響をあたえることになるのか、県として反対すべきではないか、おたずねします。
4.つぎに、原発問題について質問します。
原発をどうするのか、議論の出発点は福島でなくてはならないと思います。
福島では、共産党だけでなく、県議会決議にもなったように自民党も民主党も県内原発の廃止を求めています。もちろん知事や理事者も求めており、核燃料税の課税をやめることになりました。
福島ではいまなお16万人もの人がふるさとに帰れず避難生活を余儀なくされ、何年後に帰郷できるか、まったく見通しがない地域も多いという実態です。
わたしたち福井県議会の特別委員会でも原発事故による放射能汚染で住めない地域となっている福島県富岡町を視察いたしました。
現地では、県議会議員、町会議員、役場の都市整備課長、企画課長らのみなさんにご案内いただきました。
あたたかい陽気の町に町民の姿はなく、津波での行方不明者を捜索する消防団のみなさんの姿がありました。田んぼなどはセイタカアワダチソウなどが生い茂り、原野のようです。高いところは3メートルにもなっています。避難所とされていた施設には、ナンバープレートがはずされた車など放置されていました。地震被害で、屋根が傷んだ家々にはシートがかぶせられています。しかし、雨漏りもある、とお聞きしました。修理もできず、何年も放置されれば、マイホームが無残な状態になってしまうでしょう。
案内していただいたみなさんが語られました。
「これからどうなるか。子供がどうなるか。先がみえない。地震、津波だけならなんとかなったが」
「200人が原発事故での避難のなかで亡くなった。自殺者も多い」
「原発と共存共栄をはかってきたがこのざまです。安全基準が脆弱だった。福井がこのようなことにならないようにしてほしい」
「避難している人間の現状が風化している。よくみてほしい。福井を安全にしてほしい」
「私から福井をどうする、ということは言えないが、この現状をみて考えてほしい」
一言ひとことが胸に突き刺さりました。
福島原発被災者の苦悩はなんら解決されていません。
このような重い事実をふまえた防災対策はどうでしょうか。
原子力規制委員会が公表した、全国16か所の原発で事故が起きた場合の放射性物質の拡散予想では、最大で原発から42キロも離れた地点に広がることが明らかになりました。しかし、規制委員会が決めた原子力防災指針では、避難準備の対策が必要となる地域UPZは原発から30キロ圏内でしかありません。しかも、避難の判断基準の具体的明記がありません。
拡散予想とも矛盾し、避難基準もはっきりしない。これは、原発事故の危険と被害が際限なく広がる可能性があるからです。
このことをみても、原発即時ゼロ、という立場こそが住民の安全を守る道であることは明らかではありませんか。
そこでおたずねします。
福島から福井県内に避難されている方々の避難生活の現状と支援策、および避難がさらに長期におよぶことも考えての支援策の拡充方向についておたずねします。
ところで、規制委員会による敦賀原発での活断層調査もはじまりました。
国内で唯一稼働している大飯原子力発電所の周辺の断層について東洋大学の渡辺満久教授らの研究グループが、内陸と海底に分かれた3つの断層がほぼつながっていて連動していた可能性があるという新たな調査結果を発表しました。大飯原発の東側の地下にある熊川断層と北西側の海底を走る2つの、あわせて3つの断層はほぼつながっていて、連動した可能性があるというものです。規制委員会のF-6破砕帯調査でも、渡辺教授は活断層と断定しています。全体の意見でも「活断層でない、と否定できない」ということです。
知事、県民と周辺地域の安全を考えるなら、疑いのある今回のケースでは、まず原発を停めて、徹底調査をもとめるべきではありませんか、おたずねします。
つぎに9月議会でも指摘しましたが、福井市が独自にヨウ素剤の全市的配備など原子力防災にとりくむ計画にたいして、県庁がよこやりをいれている問題です。
県は「ブレーキはかけていない」と9月議会で答弁がありましたが、福井市にたいして、「暴走するな」と事実上の圧力をかけたと聞き及んでいます。
だいたい、福島原発事故の教訓をいかしたヨウ素剤配備をはじめ防災対策が改善されないまま、大飯原発の再稼働を認めて暴走しているのは政府と福井県庁ではありませんか。
