前福井県議会議員 さとう正雄 福井県政に喝!

前福井県議会議員・さとう正雄の活動日誌。ご意見・情報は smmasao.sato@gmail.com までお願いします。

福井県議会開会。西川知事は原発堅持。自民党がきゅうきょ原発推進の立場からの意見書をごり押し。

2012年09月15日 | Weblog
   昨日は9月福井県議会の開会でした。

    控え室に、故谷出県議の奥様とご子息がご挨拶にみえられ、思い出などをお話しさせていただきました。
本会議では田村議員が追悼演説をおこない、田中議長が、ご子息に弔詞決議を伝達しました。彼の議席には遺影と花束がかざられていました。ご冥福をお祈りいたします。

  議長選挙がおこなわれ、自民党の吉田議員が自民、民主などの支持を得て議長当選となりました。私は自分に投票しましたが。

  問題は、きゅうきょ自民党が、政府のエネルギー・環境政策を批判する意見書を出したいということで、開会時間の午後1時をすぎても自民党総会をつづけ、開会が1時間半も遅れたことです。

  私は、議会運営委員会でも発言し、意見書案について議会での慎重審議を求めました。

  自民党がだした、「拙速な原子力政策決定の中止を求める意見書」は自民党と公明党の賛成多数で可決されました。
が、民主党、山田議員、細川議員、日本共産党の私が反対しました。

  私は反対討論にたち、政府の革新的エネルギー・環境戦略は、原発ゼロの期限が明確になっていないこと、再稼動容認の立場であること、など問題点を批判しました。
そして、福島原発の状況は、いまも高い放射能レベルにあり、いまも危険な状態がつづいている、と指摘しました。
   日本経団連の米倉会長が原発ゼロを批判し、アメリカエネルギー省のポネマン副長官も「このような措置をとれば、意図せざる影響もありうる」などと会談した前原政調会長を恫喝していることも紹介し、原発ゼロを実現するためには、米国・財界いいなりの政治からの脱却が必要である、と述べました。
  原子力規制委員会人事についても、採決できなかった人事を閉会中に強行することは、民意と国会にたいする挑戦だ、と批判しました。
  そのうえで、今回提案された意見書案は「原子力発電はひきつづき重要な電源」「原発ゼロや核燃料サイクル政策の見直しは、国際社会からも懸念が表明されている」などとあることから、私は「ひきつづき原発にしがみつく立場から政府の政策決定を批判する意見書案」であり、国民、県民が願う原発ゼロにはほど遠い内容であり反対だ」と討論しました。


  西川知事は、提案理由説明で、「原発ゼロは果たして正しい判断と言えるか。使用済み核燃料の再処理やもんじゅを柱とする核燃料サイクル政策はエネルギー政策の基本。安全をしっかり確保しながら原子力政策を進めるよう要請していくことが必要」「大飯3,4号機の再稼動によって、関西では電力に不安を抱くことなく、安心して猛暑を乗り切ることができた。単に夏場の電力をまかなうためだけではなく、わが国の重要なエネルギー源を確保していくことに大きな意義がある」などと述べ、揺るがぬ原発推進堅持です。この場面は昨夜のTVでも全国に流れていました・・・・・さて、どのようにして論戦をいどみましょうか。



   本会議の後は、全員協議会で各部からの説明がつづきました。
私は、新幹線など巨額財政負担がつづく県の財政見通し、嶺南地域支援政策の根拠、福井港の土砂流入と浚渫の状況・座礁した船舶への損害賠償、信号機設置の判断基準、福島への福井県警からの応援態勢などをたずねました。

  結局、午後6時頃になりそのまま、県庁・関電前での再稼動反対行動に参加。冷えた、おいしい梨の差し入れもありました。ありがとうございます!ますます熱気をおびる再稼動反対アクションです。
  来週もやります。ぜひ、ご参加ください。


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   いよいよ本日、福島の医師の報告会です。
いま、福島はどうなっているのか。医療の現場からの生々しいレポートです。
   原発再稼動反対の方だけでなく、原発推進賛成というみなさんもぜひ、ご参加ください。


    午後2時~  福井市フェニックスプラザ 地下大会議室  参加費無料

    主催は医療生活協同組合です。

今日から9月福井県議会が開会。夕方は県庁前での原発再稼動抗議行動へ。ルネサス、退職強要は許せない!

2012年09月14日 | Weblog
   昨日は、学校訪問、生活相談、県庁の各課からの説明などでした。

  いよいよ今日から県議会開会です。
  知事の提案理由をしっかり聞いて質問を練ります!
  自民、民主による代表質問は20日、私も質問にたつ予定の一般質問は25、26日の予定です。核質問は午前10時からはじまります。
傍聴者が多いと、議員も知事・部長も「緊張」しますので、おそろいで県議会におでかけください。
 もちろん、福井県議会インターネット中継でもみることができます。

  
   毎週金曜日の原発再稼働反対行動は今日も福井県庁前でおこなわれます。午後4時から抗議行動・デモ行進、午後6時から7時半まで福井県庁・関電前での再稼働反対、原発ゼロへのアピール行動です。
  西川知事は、原発にしがみつく発言を繰り返しています。県民のおおきな世論と行動で、福井の原発政治の転換をめざしましょう!

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  12日に、ルネサス工場縮小にともなう関係機関対策連絡会議が開催されました。
9月18日~26日まで早期退職が募集され、10月31日が退職日になります。規模は300人程度。
県庁や坂井市に相談窓口が設置されます。11月には合同面接会も開催されます。

  しかし、なぜ大企業の身勝手にまじめに働いてきた労働者や地域が翻弄されなければならないのか。電機大手は27兆円という莫大な内部留保をかかえたまま、国民の雇用だけ奪っていく、というやり方は許せません。大企業に雇用の責任を果たさせる政治の実現が急務です。

  同社は「マスコミなどで騒がないでほしい」などと言っているそうですがとんでもないことです。社会的な大問題を引き起こしながら、社会的な批判を免れようとする姿勢も許せません。

以下、しんぶん赤旗です。

■赤旗主張
電機大リストラ   雇用と地域経済の破壊許すな

電機産業の大手を中心に大規模なリストラがすすんでいます。12万人を超えるといわれる人員削減と、工場閉鎖・縮小・売却によって、雇用と地域経済が深刻な危機に直面しています。

際立つ身勝手、横暴
 今回の電機リストラでの経営者の身勝手、横暴は目にあまるものがあります。かつて圧倒的なシェアを誇っていたデジタル家電や半導体の収益悪化などで危機感をあおり、何の責任もない労働者の大量首切りを次々にうちだしています。電機各社は、2008年のリーマン・ショック後、労働者の削減と賃金抑制、下請けたたきをすすめ、利益をため込んできました。主な電機企業で27兆円の内部留保があります。にもかかわらず、また収益が悪化したことを口実に労働者の首を切る。こんなことが許されていいはずがありません。

 NECの遠藤信博社長は、6月の株主総会で「1万人の人員削減で業績回復」を図り、13年3月期に年間4円の株主配当をすると約束しました。労働者と家族の生きる糧を奪って株主に奉仕するという横暴の典型がここにあります。

 各社の人員削減の手法は、希望退職募集という名による強引な退職強要と、とうてい同意しがたい遠隔地への配転です。NECではメンタル疾患で休職中の労働者にまで面談をおこない、さらには「応じない」と意思表示しているのに10回も面談に呼び出されてうつ状態に追い込まれた労働者もいました。パナソニックなどでは、遠隔地への配転に応じるか退職するかをくりかえし迫られ、泣く泣く退職せざるをえない事例があいついでいます。あまりにもひどすぎるやり方です。

 電機リストラのもう一つの特徴は、国内の工場閉鎖・縮小・売却を広範囲に進めていることです。たとえばルネサスは、国内18工場のうち13工場を売却、縮小する方針です。この結果、全国各所で雇用が失われ、下請けが経営危機におちいり、自治体が税収落ち込みに見舞われるなど地域経済に深刻な打撃を与えています。

 「雇用を守れ」「地域経済を守れ」という運動が各地でおこっているのは当然です。

 職場では、電機労働者懇談会や電機・情報ユニオンに参加している労働者たちが、退職強要は明確な違法・犯罪行為であるとして、「退職強要をやめよ」と宣伝にとりくんでいます。ユニオンに加入して会社と団体交渉する事例もみられます。

 また日本共産党や民主団体を中心に「地域経済を守る会」をつくって、宣伝や県、市への要請など地域ぐるみの運動も広がっています。このなかで自治体首長や経済団体代表らが企業に「従業員規模の確保」を要請するなどの動きも広がっています。

社会的責任を問う
 日本経済の前途を危うくする電機大手のリストラにたいして民主党政権も自民党も、連合労組も何の手だてもとらず、企業はやりたい放題です。

 日本共産党は、国会や地方議会で不当性を追及し、関係省庁に是正指導を求めるなど、雇用と地域経済を守るために力をつくしてきました。電機大企業に社会的責任を果たさせるために、職場、地域のたたかいに連帯し、いっそう奮闘する決意です。・・・・

湊小学校体育祭、学校調査、じん肺裁判支援行動など。「脱原発」に西川知事怒るが・・・

2012年09月13日 | Weblog
  いよいよ明日から県議会開会です。
  ご意見、ご要望はお気軽にお寄せください。


   昨日は、地元の湊小学校の体育祭、雨天順延されましたが快晴にめぐまれました。その後、打ち合わせ、県庁から議会提案事業についての説明、じん肺裁判支援行動、学校調査、新幹線問題などでの意見交換など朝から夜まで続きました。
  じん肺支援行動のなかでは、「清水建設が和解に応じていない」と批判されていました。不治の病を労働者につくりだしておいて責任回避とはひどい話です。
また、このような病気をおしての裁判闘争によらずに補償問題などを解決できる基金制度を国として創設すべきです。
  炎天下のなかを病をおしてデモに参加されたみなさんをみて痛切に感じました。

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  西川知事が「脱原発」に怒りをあらわにしています。
野田総理でさえ、冷静に、反対運動のみなさんと会談して「聞く耳」をもっているのです。
西川知事は、大飯原発再稼動などの際にも県としての判断についての県民説明会も開催していません。
  知事みずから、「多様な」県民の声に耳を傾けることが必要ではないでしょうか。
  「原発ぬきでは電気代が高くなるぞ」という脅しめいたことを言うだけでは説得力はありません。福島県民の前でおなじことが言えるでしょうか。
  