その福井県庁が、福島事故から真摯に教訓を引き出し努力しようとしている福井市の行政を妨害することは許されないことです。根本には、福島のような事故は福井では起こらないという、新たな安全神話があるのです。
事実関係をつまびらかにするとともに、原発事故にそなえた自主的な防災の取り組みへの妨害をただちにやめるようにつよく求めます。知事の責任ある答弁を求めます。
5.さて、先般、自然エネルギーの議員連盟で、環境省浮体式洋上風力発電実証事業を長崎県五島市に視察しました。風力発電は陸上でもあわら市などで設置されおおきな威力を発揮していますが、洋上は風速が強く、その変動が少ないため、安定かつ効率的な発電が見込まれるだろうと、環境省が研究しているものです。海外ではノルウェー、ポルトガルでおこなわれていますが、日本ではありません。
わたしたちが海上から見学したものは「小規模試験機」で全長が約71メートル、ローター直径22メートル、水深100メートルです。巨大なシンカーとアンカーでつながれ海のなかに浮いているものです。巨大なブイが浮いている、と思っていただければいいでしょう。発電量は100KW。来年度から計画されているものは2MWのフルスケールです。
ウインドファームは1キロ四方に1基。風力は低リスク、低リターン。電力をおくる海底ケーブルは1キロ1億円。日本海は雷対策が必要、などとの説明でした。
実用化されていけば、民家などへの影響もなく、風が吹いていれば24時間発電可能であり、有力な選択肢となるでしょう。
昨年、茨城で洋上風力発電を展開されている三谷商事でもお話をお聞きしました。ここは工業団地の海で、15基を予定し、15000世帯の電気をまかなう計画、ということでした。
県は、「LNGについては港湾や送電網などのインフラを有し2大消費地に近接している。本県への立地可能性について研究をすすめていく」などと答弁していますが、LNGを活用した火力発電建設も有力な選択肢でしょう。
あわせて地産地消ということで、各種洋上風力発電が可能かどうかの調査検討を提案しますが、見解をおたずねします。
6.つぎにTPP問題について質問します。
TPPでは、主食のコメも壊滅的な打撃をうけ、食糧自給率13パーセントとなり、万が一、輸入に障害がおこれば多数の国民が餓死する国になりかねません。また保険の市場開放、医療の株式会社参入などで、公的保険が崩壊し、命もカネ次第となります。JAや医師会が反対するのは当然であり、わたしたち日本共産党も連帯してたたかいます。
TPP反対の声の高まりのなかで、野田総理や自民の安倍総裁はTPP参加で「守るべきものは守る」などと言いだしています。しかし、TPPの「大要」では、「商品・サービス、貿易や投資への、関税や障壁を撤廃する」と明記され、関税撤廃に例外がないことがはっきりしています。また、後から交渉に参加したカナダ、メキシコは、「現行交渉参加国がすでに合意した条文はすべて受け入れる」――合意を黙って受け入れるのが条件とされており、日本が別枠扱いされることは考えられません。
選挙の時だけ国際的に通用しない甘言を言って、国民を欺くことは許されません。
さらに、TPPは公共事業、建設業界にとっても大問題です。アメリカ企業が日本の事業に1パーセントしか参加できてないと不満を述べ、アメリカの設計会社、建設会社の参加を要求しているからです。高速道路、鉄道、港湾などへの参入を要求しており、日本の建設業界、下請けにも大きな影響がでてくることになります。
このように、福井県の農業、医療や公共事業にとっても大きな影響をあたえるTPPについて、知事はもっとつよいメッセージを発するべきです。知事のTPPに対する考えをおたずねするとともに、今後の福井農業の再生に向けて、県としてはどのようなプランで取り組むつもりなのか質問いたします。
7、最後に教育問題について質問します。
「深刻ないじめほど、説諭は無力だ」と言われます。いじめが悪いことは百も承知でおこなうのです。おさえられない苛立ちをかかえている子どもに、その苛立ちに寄り添って、ともに解決する方向にすすむことでいじめをやめる方向にすすむことができます。