以下、報道です。

■読売・・・知事、脱原発路線けん制

西川知事は12日の定例記者会見で、政府が近く示す新たなエネルギー政策で脱原発を打ち出すとみられる点について、「原子力エネルギーがない方がいいという調子で議論するべきではない。(原発停止に伴うデメリットについての)基本的な情報を開示しないで国の方針を決めるのは愚の骨頂だ」と厳しく批判した。

 西川知事は、政府が国民からの意見公募や世論調査などを行った際、電気料金が値上がりするなどの原発停止のデメリットに関する情報を周知しなかったとし、「何も知らせないで議論するのは全くナンセンス」と指摘した。

 また、関西電力大飯原発3、4号機(おおい町)の再稼働を巡り、野田首相が6月の記者会見で「原発は重要な電源」などと述べたことを挙げ、「我々はその言葉を重く受け止めて(再稼働を)了解した。その言葉をもう一度思い起こしていただく必要がある」と述べ、政府の脱原発路線をけん制した。

 さらに、大阪市の橋下徹市長らが節電期間終了後の大飯原発停止を求めていることについても「よくお考えいただいた方がいいのではないか」と述べ、改めて原発の期間限定稼働を否定する考えを強調した。・・・・・・

原発ゼロへ市民行進。学校調査。新幹線で県民討論集会開催へ。原発事故、岐阜県の被害。

2012年09月12日 | Weblog
   昨日は、大飯原発再稼働撤回、原発ゼロめざす市民行進がおこなわれました。今回から福井県庁横の公園を出発し、県庁のまわりをデモして公園に戻るコースになりました。最初は小雨がパラついてましたが、すぐにカーッと暑い日差しに。
   私も出発集会でごあいさつさせていただきました。終了地点では、singer河合さんの「原発ブルース」を参加者全員が手拍子と熱唱しました。みなさんお疲れさまでした!
10月11日もやります。みなさん、ご参加を!

  このほか、昨日は学校調査、新幹線問題での会議、町内会合などでした。

  新幹線問題では、新幹線福井延伸と在来線を考える会が、越前市で県民討論集会を開催します。
10月17日(水) 午後7時~。越前市労働福祉会館2階ホール(越前市中央2-5-36)

予定としては、福井県庁からの報告(要請中)、会からの報告、会場からの発言・質疑応答などです。

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  福井の原発が事故を起こせば大変なことに・・・近隣の県で独自のシュミレーションがおこなわれ大きな反響を広げています。
岐阜県の想定でも大きな被害がでることが発表されました。
 福島をみたわたしたちは、心して、原発なき時代へすすまなければなりません。


■朝日・・・敦賀原発事故で放射性物質   岐阜県想定
2012年09月11日

◆県境越え大量に飛散…監視態勢強化を検討
 25市町で年間被曝(ひ・ばく)量が20ミリシーベルト、とくに大垣市は100ミリシーベルト以上になる――。岐阜県が10日発表した放射性物質の拡散想定では、福井県の敦賀原発(日本原子力発電)の事故でも、季節や天候次第では、県境を越えて大量の放射性物質が飛来することが明らかになった。
 県は2010年の気象データをもとに、福島第一原発の事故と同程度の放射性物質が飛散したとして、季節ごとに14ケースを想定した。国際原子力機関(IAEA)や政府の基準をもとに、地表に沈着した放射性物質による年間被曝量が20ミリシーベルト以上となった7ケースを公表した。
 いずれかのケースで基準を超えたのは25市町。このうち大垣、関ケ原、揖斐川の3市町は、IAEAが「数日から1週間程度の間の避難」を求める年間100ミリシーベルト以上のケースが想定された。
 国は原発から30キロ圏内を緊急時防護措置準備区域(UPZ)と定めているため、県はこの3市町について弾力的な設定を国に要請することを検討する。また、20ミリシーベルト以上となった市町については、監視態勢の強化を検討する。
 14ケースのうち、最も多い19市町が基準を超えたのは、北西からの風が岐阜・滋賀県境の伊吹山地にぶつかって滋賀県を南東に進み、そこから関ケ原町に吹き込むケース。広範囲で雨が降り、関ケ原町と大垣市で年間100ミリシーベルト以上となる予測だ。
 また、県は内部被曝についても14ケースを調査。1週間の被曝量が50ミリシーベルト以上となった3ケースを公表した。大垣、垂井、関ケ原、揖斐川、池田の5市町で基準を超え、ヨウ素剤備蓄の議論に役立てる。
 大垣市の小川敏市長は今回の結果について、「重く受け止めている。県とともに、国に対して科学的知見による安全基準の策定や、原子力災害対策を強く要請していく」とコメント。敦賀原発の再稼働についても「万全の安全対策がない限り市民の理解は得られない」と指摘した。(増田勇介)


◆立地県並み対策を…名大・井口教授
 県震災対策検証委員会原子力分科会の座長を務める名古屋大の井口哲夫教授(放射線工学)は「(原発立地県でだけでなく)隣接県にもどれだけ影響があるかが明らかになった。県も立地県並みの対策をとらなくてはいけない」と指摘。「結果を国に認識してもらい、近隣自治体とどう連携して対策をとるか、検討する必要がある」と述べた。
 また、国は原発から30キロ圏内を「緊急時防護措置準備区域(UPZ)」として位置づけたが、井口教授は「今回の結果は、原発事故の影響を同心円的にとらえる考え方が少し単純すぎることを表している。地形や地域に応じた防災対策を立てていくべきだ」と話した。


■県の拡散想定で、被曝量が年間20ミリシーベルト以上となった25市町
【岐阜圏域】岐阜市、羽島市、各務原市、山県市、瑞穂市、本巣市、岐南町、笠松町、北方町
【西濃圏域】※大垣市、海津市、※関ケ原町、※揖斐川町、垂井町、神戸町、輪之内町、安八町、養老町、大野町、池田町
【中濃圏域】関市、可児市、郡上市
【東濃圏域】多治見市
【飛騨圏域】下呂市
(地表に沈着したセシウムなどの放射性物質による外部被曝。※の3市町は、100ミリシーベルト以上)

6月県議会、大飯原発断層問題、原子力防災、ヨウ素剤の配備などを追及

2012年09月11日 | Weblog
2012.07.04 : 原子力発電・防災対策特別委員会での佐藤議員の質疑記録。

■大飯原発断層問題
◯佐藤委員  きのうの原子力安全・保安院の意見聴取会を、私も傍聴してきた。肝心の話が報告されなかったので、少し残念であったが、杉山委員も、大飯原発の資料が出されていないのは納得いかない、関西電力のデータは不適切だ、学術的に問題があると厳しく批判しておられた。それに対して、原子力安全・保安院は、資料がそろえられるものから順に議論してもらう、大飯原発については、当時の顧問会の資料、トレンチの図を入手した、関西電力に言って、議事録などをそろえているなどと意見聴取会では答えていたが、終わった後の記者会見では、関西電力から出てくる資料がまだ提供されていないと述べたと報道されている。
 大飯3号機が再稼働、4号機も次にという、関西電力にとって大事な時期に安全性を覆すような議論をしてほしくないという思惑があって、資料提供がなされなかったのではないかというような報道もある。
 いずれにしても、関西電力がきちんと国の委員会に間に合わせるように資料を提供しなかったというのは、原子力安全・保安院も不満に思っているようであるが、県はどういう認識であるか。

◯原子力安全対策課長  事業者がどういう資料を出すか、もしくは原子力安全・保安院としてどういう資料で説明するかは、国の問題としてとらえているので、しっかりとした議論ができるような資料でやるべきだとは思っている。

◯佐藤委員  原子力安全・保安院も破砕帯が直下にある場合には、建物にどう影響を与えるのか、しっかりと検討してほしいとわざわざ言い添えているので、先ほどから部長はいろいろ答弁されているが、新しい知見とかそういう言葉尻の問題ではなくて、実際にそれが影響を与える破砕帯なのか活断層なのかということをきちんと調査をしていくということが、大飯原発だけではなく、美浜原発、高浜原発、あるいはもんじゅにしても、非常に重要になってくると思う。だから、新しい知見ではないと打ち消してしまうのではなくて、これだけ専門家も熱心に議論を始めているわけであるから、県としても厳正な調査を求めていく立場に立つべきではないのか。

◯原子力安全対策課長  昭和60年から昭和62年にかけて、破砕帯の部分を掘り下げて、どういう形状を示しているのかを当時の経済産業省の顧問、原子力安全委員会二次審査委員が、現地に行って断面を見た上でボーリング結果を含めて審査をしている。一つの審議としてはその時点ではしっかりとやられている。これを6月10日の県原子力安全専門委員会で、委員に確認していただいた。今回、福島原発の事故等があって、地震に対するいろんな知見、新たなこともあるので、念には念を入れてということで、破砕帯の議論を原子力安全・保安院として進めていると理解している。

◯佐藤委員  私やほかの議員、東洋大学の渡辺教授の指摘は、当時の審査の材料も含めて、全面的にやられていたのかという疑問があるということである。だから、現地調査も含めて改めてやるべきではないかと指摘するのである。国の審査がもうそれでいいということになると次の進展はないので、当時の審査資料あるいは議論に落ちている点がないか見ていく必要がある。だから、原子力安全対策課長が言われるように、当時の審査が厳正に行われていると言ってしまえば、もんじゅも大丈夫、美浜原発も大丈夫となってしまうわけで、それぞれいろいろ新たなデータ、新たな知見が出されている。また、当時の資料でも、今の知見に照らせばいろいろとまた新たな発見もあるということで議論が始まっているわけなので、県としてはしっかり押さえていくべきではないか。

◯原子力安全対策課長  県は昭和60年代の安全審査のときにどういうところをしっかり見たかということを確認しているし、破砕帯の形状なりその上にある地層についてもどういうものであるか、県原子力安全専門委員会の専門家も当時の資料をしっかりと見て議論してもらっている。ただし、それをどう見るか、様々な専門家の意見もあるので、国としては評価を固めるということで、すべての発電所の敷地の中にある破砕帯に対する対応をしっかり整理して議論している。まずは過去の審査資料をしっかり見て、必要なら敦賀原発のように調査を行うプラントも出てくるかもしれないが、そういうことで審議を進めていると理解している。