学力向上を錦の御旗に子供と教員に、さらなる過度のストレスをかけることは、子供と教員の双方に苛立ちを募らせます。
先日も福井市内の教員の方から、「学校内で仕事が遅い同僚教師にたいするバッシングがある」とお聞きしました。私自身も、時間を度外視して、いじめや不登校と向き合う多くの教師の姿を知っておりますし、県内教員の努力で多くの子どもや親が救われてきたと思います。
しかし、多忙化のなかで、病人が相次ぐような状況では教員集団としていじめ問題に立ち向かえません。上意下達の学校運営や教員評価が、いじめ問題を教職員たちが自由闊達に力をあわせて解決することを妨げていることはないでしょうか。教員間のいじめが広がり、教員同士が心をあわせることができない学校でいじめ対策が成功するとは思えません。
そのためには、これまでも指摘してきましたように、難関大学突破だ、とか、英語教育だ、とか知事主導で数値目標を学校現場に押し付け、現場をかき回すことを改めなくてはなりません。教育委員会は、本来公選制であった重みを忘れず、知事の方を向いて仕事をするのではなく、現場の教師と子供たちの方を向いて仕事をすることこそ求められています。
こういう立場から今回は2点質問します。
まず今回提案された併設型中高一貫教育についてです。
教育長は代表質問の答弁で、「将来、本県はもとより国や国際社会に貢献するリーダーを育てる」とその目的について述べています。ひらたくいえば、各界のスーパーエリートを生み出す、という意味でしょう。
難関大学入学目標とリンクされる恐れもありますし、中学入学の際の適性検査は事実上のお受験競争を福井県でもつくりだす懸念があります。
実際、他県の例でも高倍率になっています。また、周辺中学ではリーダー格の生徒が抜け落ちていくのではないか、とか、中高単独設置よりも教員数が削減されるのではないか、とも指摘されています。
くわえて、県内では私立学校への影響も少なくありません。ただでさえ、経営が厳しくなっている私立学校にたいする圧迫材料となる懸念もあります。
年明けにも最終提言をまとめる、と大急ぎですが、慎重な検討が求められます。
教育委員会として、併設型中高一貫教育にどのようなデメリットを想定し、それはどのようにクリアできると考えているのか、また、なぜこんなに最終提言を急がなければならないのか、おたずねします。
つぎに、教員内定者にたいする過度の研修押しつけの問題です。
これまでにはない、2日間にわたる内定者事前研修を押し付けています。これは集合研修とよばれるものです。
さらに集合研修とは別に、個人研修として、英語課題計画書の作成やNHK語学番組の視聴レポートの提出、一般教養図書10冊以上、専門図書5冊以上、計15冊以上を読むことを求めています。
これまでは1日の集合研修だけとお聞きしていますが、まだ正式の雇用関係にない者に対して、労働の対価も支払わずに、肉体と精神を拘束する長時間の研修を強いることは法律的にも許されることではありません。
さらに、たとえば学生であれば、卒業研究にも影響がでるでしょうし、仲間との卒業旅行にも影響がでるかもしれません。現在、非常勤講師などで働いている方は肝心の授業に影響がでるかもしれません。
なぜ今年度からこのような過剰な研修を始めたのですか、また、内定者何名中、何名がうけることになっているのか答弁を求めるとともに、内定者にたいする「しごき」ともとれるような研修制度の是正を求めますが、見解をおたずねします。
13時30分~ 福井駅前・みずほ銀行前
14時10分~ ハニー足羽店前
8日は、湊公民館で夜7時~ 私がお話しします。こちらもよろしくお願いします。
今日は大変な荒れ模様です。JRなどが運休を発表していますので、利用予定の方はお気をつけください。
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昨日は県議会の議会運営委員会、一般質問、理事者説明などがつづきました。夜は、個人演説会で原発問題を中心に訴えました。寒い中、ご参加いただいたみなさんありがとうございました。
一般質問では、総選挙での論戦などもふまえて質問をおこないました。が答弁は・・・