◯佐藤委員  なぜ原子力安全・保安院が大飯原発の問題の議論を再度しなければいけないかということになったかというと、新たな知見、新たな指摘等が出てきて、それを過去の議事録とか過去の検証だけでは否定し切れなくなったからである。過去の審査内容、資料だけで、東洋大学の渡辺教授の意見を否定できるだけの材料がそろっているのであれば、わざわざ意見聴取会で再議論する必要はない。やはり県としても謙虚に受けとめていかないといけないと思う。
 実際、きのう議論になったのは、もんじゅ、美浜原発、高浜原発のことで関西電力や日本原子力研究開発機構の説明を聞いていても、結論は変動地形上問題ないという結論がとうとうと繰り返されている。しかし、やっぱりサイトの近くには微小地震のモニタリングが必要だとか、大きな破砕帯だけではなくて新しい時代に動いたものはチェックしておかなければいけないとか、破砕帯に連続性がないと切り捨てるのは問題だとか、何人もの専門家から厳しい意見が出されており、関西電力や日本原子力研究開発機構の調査で万々歳なんていうのは一人もいない。
 福井県は県民の安全第一と掲げているわけであるから、そういう立場に立って、いろんな点できっちり検証し直すために、野田委員も指摘されたように、県原子力安全専門委員会にも必要なメンバーも加える、例えば問題を指摘している渡辺教授も特別に参考人もしくは特別委員に加えて調査してもらうことぐらいはあって当然ではないか。

◯安全環境部長  今回の原子力安全・保安院の調査は、破砕帯をどう扱うかについて、様々な意見の学者がおり関心事であるので、再度、全国の扱いについて、当時の結論が科学的になされているか、疑問はあるかについて念のためチェックする趣旨であると聞いている。ただし、敦賀原発と東通原発については既に改めての調査を指示しているので、調査も含めながらやっていく。もんじゅ、美浜原発については、断層の近くにあるということで、特別なチェックをする。大飯原発を含めたほかの全国の原発については、当時の審査書類を集めたうえで念のためもう一度チェックする。そこで疑問点等があれば、対応すると聞いている。

◯佐藤委員  もう一度要求するが、県原子力安全専門委員会がまとめた報告書に、新しい材料、新しい対応が出てくれば、県委員会としても検討する旨のくだりがあったと思う。今回、原子力安全・保安院の意見聴取会で審議をやると言っているわけであるから、県原子力安全専門委員会としても、きっちりやるべきである。その際、問題を指摘している専門家を参考人にして調査などを当然やるべきである。

◯安全環境部長  野田委員にも答えたが、県原子力安全専門委員会は、国の審査等をデータまで求めて確認し、科学的、合理的であるということであれば、ダブルチェックで終るが、やはりおかしい、または新たな証拠が出るのであれば、国に報告するのが当然のことだと思う。

◯佐藤委員  私は県原子力安全専門委員会としても審議中に、批判的な研究者を参考人として呼んで意見を聞くぐらいの検証をしていただきたいと言った。先ほどから名前を出している東洋大学の渡辺教授は、決して原子力反対派の学者ではないので、県原子力安全専門委員会として議論に加わってもらうことを考えるべきではないか。

◯原子力安全対策課長  地質の見方は専門家によりいろいろあると思う。だから、原子力安全・保安院の意見聴取会の中で専門家同士でいろいろ議論されることが第1だと思う。県は専門家の意見を踏まえて、国はどう判断したのかをしっかりと議論すべきものである。今回の大飯原発に対する指摘も、県原子力安全専門委員会で議題として取り上げて、原子力安全・保安院から説明を受けた。専門家の考え方を踏まえて議論しており、県原子力安全専門委員会にという必要性は現時点では特に考えていない。

◯佐藤委員  納得いかない。再度求めておく。


■ヨウ素剤
◯佐藤委員  厚生常任委員会で福祉保健部長の答弁も聞いたし、野田委員の質問も聞いたけれども、2月定例会で地域医療課長は、各戸配布もあるし、それから配布の細分化、例えば役場に配布をする、あるいは公民館、避難所、小学校単位で配布をするといったように、幾つものところで配布をするなど、漏れなく配布できるような体制の構築が必要と答弁している。答弁を後退させないでほしい。所管部は違うけれども、やはり原子力防災ということで県民に責任を持つということをお願いしたいがいかがか。

◯安全環境部長  福祉保健部からは、配布をどうするか、実効性を持たすことについていろいろ検討しているが、まだ課題があるように聞いている。ただ、備蓄についてはふやすと、ここまでは今、暫定措置でこうするということであり、そこから踏み込んだことについては、私のほうからは御答弁できない。

◯佐藤委員  厚生常任委員会の答弁でもいろいろヨウ素のショックのこととか、部長は答弁されていたので、そういうことをあわせて言えば、2月議会での地域医療課長の答弁では軽度のもので約1000分の1、死亡に至るものは約100万分の1ということであるから、福井県の人口は100万人未満だから、県民全員飲んだとしてもおそらく死亡に至るケースはないということであるから、積極防災でやっていただきたいということを要望しておく。


■再稼働問題、原子力防災
◯佐藤委員  今回の大飯原発の再稼働にあたっては、知事が総理に求めて、記者会見があったわけだが、ある意味それが国民に火をつけて、先週は官邸前で15万人とも20万人とも言われる厳しい再稼働をやめろという国民の声が響いた。マスコミでも報道され承知だと思うが、これほど二分されている。国論二分という言い方もあるけれども、再稼働されてなお国民の怒りがおさまらない状況をどのように感じているのか。

◯安全環境部長  原子力に関しては、さまざまな御意見、国民の声があるということは、そのとおりだと思う。ただし、原発は日本経済のため、産業の振興のために必要だと考えているので、安全を第一に確保した上で基幹電源として必要であると思っている。

◯佐藤委員  これまで国、県の原子力行政の推進は、国民合意というのを大きな前提として掲げていたが、それが崩れかかっているという状況をどのように認識されるのか。

◯安全環境部長  崩れかかっているかどうかについては、コメントできないけれども、原発がこれまで、エネルギーの面から大きく日本経済を支えてきたことは紛れもない事実である。今後の日本のエネルギー政策をどうしていくか、しっかりと原発の役割を国民に説明していくことが必要であるし、それを県として国に求めている。

◯佐藤委員  午前中も各委員からいろいろ厳しい意見もあったが、再稼働、原発政策そのものは見直さなければいけないと思っている。
 県は県原子力安全専門委員会をつくって、工学的な安全性の問題を積極的に国に提言し、ある意味では暫定的な基準をリードして作らせてきた。
 一方で避難にかかる暫定措置等々、原子力防災分野については、積極的に国に対して提案してこういうのをつくるべきだというリードはほとんどなかったように思う。原発そのものの安全性を向上させるということと、万一の場合のそういう防災対策、避難の計画というのは、県民からすればセットだと思うのであるが、なぜ県は一方では強くリードし、一方では国に対する具体的な働きかけを余りしなかったのか。

◯安全環境部長  順番としては、まずは原子炉の安全というのが最優先ということで、さまざまな経験を生かしながら国に責任を持ってやってもらうということである。
 原子炉の安全、次に万一事故が起こった場合の制圧、その後、原子力防災となるが、これについては、現在の法令でも国が責任を持つということになっており、今回の事故を踏まえて、国でどのように基準を定め、また、どのような方策をとっていくのか、早く示すように求めている。

◯佐藤委員  まずは、原発そのものの安全対策、次に原子力防災、住民避難は二の次だということになると、これはどうしても人命軽視、県民の安全軽視ということにもなって、結局再稼働優先だという流れだったと思ってしまう。やはり県として、原発の安全の問題も県原子力安全専門委員会で議論すると同時に、県民の原子力防災避難計画というのは、しっかり国に責任持ってやらせないといけないと思う。
 なぜおおい町や高浜町の住民が京都なり近くの府県に逃げることができないのか、なぜ県内避難だけしかないのか、どうしても矛盾のある計画になってしまっている。

◯安全環境部長  人命軽視であるとか、矛盾は一切ないと思っている。
 当初から言っているように、原子力に向き合って暮らすというのが立地地域の紛れもない事実であって、万一の原子力防災に関しては、我々の考え方は原子炉に近いところから対策を講じるべきということは当初から変わっていない。
 国へは対策をきちんと求めているが、まだ示されてない中で、まず県でできることからやっていくということで、原子炉に近い立地、隣接の市町の暫定的な措置に取り組んだ。
 これさえも、実効性のあるものにするにはまだまだであって、これからまず対策を十分にやるというのが、今考えている骨子である。

◯佐藤委員  部長の認識でも、まだまだと言われたけれども、実効性はどうかというと、これはなかなか大変なことだろうと思う。
 従来の防災計画、住民への周知徹底等と今回の計画、周知徹底等で住民への周知の仕方はどのように変わったのか。

◯危機対策監  今回定めた暫定措置は、避難される市町の方々、受け入れる市町の方々でいろいろ協議をして定めたものである。
 当然市町でこういったものを定めたと周知してもらっていると思っているし、周知については県としてもやっていきたい。周知のやり方については、特に今までの防災計画などと変わっているわけではないと思っている。

◯佐藤委員  これまでは避難所が設定されたり、バスで迎えに行くからどこどこに集合するというような、避難の具体的な仕組みがつくられ住民参加の訓練がやられていたと思う。東日本大震災のときにも、津波のときにはてんでに逃げてとにかく助かれという「津波てんでんこ」という言葉が有名になったけれども、今回の計画は、いわば原子力災害のときにはそれぞれ車で逃げなさい、「原子力災害てんでんこ」ということである。

◯危機対策監  てんでんこということではなく、まずは県の防災計画があって、市町が定めている防災計画がある。加えて、今回、暫定的な措置を定めたということで、実際に原子力災害が起きたときには、そういった仕組みの中でてんでにではなくて、どういう範囲の人はどういうふうにどこに避難するということをちゃんと住民に伝えて、それに基づいて具体的な現行の防災計画などをもとにして動いているという仕組みになっている。

◯佐藤委員  福島原発の事故のときには、いろいろな報告書が出ているが、その中の浪江町長の報告には、「国道6号は陥没して通れなかった。福島第一原発に近づく288号はもちろん使えない。結局避難に使用できる道路は国道114号しかなかった。」とある。仮に車で逃げるにしても、事故を起こしているかもしれない原発に近づいて逃げることもあるということである。いくら福井市へ逃げろ、越前市へ逃げろと言われても、大きな地震に伴って災害が起こったときには、道路が正常に機能しないことだってある。だから、原発災害マニュアルには、とにかく歩いてでも走ってでも逃げろというのもあるくらいである。工夫された計画かもしれないが、実際、機能するかというと、大きな地震と原子力災害と、今回のように地震と津波と原子力災害、いろいろな複合災害を考えたときに、これが機能するのか。

◯危機対策監  今回はまずは足元から固めなければいけないということで、地区隣接住民の避難先を県内に設けるということで対応をしている。
 佐藤委員が言うように、避難するときに原発に近づく避難はどうかという感情的なことは確かにあると思う。それについて、市町の住民に説明し理解してもらっているのは、原発の災害については、福島の例を見ても、事故が起きて、外部の放射線量が高くなるまでには、ある程度の時間があった。そうであれば、早く情報を周知して避難体制をとれば、県内への避難は現実的な対応としてはある。ただし、今回決まった暫定措置については、これからも市町と協議をして、より実効性のあるものにしていく努力を続けていかなければならないと思っている。

◯佐藤委員  これまでは、避難所に県の健康福祉センターから運び込んで、そこでヨウ素剤を配布するというスタイルだった思うが、それぞれが自家用車で逃げるという避難方法になると、ヨウ素剤はどこで渡すのか。

◯危機対策監  それもまさにこれからの課題ということで、今後、健康福祉部と相談してやっていこうと考えている。

◯佐藤委員  住民からすれば、ヨウ素剤をどこでもらえるかわからないということになるわけだ。ヨウ素剤は放射線を浴びる数時間前に飲むのが一番いいと言われていて、ある程度吸い込んだ後では遅いということである。
 それから、国の報告書でも、福島原発の事故の場合は50キロメートルぐらいが放射性の強いガスが通過する範囲として想定されているわけであるから、重複配備をきめ細かくやる、またはヨーロッパみたいに各戸配備をやる、とにかくセットでないとこれまでの防災訓練よりも後退するのではないか。

◯危機対策監  少なくとも、健康福祉部ではこれまで以上に拡大して備蓄することについては決めているので、後退ではないと思っている。ただ、今回決めた暫定措置の方法の避難を前提にしたときに、どのような形で住民にヨウ素剤を渡すのかは、今後の課題であると思う。

◯佐藤委員  津波の場合は生き延びれば命が助かるわけだが、原発事故の場合は生き延びても、放射性ヨウ素を吸い込むなど危険がさらにプラスアルファとなるので、余計難しい。だから、こういうことを考えておいて漏れのない計画にしなければいけない。努力はされているけれども、住民から見ると、いきなり福井市へ逃げろといっても地理をよく知らない人も多いだろう。あまり現実的でないかもしれないが、ヨウ素剤はどこかの国道のゲートで、マラソンの給水所で選手に渡すようにできないかとか、ちゃんとセットで示していかないといけないと思う。

◯危機対策監  お示した暫定措置は、現在、少なくとも立地、隣接市町の住民が具体的にどこの避難所に逃げるのか、そこを決めたのであって、それを知らせることは、住民の安心につながるし、今後の対策のもとにもなるものだから意義のあることだと思っている。ただ、まだ詰めていかなければいけない課題もあり説明していかなければいけないと思っている。

◯佐藤委員  2月議会の予算特別委員会委員長報告で、原子力広報安全等対策事業については、従来の光の部分のPRのみでなく、福島原発の事故で明らかとなったことを明確にして、正しい知識を得られる広報事業となるようにということで、附帯決議がついたがどのようにされているか。

◯原子力安全対策課長  広報については、敦賀にある「あっとほうむ」という原子力広報のセンターでやっている。まず、「あっとほうむ」の来館者に対して福島原発の事故調査や除染であるとか、そういった情報を積極的に提供するため、入口のホールでパネル展示等を継続して実施している。
 もう一つは、広報誌を通じたものであり、今回の安全基準の問題であるとか、県の対応であるとか、県原子力安全専門委員会の報告書などを県民に十分にわかってもらえるような内容を予定している。

◯佐藤委員  来館者からもらったのだが、すごく分厚い資料が入っている。ざっと目を通したが、福島原発の事故の調査、現況、除染の状況が書かれていない。資料には、この冊子は2008年に制作したもので、福島原発の事故については原因究明中であり、適切な時期に改訂するというシールが張ってあるだけで、従来のものをそのまま配っている。
 また、福島原発の事故の後、新しくつくったという放射線を学ぼうというQ&A資料を見ても、福島原発の事故の被害は全く書かれていない。むしろ、放射線の被害について、世界の平均は1人当たりの自然放射線は2.4ミリシーベルトと日本の数値1.5ミリシーベルトより高い値をわざわざ書いている。福島原発の事故のことも書かれていないし、どれだけ福島県民が苦しんでいるかも書かれていない。福島原発の事故を受けて方向、体制が変わったとはとても言えないと思うがどうか。

◯原子力安全対策課長  先ほど言ったのは、「あっとほうむ」の展示館のロビーのところに情報を出しているということで、お持ちのパンフレットについては、昨年、放射線に関する中学生向けの知識集として新たに作成してものである。その中で取り上げた数値は、高いところという意図的なものではなくて、文部科学省などの公的なものの表示を参考にしてつくったものであって、県内の原発の環境放射線の状況はあっとほうむ等で表示して解説しているので、県民からもわかりやすいという評価をいただいている。

◯佐藤委員  パネル展はわかったけれども、県民に配付している資料に改善の跡がないということを言っている。文部科学省の資料はちゃんと世界平均値と日本の平均値と両方載せている。なぜ県の資料は高い平均値しか載せないのか、そういうことも含めて恣意的なつくり方をしているのではないのかと問題にしている。

◯原子力安全対策課長  恣意的なつくり方をしているものではない。福島原発の事故がどういう状況かは、刻々と変わるということで、県の広報誌で取り上げるのではなく、あっとほうむで展示パネルという形で出していて、安全性を誇張してパンフレットをつくっているわけではないことは理解してほしい。

◯佐藤委員  教育委員会では、教師用として簡単な福島原発の事故後の経過というのをつくって配付している。そんなに金がかかるわけでないわけだろうから、福島原発の事故の状況と対策とか、そういうのを書いていれることぐらいはできるのではないか。むしろ、広報誌「あっとほうむ」では、県の対策でこういう技術的な事故の中間取りまとめをして、県内の原発も安全になるというPRが先行しているわけである。県の原発再稼働に向けたスタンスがそのまま出ると、2月議会で指摘された光と影の両方をちゃんと伝えるということにならない。予算特別委員会でわざわざ委員長報告にまで盛り込まれたことを、重く受けとめていないのでないか。

◯安全環境部長  決してそのようなことはない。議論のあったころから、直ちにできることということで取り組んでいる。
 資料についても、どのようなものをつくるか検討をしている。

◯佐藤委員  チェルノブイリ事故の後にも、ひどい事故が起こったということをちゃんと目に見える形で、常に知らせていくことが大事ということを言った。まして今回は日本でこういう事故が起こって、まだこれだけたくさんの人が苦しんでいるわけだから、原発により大変なことになるという実像を、正確に、県民、とりわけ子供に知らせ伝えていくということは、県の仕事だと思う。そこはきっちりやっていただきたいということで再度要望する。

◯原子力安全対策課長  原子力を扱う我々としては、原発には、さまざまな危険性、放射線の問題等があることを正しく理解してもらうため、広報に努めたい。原子力の領域には光と影という部分があり、一方的に安全だと言っているつもりはなく、放射線をこういう形で監視して、数字はこうだと出しているし、危険度という問題では、この程度の被曝をすればこうなるというわかりやすい形で広報していきたい。

6月福井県議会での総務関係議事録。福島原発事故対応職員の賃下げ、新幹線の県財政への影響

2012年09月11日 | Weblog
2012.6.29  総務部、総合政策部関係の委員会での佐藤県議の質疑記録です。

■県民税増税、福島原発事故対応職員の手当引き下げ
◯佐藤委員  第48号議案は個人住民税、個人県民税の上乗せであるが、両方実施されると年間どれぐらいの増税になるのか。

◯税務課長  1点目の個人県民税の均等割上乗せには、東日本大震災の復興に係る地方分の減災・防災事業に充てるため、県税分として均等割に500円を乗せるものである。上乗せが実施されると、県への影響としては約2億円である。
 2点目の退職所得にかかる県民税の特例廃止は、影響額は約5,000万円と試算している。

◯佐藤委員  合わせると、2億5,000万円の増額になるということか。
 それから、第50号議案については、国の関係で、あえて危険な福島第一原子力発電所はまだ事故も収束していないし、放射能レベルがいろいろあるが、今なぜこれを引き下げるのかということである。また、福井県庁の職員の派遣実績はどれぐらいか。

◯企画幹(行政改革)  まず、その特殊勤務手当条例の改正は、平成24年5月に国の人事院の規則が改正されており、原子炉が停止状態になった事件もあり、警戒区域、避難指示区域の見直しが行われて、単価設定あるいは区域設定が変わったので、県でも対応するということで、改正するものである。
 今までの活動実績であるが、例えば病院の医師、あるいは原子力安全対策課の職員といった関係職員が行かれるとかいうような形である。活動実績全体としては、4月現在で約520人である。今後の見込みとしては、具体的な見込みが特にあるという予定があるわけではない。

◯佐藤委員  国の設定が変わったのはわかるが、放射線の測定に県庁の職員が行かれて、かなり高濃度の箇所も測定して回ったとかという話も聞いているので、そういう職員のことも考えると、減額はいかがなものかと思う。今後、何が起こるかわからないし、まだ事故が収束していないので、そのことだけ申し上げておく。



■新幹線などで県財政はどうなるのか
◯佐藤委員  新幹線の認可の大型プロジェクトがあって、的確な財政運営をしていくなどと言われたが、以前の中川知事、栗田知事から引き継いで、現在の西川知事で県債残高が8,000億円を超える形になっている。このまま新幹線、高速道路、足羽川ダム等々やって、当然、県債が膨らむおそれがあるということがあるが、そう単純ではないと思うが、いずれにしてもどう手当てし、財政を適切に管理していくかということは、結構大きな問題になってくると思う。
 だから、従来であれば、県民が一生懸命仕事をして、どんどん税収もふえて、それで公共事業もやって、それでも借金が膨らんだのである。これからは、高齢化社会で仕事のできない県民もふえてくる中で、国では消費税増税ということで、消費税で金を集めようというやり方を今強めているが、県はそう単純にはならないということで、厳しい財政状況が続いているが、県では財政確保について基本的にどうしようとしているのか。高度経済成長のときみたいな、ビッグプロジェクトをどんどんこれから打っていく、ダムも新幹線も高速道路もやっていく中で、財政的な見通しというのは、基本的にはどういう考えになっているのか。