●消費税問題では、「知事は消費税増税に賛成の立場を表明していますが、県内経済、中小業者にあたえる影響をどのようにシミュレーションしたうえで、賛成しているのですか?」と質問。知事は、「消費税の引き上げにともなう県内経済への影響を予測することは困難」などと答弁しました。「中小企業者が不利益をこうむらないような対策が必要」とも言いましたが、消費税増税そのものが中小業者にとって不利益なのです。
また、「5%への増税前年、と最新のデータでの、申告事業所数(小売りふくむ)、本県分の消費税収納額と滞納額、法人税収納額と滞納額の推移」を質問。
総務部長は、「事業所数はH8年度が21107社、H22年度が21126社、消費税額はH8年度が425億円、H22年度が568億円、滞納は3億円、法人2税はH8年度が収納額472億円、H22年度201億円」などと答弁。リーマンショックの影響などもあるでしょうが、消費税が伸びて、法人税が下落している事実があります。赤字法人7割などと言われますが、黒字でもないのに売り上げにかかる消費税は酷な税金です。
●経済対策としての住宅リフォーム助成の拡充をもとめましたが、土木部長は「県産材活用に15万、要介護のバリアフリーに80万、耐震改修に60万、の助成制度のPRをすすめる」などと答弁しただけでした。
●維新の会の公約「骨太」では、消費税の地方税化や地方交付税を廃止して「地方共有税」創設を打ち出しました。福井県の財政計画にどのような影響がでるかを質問。しかし、知事は「公示後に特定の政党の公約についてコメントすることは控える」と答弁。選挙中だからこそ、おおいに地方財政議論に参入すべきではないでしょうか。原発問題では参入しているように・・・。
●原発問題では、規制委員会のF-6破砕帯調査でも、渡辺教授は活断層と断定。全体の意見でも「活断層でない、と否定できない」ということでした。「知事、県民と周辺地域の安全を考えるなら、疑いのある今回のケースでは、まず原発を停めて、徹底調査をもとめるべき」と質問。知事は、「今回の調査は、念のために安全が大丈夫かの調査。発電所をとめて議論することではない」と変わりません。
●福井市が独自にヨウ素剤の全市的配備など原子力防災にとりくむ計画にたいして、「暴走するな」と事実上の圧力をかけたと聞き及んでいるが、やめるように求めました。健康福祉部長は、「防災の取り組みを妨害したことはなく、事実無根だ。県内ではこれまでも、独自にヨウ素剤を備蓄している町があり、県が止めたことはない」と答弁。聞いている経緯とは随分違うなあ。・・・・しかし、これまでも、これからも県庁は市町の独自のヨウ素剤配備などに横やりを入れないことを約束しました。
●TPPについて、「福井県の農業、医療や公共事業にとっても大きな影響をあたえるTPPについて、知事はもっとつよいメッセージを発するべきです。知事のTPPに対する考え」を質問しました。知事は、「TPPは日本農業に与える影響が極めて大きく、農水省の試算では生産額は約4兆5000億円程度減少し、食料自給率は40%から13%となる厳しい見通しをしている。具体的な農業農村の振興策を提示することなく、TPP参加についての議論をすすめるわけにはいかない」と答弁し、TPP交渉参加への動きを批判しました。
●教育委員会がすすめる併設型中高一貫教育のデメリットの問題や、新採用教員内定者への過度の研修は「しごき」ではないか、と質問。教育長は、「併設型中高一貫教育について石川県などでは特にデメリット生じていない」「内定者研修は、他県や民間企業でも同様のことをおこなっており、特別な負担ではない」などと答えました。
私は再質問にたち、他県では研修の受講はきちんと希望制にしており、福井県のように全員参加が当然、という仕組みとは違う、と指摘しました。
以下、質問です。
★
日本共産党の佐藤正雄です。いよいよ総選挙がはじまりました。
先日の毎日新聞の岩見隆夫氏のコラムにつぎのように書かれていました。
「喧噪のなか、政治が見えにくくなっている。離合集散はかつてなく目まぐるしい。どうしたら票が釣れるか、ただの票こじきになりかけているようにもみえる」
中曽根康弘元首相も「民主党は、大義名分を堂々としめさなければ第二自民党に堕するだけだ」と叱っています。