◯財務企画課長  ことし3月に、平成27年度までの5年間という形で財政収支見通しを策定した。本日認可された北陸新幹線については、策定時には認可前ということだったので、必ず必要になる地元説明会、調査設計費用などの費用を入れているが、建設費本体の予算は現時点ではまだ含めていない。今後明らかになってくるので、財政収支は的確に把握したいと思っている。
 一方で、税収の見通しや交付税、国の制度設計の変遷がある。社会保障費も年々ふえており、財政収支見通しでは年々4.5%増ということで、策定しているが、国でも長期の財政収支見通しとして、実効性のあるプランはなかなかできない中で、国の中期財政フレームは向こう3年間を見越して、県としては5年間ということで説明したが、大きなプロジェクトの全貌が明らかになる中で、その年度ごとの的確な財政運営につなげていきたいと思っている。

◯佐藤委員  県は新幹線も着工すると、大型プロジェクトをどんどんやろうということであるので、どういう見通しになるのかということを、議会にも示してもらい、次の9月議会の常任委員会時に議論したい。個々にみれば、それぞれ反対、賛成という議論になるであろうが、トータルで見ると、一体福井県はどうなるのかを示さないと、現在の県庁職員数を半分にすればいいといった議論にはならないだろうと思う。次の議会に財政見通しを示していただけるか。

◯財務企画課長  新幹線の実施設計や実施計画も県に示されているので、できるだけそういう予算を反映した財政プランをお見せしたいと思っているが、9月議会までにどれだけのものが出てくるかという時間的な制約もあるので、できる限り実効性の高いものを示していけるよう、努力していきたいと思う。

◯総務部長  新幹線であれ、足羽川ダムであれ、大きなプロジェクトが今、着工が決まっても、具体化するまでには時間がまだかかる。そこで、県としては、財政運営の基本的な視点は、財務企画課長が申し上げたように、合理化できるところは合理化を進め、できるだけ財源を確保していくという基本的観点であるけれども、具体的な見通しということになると、次の9月議会までにという指摘ではあるが、財務企画課長が答弁申し上げたように、それはどこまでの計画が具体化されるという段階である。努力はするけれども、この場で確答できないところであるので、御理解いただきたい。

◯佐藤委員  それはもちろんわかるが、おおよそのアウトラインを示さないといけないだろう。県庁の内部でいろいろと検討されて、議会に出てくるころには、もうほとんど決まったものを出してくるわけである。議会がいろいろと言っても、この案でお願いしたいというようなことが多い。その融通する幅があるから、なおさら議員もよく検討できるわけである。幅がないときは、もう検討しようがないので、幅があるものを提案してほしい。

◯総務部長  それは、もう確定してそこまでのこういう数字だというレベルまで具体化したものができれば、それにこしたことはないと思う。幅のあるものと言おうか、余りいいかげんなその推測がほとんど99%ということもいかがなものかと思うので、そこは委員が御指摘のとおり、議会との議論の余地がないような案しか出してこないのでは困るというのは、もちろんそのとおりであるので、そういう意味では、議会での議論もいただきながら、つくり上げていくという姿勢はとっていきたいと思う。

■県立大学
◯佐藤委員  県立大学の地域経済研究所について、投書があったので、事実を確認したい。地域経済研究所の予算が4割程度カットされて、年間の教育研究費が50万円から30万円に下げられた。また、ことし12月完成で新しく研究所を1億5,000万円で建てる計画であるが、福井県がいつも力を入れているという県産材の活用を全く考慮されない設計になっている。また、その新しく建てる研究所について、大学の研究機関ではあり得ないような、個室がないという設計である。だから電話で話すのも隣の研究室に全て筒抜けで、全く研究機関としては体をなしていないという投書をいただいた。その投書が事実なのか、違うのか、確認したい。

◯大学・私学振興課長  そのことは直接知り得ていない。内容についてであるが、予算削減については経済研究部門を4月に設置して、それに伴う人件費を約4,000万円で積んである。それから県産材活用については、発注者は県ではなく県立大学であるので、県産品については県内業者から県産材を仕入れているので、その趣旨に添って設計を立てられていると認識しているが、その事実については確認したいと思う。
 それから、部屋のスペースや部屋の間取りについては、閉鎖性のない、透明性のある空間というもので理解を求めているが、ガラス張りになるレベルまでは求めていない。それについても、いろいろな議論がなされているのか、研究所へ確認したい。

◯佐藤委員  確認をしていただきたいと思うが、大学の教員の研究環境等々について、合意がないままに勝手に大学当局が進めると、批判の対象になるわけである。当たり前であるが、そういうことにならないようにきちんとしていただきたい。
 それとあわせて、この県立大学の中期目標が現在、議論されていると思うが、そこで教員の評価結果を、研究費とか、それから処遇等へ反映していく問題、任期制を導入する問題というのが議論されていると聞いた。これは間違いないか。

◯大学・私学振興課長  間違いない。

◯佐藤委員  そうすると、地方独立行政法人法にもあるように、当該公立大学法人の意見を聞き、当該意見には配慮しなくてはいけないということで、これは大学の理事者だけという意味ではなくて、当然その研究者職員、教職員の意見がどのように反映されていくかも重要だと思うが、どのように考えるのか。

◯大学・私学振興課長  大学の意見を配慮するということなので、大学全体の総意としての意見を聞かせていただけると理解している。

◯佐藤委員  もう終わるが、今言ったように、なかなか現場の教員の皆さんからは、初めて聞くというか、話が違うのではないかとかいう声も出ているような話らしい。だから、せっかく県がつくった県立大学であるので、これから先どうなっていくかは、いろいろな議論もある。今、教員が逃げ出すような大学にしてしまったのでは、福井県の知的財産にとって大きな損失であるから、そうならないように強く要望しておく。

■請願陳情審査
◯ 今回負託を受けた請願2件、陳情1件の審査に入る。審査は1件ずつ行う。
 まず、請願第13号「消費税増税に反対する意見書提出を求める請願」を議題とする。
 本件に対して各委員より発言願う。

◯佐藤委員  私が紹介議員になっているので、お願いしたい。
 残念ながら、衆議院では通ってしまったのだが、本議会の一般質問で述べたように、福井県民にとっては約800億円の増税になる。全体としては約13兆5,000億円の大変な増税になるわけで、国の景気を考えても、このような無謀なことを簡単にやっていることは、日本の歴史の中でもないわけである。13兆5,000億円もの増税を簡単に国民にぶっかけるという状況は、高度成長期にもなかったことなので、ましてや、この不況で大変な時期に増税すべきではないということで、ぜひ採択でお願いをする。

◯山本(文)委員  今、佐藤委員が話をされたのはもっともな話であるが、衆議院ですっきりと可決されたという政治状況を考えると、むやみに混乱を起こすわけにもいかないので、不採択ということで願いたい。

◯山本(正)委員  今と同じ趣旨であるが、我が会派できちんと提案してやっているので、ぜひ不採択としたい。

◯仲倉委員長  それでは、本件に対する採決に入る。
 本件を採択と決定することに賛成の方は、挙手願う。

      〔賛成者挙手〕

◯仲倉委員長  賛成少数である。よって、本件は不採択と決定した。
 次に、請願第14号「法人県民税減免に関する請願」を議題とする。
 本件に対し、各委員より発言願う。

◯山本(文)委員  法人県民税を減免するということが、行政の財源確保をしなければならない緊急事態の中で、県や市町の財政事情をいろいろ考えると、安易にこれを採択するということはいかがなものかという感じがするので、継続審査にしたい。

◯山本(正)委員  同じような趣旨で、他の機関への影響も大きいと思うので、継続審査にしたい。

◯佐藤委員  この請願については、団体の方からも話を直接聞いたが、収益事業として実施しているのではなく、不況のもとで大変経営が苦しいという状況であり、少しでも営業を守っていただきたいという趣旨をくんで、採択としたい。

◯仲倉委員長  ほかにないか。

      〔「なし」と呼ぶ者あり〕

◯仲倉委員長  ないようであるので、本件に対する採決に入る。
 本件については、継続審査を求める意見があるので、まず継続審査について諮る。
 本件を継続審査することに賛成の方は、挙手を願う。

      〔賛成者挙手〕

◯仲倉委員長  賛成多数である。よって、本件は継続審査とすることに決定した。
 次に、陳情第21号「住民の安全・安心を支える公務・公共サービスの体制・機能の充実に関する意見書提出を求める陳情」を議題とする。
 本件に対し各委員より発言を願う。

◯山本(文)委員  地方の自主性、自立性が確保された形での権限委譲であれば、行政の効率化が図られ、住民福祉の向上に寄与することとなるため、この陳情については不採択でお願いしたいと思う。

◯山本(正)委員  同じ趣旨で、不採択としたい。

◯佐藤委員  今、どこでも同じようなことがあるが、公務員バッシングで、公務員をたたけば世の中がよくなるような論調であるが、そうではない。国家公務員、地方公務員の公務・公共サービスというのは、高齢化社会対策、インフラの確保という点でも非常に重要であるので、採択でお願いする。

◯仲倉委員長  ほかにあるか。

      〔「なし」と呼ぶ者あり〕

◯仲倉委員長  ないようであるので、本件に対する採決に入る。
 本件を採択とすることに決定することに賛成の方は、挙手願う。

      〔賛成者挙手〕

◯仲倉委員長  賛成少数である。よって、本件は不採択と決定した。
 以上で、請願・陳情の審査を終了する。

■新幹線問題
◯佐藤委員  新幹線の認可で、いろいろな喜びもあると思うが、県民の厳しい目もあるわけで、その辺は踏まえていただきたい。
 並行在来線の問題については、一応、各市町の合意を得て、もちろんきょうの認可に至っているわけであるが、実際に市民団体が各役所へいろいろと懇談すると、ある役所では、そういう心配はするな、10年以上先のことを何で早くから心配するのかということで、事実上、まともに相手にしてくれない役所もある。別の役所では、新幹線の駅がないところで、在来線の駅がどうなるのか、在来線の問題を、新幹線の駅がない地域が非常に心配だということで、いろいろな心配もある。あるいは、失礼な言い方だけれども、役所によっては、真面目に住民に対して説明しようという気持ちのない役所もあると思う。
 そこで、県として責任を持って、並行在来線問題について関係市町と住民に対して説明を果たしていく必要性はどう考えているのか。

◯新幹線建設推進課長  経営分離については、委員御指摘のとおり、3月9日に沿線市町とともに意思統一をして、合意をさせていただいた。当然、並行在来線の存続に向けて対策協議会を設置して、沿線市町また関係団体とともに協議していくことになるが、そういったプロセスも含めて、ホームページ、各種広報媒体などを通じて、そうした検討状況などを県民の皆様に広く周知させていただいて、理解を求めていきたいと考えている。

◯佐藤委員  並行在来線対策協議会に、沿線自治体以外の協力を求めることも含めて検討するという報道があったが、これはどのように考えるのか。

◯総合政策部長  沿線自治体以外も含めてというのは、マスコミの一方的な報道であり、県から発した言葉ではない。だから、沿線自治体のみでやるのか、沿線自治体以外の県内それぞれの自治体でやるのかについては、今、検討しているところである。

◯佐藤委員  越美北線、小浜線などの支線の問題であるが、議会答弁では並行在来線ではなく、当然JRが責任を持つという答弁であった。確かに、並行在来線ではないわけであるが、本線の経営を切り離したJRが、果たしてずっと、赤字路線である支線を持ち続けてもらえるのかと、県民も不安がっている。全国の事例はどうなのか。

◯新幹線建設推進課長  北陸新幹線の沿線に当たる金沢までの開業は2年後に控えている。長野から金沢までの間にはいずれも支線がある。氷見線を初めとした支線については、いずれもJR西日本は、経営について今後もしっかりとやっていくと意思表明をしており、各沿線の自治体でもしっかりと運行されると認識している。

◯佐藤委員  新幹線が来れば、その固定資産税収入があるから、財政的な心配は要らないと、沿線自治体が議会答弁をしているようだが、それを聞くと1キロ当たり30年間で約8.5億円で、これを当てはめれば福井県の場合は年間約21億円ということが言われている。ただ、鉄道・運輸機構では、10数年前の試算などで、今のそういう固定資産税の評価を照らすとそのとおりになるかどうかは疑問だということだが、これについてはどのように思うか。

◯新幹線建設推進課長  鉄道・運輸機構が、当時平成15年度だったかと記憶しているが、沿線関係者に固定資産税の関係資料を渡し、説明していたことは記憶している。
 県では試算していない。また鉄道・運輸機構に確認をしたところ、高崎-長野間の昨年度の固定資産税については、36.8億円ということで、その間の距離はキロ数にして125.4キロということで、1キロ当たり2,930万円という答えが返ってきている。そうすると、鉄道・運輸機構の試算と近い数字となっている。

◯佐藤委員  本格的な住民への説明はこれからだと思う。だから、莫大な建設費用の負担の問題、並行在来線の問題、地方の市町の財政にどういう影響を与えるなど、いろいろな疑問について、市民団体が県庁から説明をしてほしい旨提案したが、断ったとのことである。一般質問の答弁において、こういう機会については、福井県の行政の説明責任を果たして、出かけていくと知事は答弁されているが、知事の答弁と実際の行動は違うようだが、今後改善されていくのか。

◯総合政策部長  委員から指摘のあった会合については、責任ある説明者がちょうど業務に重なり、出席がかなわなかったために、4項目の質問の趣意書をいただいており、文書で回答したと思う。今後とも場合によっては出席できないこともあるかもわからないが、機会をいただくのであれば、積極的に説明には伺いたいと思っている。


■アジアへの原発輸出
◯佐藤委員  電源地域振興課の関連であるが、3月だったか、国際会議が開催されたが、いつ、どういう内容で開かれて、どういう結論になったのか。

◯電源地域振興課長  3月7日から9日までの3日間、福井市、敦賀市において、アジアの原子力関係の行政関係者や研究者等を集めて、全部で12カ国41名の方が出席された。この中で、原子力利用の安全、技術、人材育成といったものについて、いろいろ議論されたということである。

◯佐藤委員  具体的に何をしようということになったのか。

◯電源地域振興課長  一つには、福島の原発事故に関して、各国における原子力安全確保のために、日本の事故の教訓を各国とまずその情報なりあるいは経験したことを共有することで、安全技術につながっていくことがまず確認された。
 もう1点は、原子力発電所や人材養成に役立つ関連施設の運営を、福井県が非常に先行的に良好な連携で行っている状況である。こうして、福井県が地域の発展につなげたよい事例であるといったことが確認され、原子力の安全利用のための人材養成は、非常に不可欠であるといったことが確認された。

◯佐藤委員  先ほどの部長報告によると、国際的な原子力人材育成の拠点形成を目指すとの説明であったが、いろいろな意見がある中で、大きな問題もあると思う。というのは、結局、政府が今、原発をよくしようという方向にある中で、こういう方向性が国として出され、福井県がその拠点になろうという位置づけに間違いないか。

◯総合政策部長  決して先棒を担いでいるということではなくて、国外にも当然原子力が位置するわけなので、そこでの安全性は、ひいては我が国の安全にかかわってくるわけであるので、アジア全体が安全性についての底上げを図っていかなければならないという関係の中での本県での取り組みである。

◯佐藤委員  だから、国外にも原発が立地するわけであるという答弁が、その原発輸出の政府の方針で、福井県が先棒を担ぐという表現がいいかどうかは別にして、そういう国策の流れに乗っかっているわけである。だから、今、日本で原発事故を起こした原発技術がどんどん海外に出ていくということに対しては厳しい批判もあるし、一旦、日本の原発を受け入れると決めた国でも、御存じだと思うが、またその日本の国会でひっくり返すという諸事情がいろいろあるわけである。
 だから、大事なことは、今、その原発輸出をどんどん進める方向で福井県が協力するのではなくて、いずれにしても原子力に携わる人材としては依然として重要であることに変わりはないという姿勢は非常に大事だと思う。
 県内の原発がもんじゅを含めれば15基ある。ふげんは解体するということである。今後の大飯がもう稼働を始めたりしているけれども、安全管理の問題、あるいは廃炉の問題ということで、今後どちらに転んでも、原発をやめるにしても、続けるにしても、数十年単位で原発につき合っていかないといけないのは間違いないので、そのための人材をつくっていかなければならない。それは間違いないと思う。
 福井大学もその拠点の施設をつくっているが、福井大学の学長は、静脈産業的な考え方だけで、若い学生が志望してくるかというと疑問であると言っている。
 しかしながら、そうではなくて、上手に廃炉に持っていくとか、その使用済み核燃料をどう処理していくかといったことは、全国各地で原発があり、福井県はとりわけ全国一多いわけであるから、そういう点ではしっかりとその人材をキープして、30年、50年、あるいは100年以上かかるとは思うが、安定した原発の安全管理とか、あるいは廃炉の作業を支えていくような人材をつくっていくという点では、福井大学とかの協力も借りてやっていくことは必要だと思う。その点にもっと力を入れてやるべきで、何か、外国に原発を売り込むようなセールスに力を入れるというのではなくて、もっと現地人材の養成育成が大事かと思うが、どうか。

◯総合政策部長  もう委員がおっしゃるとおりであって、国内人材の育成については、国内に原子力学部を持っているような大学を初め、運転についてはそれぞれのサイトごとの訓練施設もあるし、そういうところで十分な訓練が今行われている。海外に目を転じた場合の話をすれば、先ほど答えたようなことである。

◯佐藤委員  話は変わるが、情報政策課長からクラウドコンピューティング活用の話があった。先日、ヤフーで情報に関する事故が起こったが、県ではそういう対策は、大丈夫なのか。

◯情報政策課長  この対策に関しては、民間企業でサーバー、さらにはバックアップのサーバーについても、セキュリティは万全に整っている。その電源関係についても、災害等があった場合も含めて、福井県であれば北陸電力のエリアであるけれども、バックアップのデータセンターについては、北陸電力とは別の電力会社のエリアに持っており、安全に関しては万全を尽くしている次第である。

福井県議会議案事前調査会、ルネサス社問題での対応、県立大学の授業料値上げ計画など質問

2012年09月11日 | Weblog
  昨日は、福井県議会議案事前調査会や電力事業者からの現況などの説明、打ち合わせ、会議などでした。調査会では、ルネサス社の人員削減などにともなう再就職支援の提案。私が状況を尋ねたのに対し、山田産業労働部長は「希望退職の募集がはじまる。再就職あっせんの会社2社と協力して取り組む、と聞いている。県もふくめ近く関係者の連絡会議を開催する」などと答えました。
  また、福井県立大学の中期目標案がしめされました。私が、「授業料の見直しを必要に応じておこなう」とあるが、いまは高等教育無償化の時代であり、学費の値上げは問題では、と指摘。森阪総務部長は「必要であれば値上げも考えていく」と答弁。怒!ひきつづき追及していきます。


  今日は朝から強い雨となっています。さきほど、地元の湊小学校の体育祭延期の連絡がはいりました。
  原発再稼動反対、原発ゼロへ・・・11の日の市民行進はおこなわれます。
  今回から、県庁周辺コースとなります。
  午後1時半、福井市中央公園(ホテルフジタ側)を出発し、県庁のまわりをまわるコースとなります。参加しやすくなったコースです。雨にも負けず、ぜひご参加ください。


      ★
  
  昨夕には松下大臣自殺の報がとびこんできました。今朝の新聞では女性問題か、とも報道されていますが・・・・
自民党県議と雑談したら、「石原や橋下で本当に地方のことがわかってくれるのか」という話しになりました。
  民主、自民は代表選にはいるわけですが、消費税、原発、オスプレイ問題などどれをとっても民意を担う候補者はいないのではありませんか。


■佐々木衆議院議員・・・松下忠洋金融・郵政民営化担当大臣の突然の訃報に接し、たいへん驚きました。私は、先日8月29日に財務金融委員会で松下大臣に質問をしたばかりです。――就任から3ヶ月でしたが、松下さんは私の質問にてきぱきとお答えになっていました。自殺したとも報道されていますが、とても信じられない気持ちです。心からお悔やみ申し上げます。

  9月8日に幕を閉じた9ヶ月にわたる通常国会では、消費税大増税をめぐって激しい論戦がおこなわれました。民主・自民・公明の談合3党による消費税大増税は、どうしても許すことができません。――国民の6割前後が「反対」の意思表示をしているにもかかわらず、民自公3党は国会の中で「虚構」の多数を占めているというだけで、このような悪法を強行したのです。
  
  日本共産党は、「消費税増税法案反対」で野党共闘を呼びかけ増税勢力を追い詰めました。衆議院では、7野党が内閣不信任案を提出し、一時は自民党も不信任案の提出を検討しました。しかし提出することはできず、自民・公明は7野党の内閣不信任案の採決のとき退席したのです。しかし、参議院では野田内閣と民自公3党を断罪する問責決議案を、自民党が賛成に回るという矛盾した態度をとった結果、可決されました。これは、民自公増税勢力に痛打を与える結果となりました。