第三極のあわただしい離合集散劇も、大きな議論が欠けている。・・・という内容のコラムです。
読んでみて考えさせられました。
まさに消費税増税や憲法改憲、TPP、原発再稼働などをすすめ、また、自民党と手と手をとりあってさらにすすめようとしている民主党は自民党とよぶにふさわしい政党です。
これらの政党が、国民の多数が反対している消費税大増税、原発再稼働をごり押しする、その根っこには、国民そっちのけ、「財界が中心」の政治の歪みがあります。日本の農業と経済を壊すTPPを推進し、沖縄が島ぐるみで反対しているオスプレイの配備を強行する、その根っこには「アメリカいいなり」の政治の歪みがあります。
民主党政権は、「アメリカいいなり」「財界中心」という「二つの歪み」を持った「自民党型政治」に縛られたまま、そこから抜け出す意思も立場もありませんでした。ここにこそ、民主党政権の失敗の最大の原因があるのではないでしょうか。そして、もろもろの新党も同様であります。
問題は、60年続いた「自民党型政治」そのものが、行き詰まり、耐用年数がつきているということです。
ですから、民主党がつづいても、自民に戻っても、維新に代わっても、展望がみえてこないのです。
わたしたち日本共産党は、「アメリカいいなり」「財界中心」という「二つの歪み」を正す処方箋をもち、この耐用年数が尽きた政治にかわる新しい日本の政治を提案してまいります。
1.それではまず、経済問題について質問します。
私はこの間、各種業者や福井中央市場、福井商工会議所、経済同友会、経営者協会など現場と関連団体をたずねて、率直な意見交換をさせていただきました。
現場で実感したことは、とてもとても消費税増税に耐えられる状況ではないということです。いまでも、消費税を身銭を切って納めている業者もおられます。しかし10%になればとてもできません。子供が後を継いでくれない商店も多いわけですが、10%なら店をたたむ、とおっしゃる自営業者もたくさんおられます。
消費税増税はいうまでもなく、消費を冷えこませることによる悪循環を引き起こします。
国からみれば、消費税収入はあがっても法人税や所得税が落ち込み、トータルでの税収は減っているのが現状です。儲けがなくても売り上げに課税される。まさに消費者を泣かせる、業者も泣かせる消費税大増税は中止すべきであります。
中小企業、業者が衰退する政策で、福井県民の繁栄はありえません。
そもそも増税で財政再建に成功した国は世界にありません。財源は能力に応じた負担の原則にたつべきであり、世界の流れは、アメリカでも、フランスでも、スペインでも、庶民増税ではなく、富裕層増税であります。
そこで、おたずねします。知事は消費税増税に賛成の立場を表明していますが、県内経済、中小業者にあたえる影響をどのようにシミュレーションしたうえで、賛成しているのですか?お答えください。
また、事実の確認として、5%への増税前年、と最新のデータでの、申告事業所数(小売りふくむ)、本県分の消費税収納額と滞納額、法人税収納額と滞納額の推移をおたずねします。
2.経済団体との懇談のなかでは、住宅リフォーム助成制度など県内でも建築業界がつよく求めている制度が話題となりました。これは全国の自治体でも広範に普及し、地域の工務店など中小業者を応援する制度として高い評価を得ているものです。スーパーゼネコンが受注する大型公共事業では、県民の税金が県外へ流出するわけですが、住宅リフォームのような事業は県内業者と地銀や信金など地元金融機関の間でマネーが循環するわけですから、県内経済に大きなプラスになります。
新幹線工事に県内業者の活用を、ということも議論されておりますが、いま倒産・廃業が相次ぎ、苦境にたたされている県内業界を大至急応援する施策こそ緊急に必要です。
これまでも県として県産材活用の場合や要介護者のリフォーム助成などをしているわけですが、使用材料などに制限をかけずに、とにかく、県内の業者が県内で手掛ける住宅の各種リフォームに門戸を広く思い切った助成制度をつくり、消費を刺激し、広範な業者に仕事をよびこむことをつよく提案いたします。知事、真剣に県内業者の支援にのりだしていただきたい。見解をもとめます。