  国会で消費税法案は通りましたが、これで終わりではありません。実行までには1年半もあります。総選挙、参議院選挙を通じ、国民の増税反対の意思を反映する政治をつくることができれば、法案の実行を阻止できます。そのために、これからも全力をあげたいと思います。・・・

6月福井県議会、教育庁関係での議事録。春江工業、教員の海外研修、教員の多忙化問題など

2012年09月10日 | Weblog
2012.6.29 教育委員会関係審査

■春江工業高校のあり方
◯佐藤委員  関連で、一般質問でも地元の議員も取り上げられているが、この坂井地区の春江工業高校のあり方問題を取り上げられているが、若狭地区の高校再編問題については、地元説明会をどういう形で持たれて、坂井地区の場合はどういう形で持たれているのか、違いがあるのかどうか、確認したい。

◯高校教育課長  地元での説明会ということであるが、若狭地区、坂井地区の両地区とも平成21年から教育懇談会という形で地元の各界各層2つの地区の方々に委員として出席していただいて、説明会を進めてきた。特に、若狭地区は平成25年度からということで、平成23年7月ごろから、PTA関係者を対象にした説明会を10回以上開催するといった形で、地元への説明を行ってきたわけである。

◯佐藤委員  若狭地区で10回以上説明してきたが、坂井地区では何回開催するのか。

◯高校教育課長  坂井地区では、平成21年度に2回、教育懇談会という形で行って、それ以降は平成24年2月6日に、同じような形で教育懇談会、それから、あわら市へ出かけて、再編についての説明会等を行っている。

◯佐藤委員  懇談会は2回実施したとか、ことしは開いたとかと言うが、坂井地区は、地元住民対象の説明会を開いているわけである。教育懇談会の範囲にとどまらずに、教育懇談会におけるメンバーの枠を超えて、若狭地区の場合は開いているという説明ではなかったのか。開催する対象範囲とか、規模とかの違いがわかるように説明してもらいたい。

◯教育長  山本正雄委員からの提案や今回の一般質問等で話していただいているのは、あくまでも来年度の入学者に対して、今、新しい学校であるので、どういったカリキュラムであるとか、特色をよく説明していかないと選択しにくいということで、そのことについて、今、若狭地区については、そういう説明会を始めたり、あるいはリーフレットを配っているということである。
 その前の学校再編についての考え方について議論をいただくことについては、それぞれ地元の関係者やいろいろな方の話を聞く機会をつくっているし、もちろんまだ坂井地区については今、方向性は出ているが、例えば普通科校3校についても、どういった特色をそれぞれつくるかとか、あるいは新しい総合産業高校としても、カリキュラム等は学校で考えているが、さまざまな意見をいただく必要がある。そこで、それぞれの学校でも議論されているが、引き続きお互いに議論しながら、再来年春の開校準備に向け進めていく。そういう意味で、進学生向けと地元向けの説明会とで混乱していたようであるが、そういう分け方の説明会がある。

◯佐藤委員  教育長報告にもあるが、「春江工業高校の校舎等のその後のあり方などを学校現場の教職員で構成する準備委員会とともに検討する」とのことである。だから、地元の皆さんの意見を汲み取るように取り組んでいただきたい。
 だから、新聞報道等の範囲でいうと、地域の人のいろいろな声はあるかもしれないが、若狭地区の場合は小浜水産高校を残してほしいという声がかなり多くあって、割と丁寧に繰り返し説明されているという印象だった。春江工業高校の場合は、なかなかそういう姿がまだ見えていないのではないかという気がするので、それは地元の皆さんにとっては、西畑議員も一般質問されていたが、非常に大きな問題だと思うので、その実現だけは要望しておく。


■インターンシップ、海外研修
◯佐藤委員  教育長報告に企業生産現場での生徒の実践的な長期実習との報告があるが、これは従来、インターンシップで3日でやっていたものとは、別枠なのか。

◯高校教育課長  今までは、インターンシップは大体の学校が3日間程度で実施していると聞いている。それとは別枠で10日間の企業実習は、全ての生徒にというわけにはいかないが、取り入れていきたいと思っている。

◯佐藤委員  大体、その規模とこれまでの研修との兼ね合いについては、どのように考えているのか。

◯高校教育課長  長期の企業実習については、工業系の生徒を中心に六十数名の規模で実施していきたい。

◯佐藤委員  だから、この六十数名は従来の3日間ではないが、別コースに乗るということでよいのか。

◯高校教育課長  そのとおりである。3日間のインターンシップとは別の生徒を想定している。

◯佐藤委員  実際、このインターンシップでも現場はかなり苦労されて、どこへ行ってもらうか、あるいはそこの会社にどういう謝礼等を考えるかなど、いろいろ苦労されているという話も聞いているが、10日間の実習では、予算措置などの調整はどのように考えているのか。

◯高校教育課長  時期は夏休み中になるが、10日間の授業で研修に行くわけである。3日間のインターンシップにおいても企業への謝礼等の予算措置をしているので、このような形で行っていきたいと考えている。

◯佐藤委員  やはり現場の先生から聞くと、少し唐突だという声もある。一般質問で英語研修も唐突だと取り上げたが、要するに学力向上ということでは、アメリカ英語研修ということで、英語研修はいいことであるし、やはり質問したように英語研修でいうと、現場では定数の枠が集まらないし、半分は数十万円の自己負担という問題がある。
 今回の職場研修でも、いきなり10日間の研修をどこで受け入れてもらうのかと、現場の教員任せにしたところで、大変なことだと思う。やはり、そういうことを何か机上のプランでいいのかと思っているのではないのか。現場は混乱するし、うまくないということもあるわけなので、その辺はどう考えるのか。

◯高校教育課長  インターンシップについては、学校がそのインターンシップの受入先を探して実施してきたわけである。今回は、職業教育全体の充実という中で、まず、企業と学校を結ぶコーディネーターを商工会議所、経済団体の方にお願いしているが、そのコーディネーターに入っていただき、そういった企業などの実習先も探していくということで、今までと違った形で実施したいと考えている。

◯佐藤委員  教員のアメリカ英語研修については、教育長の答弁では生徒も半分自己負担しているから、先生も半分自己負担という説明だったと思うが、例えば県庁の知事部局の職員が海外研修をしたときも半額の自己負担になるのか。

◯教育長  県職員についても、以前は確かに公務員を集めたような全国的な研修等があったかと思うが、現時点では全額を公的負担するような海外研修はない。

◯佐藤委員  たしか自分の記憶では、県職員の場合、アメリカ英語研修は自己負担で行かせていたことはなかったと思う。
 教員なら半分出しなさいということであるが、この資金については、予算措置から言うと、例えば定数の枠が集まらなかったので、その分を少し回すとか、いろいろと工夫して個人負担を減らすということで考えていかないといけないと思う。ことし1年間の事業ではなくて、来年、再来年等でいろいろと考えていかれるわけである。そうなると、応募者が何十万円も自己負担せよという仕組みでは、応募者が出なくなる。

◯高校教育課長  ことしは16名の枠に参加者は12名ということである。これは強制という形ではなくて、これからの英語教育の授業を改善していかなければならないということで、意欲の高い教員に参加してもらっている。その12名については、本当に意欲満々で研修したいということで、応募してきており、4週間の研修に行っている。来年度以降もそういった形で続けていきたいと思っており、実施要綱に2分1の負担とうたって事業を始めた経緯がある。その考え方は、例えば教員が国内大学へ夏休み研修に行くとかという場合も、旅費は県費で出すけれども、講習なり、セミナーなりの受講料は個人のレベルアップという部分があるので、自己負担していただくということを従来からやってきている。今回の海外研修についても、そういった考え方で2分の1を負担していただくということで、来年以降も進めていきたいと思っている。

◯佐藤委員  こういう詭弁は通用しない。民間企業で、勤めている社員が個人的に英会話を勉強したいと行く場合には当然自己負担である。当たり前である。その企業としてどこかの研修へ派遣するというときに、半額自己負担でどんどんやっているかというと、そうではないと思う。
 公務員の分野に、研修も自己負担でやるという考えを持ち込もうとするのは、大変大きな問題だと思う。正式な公務で行くのに、なぜ半分の自己負担が発生するのか、おかしい。本来の物の考え方である。要綱で2分の1にしたというのは、県教育委員会の勝手な考え方である。本来の公務員にとっての仕事のあり方から考えて、こういう公務員研修に半額自己負担を持つというのは、おかしいとは思わないか。
 自分で行く場合には自己負担とか、これまでも県庁でも様々な補助制度があったかもしれないが、これは全て公務である。これらの研修は丸々公務ではなく、半分は自分の遊びや趣味なのか。

◯教育長  これからの英語を教えていく中で、教員自身も実際、海外で直接自分たちがネイティブなものを学んでくるということが、先生方も子供たちに、いかに自分たちがいい指導をしたいか、よくしたいかという気持ちがあるという中で、本来、自主的に行っていたというのも一つの手法ではある。そういった中で、当然、県全体としてもレベルを上げたいという意見もあるが、今、百数十人いる英語の先生全員が行くということはあり得ない。
 ただ、今言ったように、自主的で、意欲的で、志が高い教員が研修に行く場合に、例えば、個人であるから補助する形は制度的にも非常に難しいと思う。そこで、県で例えば行き先も明確に決めながら、先生方にも自己研さんという意味で負担をいただく。海外へ行くということで、経費も高いから、県民の皆さんの理解をいただいて、公費で負担をさせていただく形の補助制度をつくった。
 教育全体のレベルを上げるために、今こういう形で自己負担をいただくような制度をつくったという意味において、今希望している先生方にも十分に理解をいただいて、ほかの周りの方にも、ことしはスケジュール的には難しいかもしれないが、来年以降に希望される方が、特に若い方々からまた出てくると思う。ここ数年、英語教員のレベルアップを先生方の気持ちとあわせて、教育委員会としても一緒になった仕組みづくりを進めていきたいと考えている。

◯佐藤委員  結局、何も海外の英語研修がだめだということを言っているのではなくて、こういう半額自己負担みたいな制度を持ち込んで、その現場に押しつけるということ自体が問題だということを改めて指摘しておく。若い先生は給料が安いのに、余計に負担がふえるのではないか。