3.また、総選挙では地方財政も大きな争点となってきました。今回、維新の公約「骨太」では、消費税の地方税化や地方交付税を廃止して「地方共有税」創設を打ち出しました。「政策実例」では、「地方共有税(6%)」としており、消費税を11%に引き上げる方向です。9月議会の最終日の討論でも、私が批判した内容です。だいたい代表の石原さんの東京都などはそもそも交付税不交付であり、廃止されても影響はないでしょうが、地方は大変であります。地方交付税は廃止だ、なにかやりたいなら消費税増税だ、などという乱暴な政策は許されません。
知事が代表質問に答弁された福井県のえがく財政計画も大きく狂うことが予想されますが、もし、このような政策が実行されれば、福井県にとってどのような影響をあたえることになるのか、県として反対すべきではないか、おたずねします。
4.つぎに、原発問題について質問します。
原発をどうするのか、議論の出発点は福島でなくてはならないと思います。
福島では、共産党だけでなく、県議会決議にもなったように自民党も民主党も県内原発の廃止を求めています。もちろん知事や理事者も求めており、核燃料税の課税をやめることになりました。
福島ではいまなお16万人もの人がふるさとに帰れず避難生活を余儀なくされ、何年後に帰郷できるか、まったく見通しがない地域も多いという実態です。
わたしたち福井県議会の特別委員会でも原発事故による放射能汚染で住めない地域となっている福島県富岡町を視察いたしました。
現地では、県議会議員、町会議員、役場の都市整備課長、企画課長らのみなさんにご案内いただきました。
あたたかい陽気の町に町民の姿はなく、津波での行方不明者を捜索する消防団のみなさんの姿がありました。田んぼなどはセイタカアワダチソウなどが生い茂り、原野のようです。高いところは3メートルにもなっています。避難所とされていた施設には、ナンバープレートがはずされた車など放置されていました。地震被害で、屋根が傷んだ家々にはシートがかぶせられています。しかし、雨漏りもある、とお聞きしました。修理もできず、何年も放置されれば、マイホームが無残な状態になってしまうでしょう。
案内していただいたみなさんが語られました。
「これからどうなるか。子供がどうなるか。先がみえない。地震、津波だけならなんとかなったが」
「200人が原発事故での避難のなかで亡くなった。自殺者も多い」
「原発と共存共栄をはかってきたがこのざまです。安全基準が脆弱だった。福井がこのようなことにならないようにしてほしい」
「避難している人間の現状が風化している。よくみてほしい。福井を安全にしてほしい」
「私から福井をどうする、ということは言えないが、この現状をみて考えてほしい」
一言ひとことが胸に突き刺さりました。
福島原発被災者の苦悩はなんら解決されていません。
このような重い事実をふまえた防災対策はどうでしょうか。
原子力規制委員会が公表した、全国16か所の原発で事故が起きた場合の放射性物質の拡散予想では、最大で原発から42キロも離れた地点に広がることが明らかになりました。しかし、規制委員会が決めた原子力防災指針では、避難準備の対策が必要となる地域UPZは原発から30キロ圏内でしかありません。しかも、避難の判断基準の具体的明記がありません。
拡散予想とも矛盾し、避難基準もはっきりしない。これは、原発事故の危険と被害が際限なく広がる可能性があるからです。
このことをみても、原発即時ゼロ、という立場こそが住民の安全を守る道であることは明らかではありませんか。
そこでおたずねします。
福島から福井県内に避難されている方々の避難生活の現状と支援策、および避難がさらに長期におよぶことも考えての支援策の拡充方向についておたずねします。
ところで、規制委員会による敦賀原発での活断層調査もはじまりました。
国内で唯一稼働している大飯原子力発電所の周辺の断層について東洋大学の渡辺満久教授らの研究グループが、内陸と海底に分かれた3つの断層がほぼつながっていて連動していた可能性があるという新たな調査結果を発表しました。大飯原発の東側の地下にある熊川断層と北西側の海底を走る2つの、あわせて3つの断層はほぼつながっていて、連動した可能性があるというものです。規制委員会のF-6破砕帯調査でも、渡辺教授は活断層と断定しています。全体の意見でも「活断層でない、と否定できない」ということです。
知事、県民と周辺地域の安全を考えるなら、疑いのある今回のケースでは、まず原発を停めて、徹底調査をもとめるべきではありませんか、おたずねします。
つぎに9月議会でも指摘しましたが、福井市が独自にヨウ素剤の全市的配備など原子力防災にとりくむ計画にたいして、県庁がよこやりをいれている問題です。
県は「ブレーキはかけていない」と9月議会で答弁がありましたが、福井市にたいして、「暴走するな」と事実上の圧力をかけたと聞き及んでいます。
だいたい、福島原発事故の教訓をいかしたヨウ素剤配備をはじめ防災対策が改善されないまま、大飯原発の再稼働を認めて暴走しているのは政府と福井県庁ではありませんか。
その福井県庁が、福島事故から真摯に教訓を引き出し努力しようとしている福井市の行政を妨害することは許されないことです。根本には、福島のような事故は福井では起こらないという、新たな安全神話があるのです。
事実関係をつまびらかにするとともに、原発事故にそなえた自主的な防災の取り組みへの妨害をただちにやめるようにつよく求めます。知事の責任ある答弁を求めます。
5.さて、先般、自然エネルギーの議員連盟で、環境省浮体式洋上風力発電実証事業を長崎県五島市に視察しました。風力発電は陸上でもあわら市などで設置されおおきな威力を発揮していますが、洋上は風速が強く、その変動が少ないため、安定かつ効率的な発電が見込まれるだろうと、環境省が研究しているものです。海外ではノルウェー、ポルトガルでおこなわれていますが、日本ではありません。
わたしたちが海上から見学したものは「小規模試験機」で全長が約71メートル、ローター直径22メートル、水深100メートルです。巨大なシンカーとアンカーでつながれ海のなかに浮いているものです。巨大なブイが浮いている、と思っていただければいいでしょう。発電量は100KW。来年度から計画されているものは2MWのフルスケールです。
ウインドファームは1キロ四方に1基。風力は低リスク、低リターン。電力をおくる海底ケーブルは1キロ1億円。日本海は雷対策が必要、などとの説明でした。
実用化されていけば、民家などへの影響もなく、風が吹いていれば24時間発電可能であり、有力な選択肢となるでしょう。
昨年、茨城で洋上風力発電を展開されている三谷商事でもお話をお聞きしました。ここは工業団地の海で、15基を予定し、15000世帯の電気をまかなう計画、ということでした。
県は、「LNGについては港湾や送電網などのインフラを有し2大消費地に近接している。本県への立地可能性について研究をすすめていく」などと答弁していますが、LNGを活用した火力発電建設も有力な選択肢でしょう。
あわせて地産地消ということで、各種洋上風力発電が可能かどうかの調査検討を提案しますが、見解をおたずねします。
6.つぎにTPP問題について質問します。
TPPでは、主食のコメも壊滅的な打撃をうけ、食糧自給率13パーセントとなり、万が一、輸入に障害がおこれば多数の国民が餓死する国になりかねません。また保険の市場開放、医療の株式会社参入などで、公的保険が崩壊し、命もカネ次第となります。JAや医師会が反対するのは当然であり、わたしたち日本共産党も連帯してたたかいます。
TPP反対の声の高まりのなかで、野田総理や自民の安倍総裁はTPP参加で「守るべきものは守る」などと言いだしています。しかし、TPPの「大要」では、「商品・サービス、貿易や投資への、関税や障壁を撤廃する」と明記され、関税撤廃に例外がないことがはっきりしています。また、後から交渉に参加したカナダ、メキシコは、「現行交渉参加国がすでに合意した条文はすべて受け入れる」――合意を黙って受け入れるのが条件とされており、日本が別枠扱いされることは考えられません。
選挙の時だけ国際的に通用しない甘言を言って、国民を欺くことは許されません。
さらに、TPPは公共事業、建設業界にとっても大問題です。アメリカ企業が日本の事業に1パーセントしか参加できてないと不満を述べ、アメリカの設計会社、建設会社の参加を要求しているからです。高速道路、鉄道、港湾などへの参入を要求しており、日本の建設業界、下請けにも大きな影響がでてくることになります。
このように、福井県の農業、医療や公共事業にとっても大きな影響をあたえるTPPについて、知事はもっとつよいメッセージを発するべきです。知事のTPPに対する考えをおたずねするとともに、今後の福井農業の再生に向けて、県としてはどのようなプランで取り組むつもりなのか質問いたします。
7、最後に教育問題について質問します。
「深刻ないじめほど、説諭は無力だ」と言われます。いじめが悪いことは百も承知でおこなうのです。おさえられない苛立ちをかかえている子どもに、その苛立ちに寄り添って、ともに解決する方向にすすむことでいじめをやめる方向にすすむことができます。
学力向上を錦の御旗に子供と教員に、さらなる過度のストレスをかけることは、子供と教員の双方に苛立ちを募らせます。
先日も福井市内の教員の方から、「学校内で仕事が遅い同僚教師にたいするバッシングがある」とお聞きしました。私自身も、時間を度外視して、いじめや不登校と向き合う多くの教師の姿を知っておりますし、県内教員の努力で多くの子どもや親が救われてきたと思います。
しかし、多忙化のなかで、病人が相次ぐような状況では教員集団としていじめ問題に立ち向かえません。上意下達の学校運営や教員評価が、いじめ問題を教職員たちが自由闊達に力をあわせて解決することを妨げていることはないでしょうか。教員間のいじめが広がり、教員同士が心をあわせることができない学校でいじめ対策が成功するとは思えません。
そのためには、これまでも指摘してきましたように、難関大学突破だ、とか、英語教育だ、とか知事主導で数値目標を学校現場に押し付け、現場をかき回すことを改めなくてはなりません。教育委員会は、本来公選制であった重みを忘れず、知事の方を向いて仕事をするのではなく、現場の教師と子供たちの方を向いて仕事をすることこそ求められています。
こういう立場から今回は2点質問します。
まず今回提案された併設型中高一貫教育についてです。
教育長は代表質問の答弁で、「将来、本県はもとより国や国際社会に貢献するリーダーを育てる」とその目的について述べています。ひらたくいえば、各界のスーパーエリートを生み出す、という意味でしょう。
難関大学入学目標とリンクされる恐れもありますし、中学入学の際の適性検査は事実上のお受験競争を福井県でもつくりだす懸念があります。
実際、他県の例でも高倍率になっています。また、周辺中学ではリーダー格の生徒が抜け落ちていくのではないか、とか、中高単独設置よりも教員数が削減されるのではないか、とも指摘されています。
くわえて、県内では私立学校への影響も少なくありません。ただでさえ、経営が厳しくなっている私立学校にたいする圧迫材料となる懸念もあります。
年明けにも最終提言をまとめる、と大急ぎですが、慎重な検討が求められます。
教育委員会として、併設型中高一貫教育にどのようなデメリットを想定し、それはどのようにクリアできると考えているのか、また、なぜこんなに最終提言を急がなければならないのか、おたずねします。
つぎに、教員内定者にたいする過度の研修押しつけの問題です。
これまでにはない、2日間にわたる内定者事前研修を押し付けています。これは集合研修とよばれるものです。
さらに集合研修とは別に、個人研修として、英語課題計画書の作成やNHK語学番組の視聴レポートの提出、一般教養図書10冊以上、専門図書5冊以上、計15冊以上を読むことを求めています。
これまでは1日の集合研修だけとお聞きしていますが、まだ正式の雇用関係にない者に対して、労働の対価も支払わずに、肉体と精神を拘束する長時間の研修を強いることは法律的にも許されることではありません。
さらに、たとえば学生であれば、卒業研究にも影響がでるでしょうし、仲間との卒業旅行にも影響がでるかもしれません。現在、非常勤講師などで働いている方は肝心の授業に影響がでるかもしれません。
なぜ今年度からこのような過剰な研修を始めたのですか、また、内定者何名中、何名がうけることになっているのか答弁を求めるとともに、内定者にたいする「しごき」ともとれるような研修制度の是正を求めますが、見解をおたずねします。