◯山本(正)委員  佐藤委員からの意見が出たところで、私の教員時代の体験談を申し上げたい。
 昔は海外派遣をするときは、短期、長期の研修制度があって、海外に先進的研修として英語研修があったが、最近はずっと中止されていたのである。資金面で、その当時は文部省が大体金を出していたが、半額ぐらいは自己負担だった。当時の文部省がまず基本的な旅費として36万円程度を出して、その後、県が5万円か10万円の補助を出して、そして残りは全部自己負担だった。全体経費が約100万円だったので、大体半分ぐらいの50万円が公的補助で、残りが自己負担であった。
 佐藤委員が言うように、全額補助する案には賛成するが、研修には自己研さんの面もあるので、自分の教員時代の経験上、ある程度の自己負担はやむを得ないかと思う。

■教員多忙化の問題
◯佐藤委員  関連で、教員多忙化の問題について伺う。
 県教育委員会から資料もいただいたが、多い月だと週に1本ぐらいずつ、いろいろな調査事務を現場に出しているわけである。現場も結構大変だと思う。通常の授業をやる、あるいは部活をやる、あるいはその時々のいろいろな大会とかもあるという中で、国や県の職員から調査の依頼を受け、調べていることがある。だからやはり、そういう教員の多忙化解消のために、通達を減らすとか、いろいろと答弁はされていると思うが、実際にはどういう努力をされて、どういう成果が出ているのか。

◯学校教育政策課長  調査事務については、平成22年調査では、文部科学省や県等からの調査を含め、263件あった。そのうち、どうしても国へ報告しなければいけないなどの事情があり、そのうち96件については、内容の簡略化、あるいは電子化などで省力化し、全体の36%を削減した。

◯佐藤委員  一定の調査については減らしているということであるが、例えば、復命についても、文書や口頭の別に関して、どうしてもこれだけは文書とし、それ以外は口頭にするなど、いろいろと工夫の余地があるかと思うが、その辺はどうか。

◯学校教育政策課長  どういうような事務があるか、全体事務の中で考えないといけないが、例えば、先生が海外へ旅行されるときには、書類による届け出が必要だったものを口頭報告に簡略化したとか、あるいは学校長が県外へ4日間以上出張する場合には、教育委員会に報告するような規定があるが、それについても簡素化できないかというようなことを今、考えているところである。

◯佐藤委員  前の一般質問の教育長答弁で正規の教員をふやすことが多忙化解消にはつながらないというような答弁が、それほどきつい言い方ではなかったかもしれないけども、あったかと思う。
 やはり、小中学校、県立高校における非正規の教員が、今どんどんふえているという問題があるが、非正規の教員だと、例えば部活動を担当できないとか、いろいろなことがあると思う。だから結局、正規教員の負担がふえていくということがあるので、結果的にはそれが多忙化につながるのではないかと思う。基本的には学校現場で教えるのに子供から見れば、あの先生は正規職員ではないという話はもちろんないとは思うが、正規職員をきっちりふやしていっていくことが必要だと思うが、非正規職員がどんどんふえていることに対して歯どめをかけないのか。

◯学校教育政策課長  1つ目の質問の臨時任用教員については、非常勤、いわゆる時間コマ担当の先生方と違って、正規の方と同じようにクラブ活動ができないということはないと思う。
 それと、非正規の職員の方であるが、今300人ぐらいの小・中・高校、特別支援学校については、昨年度以降、一般教員の方で180人を新規に採用するということで、これ以上、非正規教員がふえないような対応を配慮していきたい。

◯佐藤委員  これ以上、非正規教員がふえないようにということで、重々お願いしたいと思う。
 先ほど、山本文雄委員と山本正雄委員からいろいろと話があったが、この非正規の先生の配置から見ると、例えば藤島高校や高志高校では割合が少ないが、そのほかの高校は、非正規教員が2桁台いる。あるいは、特別支援学校は極端に非正規が多いとかになっているので、やはり県教育委員会としての学力偏重姿勢が非正規教員の配置、各学校の配置にもあらわれるとしたら、これは子供に対して大変失礼な話だと思う。
 やはり、その辺はちゃんと今言われたように、これ以上ふえないということとあわせてやはり極力、正規職員を置きかえていくというか、優秀な先生はちゃんと試験受けてもらって、正規教員になってもらうということを含めて、取り組んでいっていただくということが必要だと思う。

◯学校教育政策課長  場合によっては、非常勤という形でコマ時間を含めてはそういう数字ではなかったと思う。先ほど言ったように、優秀な先生を確保しながら、一方では、理科の臨時教員もいる。全体の方向として、できるだけ臨任職員がこれ以上ふえないように、現在でも北陸3県の中でも低水準を維持していきたいと考えている。

◯佐藤委員  福井市内の学校で、いろいろな事情で学校を休まなければいけない先生が出てくると、かわりの先生は現場で探せというような実態があって、それを1カ月間は、持ちこたえてくれとかと言われることがあるとの答弁があるが、これは非常に無責任だと思う。
 県の教育委員会としても、市町の教育委員会と協力して、勤務する現場は自分で探さなければいけないとか、現場任せにして持ちこたえてくれという話はないと思うので、その辺はきちんと2カ月以上、いろいろな事情で休みが必要だという先生が出たら、責任を持って配置をするという仕組みにはできないのか。

◯学校教育政策課長  現場で臨時教員を採用する場合には、当然教員免許も必要である。教員免許を持っている方で、試験を受けた方で、こういう方がいらっしゃるのは教員も一緒だと思っている。その中で学校の中でどの方が一番適切というか、先生によっては科目ごとの専門性もあるので、そこを見て学校側で選んでいるのだと思う。

◯高校教育課長  病気休暇といった形で休まれる方については、県立学校で1カ月以上であれば代替教員をつけている。現在、そういった代替の講師をしていただく方は、非常に不足はしているが、学校に探してくれということはしていない。県教育委員会で責任を持って、例えば、丸々1人分というところで代替職員がつけられないときには、例えば5時間ずつで3人ぐらいの方に非常勤で入っていただくとかという形で、何とか授業がしっかり回るように対応している。

■「私立高等学校の募集定員の確保に関する請願」
◯仲倉委員長  それでは、今回付託を受けた請願第15号「私立高等学校の募集定員の確保に関する請願」を議題とする。本件に対し、各委員より発言願う。

◯山本(文)委員  採択でお願いしたい。

◯佐藤委員  理事者に質問したい。この請願に関連して、今後の高校入学生はどんどん減ってくる。私立と県立との調整の会議を開いていると聞いているが、私立学校では学生数2,000人を維持している状況について、今後の見通しはどう考えるのか。

◯高校教育課長  指摘のとおり、中学校の卒業者数は年々減ってくる。これから先、5年後、10年後、15年後で、5年ごとに400名から600名ずつ生徒数が減少してくる状況の中で、ここ最近、私立学校から約2,000名を維持させてくれという要望があるので、生徒数の減少に伴う部分は、かなり高い割合で県立高校で減らしてきた。
 ただ、これが今のまま、生徒数減少をそのまま県立の学校で全て持つというのも、なかなか厳しいものがあって、特に福井市あたりに私立学校が集中している状況の中で、今、始めている委員会でもって、来年どうするか、再来年どうするかということでなくて、少し中長期的に、5年後、10年後はどうするかという議論を進めていきたいと考えている。

◯佐藤委員  わかった。私も請願そのものには賛成である。

◯山本(正)委員  今の説明や教育委員会からもあったように、やはりそのあたりの見通しとか、それからあるいは4月の話し合いとか、十分詰めて検討していただいた上でということになるのではないかと思っている。我が会派としては、検討委員会をつくって、検討していただくということで、継続審査を願いたい。

◯仲倉委員長  ほかに発言はないか。

      〔「なし」と呼ぶ者あり〕

◯仲倉委員長  では、本件については、継続審査を求める意見があるので、まず継続審査についてお諮りする。本件を継続審査することに賛成の方は挙手願う。

      〔賛成者挙手〕

◯仲倉委員長  賛成少数である。よって、本件を継続審査とすることは否決された。
 それでは、採択、不採択の採決に入るが、本件を採択と決定することに賛成の方の挙手を願う。

      〔賛成者挙手〕

◯仲倉委員長  賛成多数である。よって、本件は採択と決定した。
 この際、お諮りする。会議規則第93条第3項の規定より、ただいま採択された請願第15号については、これを執行機関に送付し、その処理の経過と結果の報告を請求することとしたいと思うが、これに異議ないか。

      〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

6月県議会一般質問。大飯原発調査、教育行政、原爆パネル展、ダンプ単価問題など

2012年09月10日 | Weblog
2012年6月27日  福井県議会一般質問

◯7番(佐藤正雄君) 日本共産党の佐藤正雄です。
 きのうの国会では、民主、自民、公明の3党が修正で合意した消費税大増税と社会保障改悪の一体改革法案が、国民の反対の中で十分な審議もなく強行されました。厳しく抗議するものであります。
 2009年の総選挙で自民党の政治を批判し、米軍普天間基地の県外移設や消費税は増税しないと主張した民主党が、今や普天間基地の沖縄県内移設でも消費税増税でも公約をことごとく裏切っております。TPP参加交渉の推進や東京電力福島原発事故の原因究明も尽くさないままでの原発再稼働などなど、毒を食らわば皿までの姿勢を露骨にする民主党政権が、自民党の政治を変えるどころか、あらゆる分野で国民の命と暮らしを脅かす自民党以上にひどい政治を推し進めています。
 川柳に「へぼ将棋王より飛車を大事にし」というのがありますが、政党にとって王とは国民への公約です。これがことごとく破られるようでは民主政治の根幹が揺らぎます。
 消費税大増税により県民及び県内の企業が負担増となる金額は、前回の総務部長答弁では約800億円です。日本共産党は、このような巨額の負担増に反対し、県民生活と中小業者の営業を守る政治に転換するために、政治の中身の交代を求めて全力で奮闘するものであります。

 最初に、西川知事の政治姿勢について質問します。
 西川知事は6月16日、野田首相に大飯原発再稼働了承を伝え、首相は福井県知事の同意をもって立地自治体の理解を得られたとしていますが、福井県民の同意が得られたわけではありません。国民の多数は再稼働に反対です。このことは各種の世論調査を初め、翌17日には福井市中央公園で2,200名の市民が集まり、再稼働に抗議の意思表示を強く行ったことや、22日には官邸前で4万5,000人という大規模な抗議行動が行われたことなどを見てもわかります。無謀な再稼働を認めた野田政権と西川県政への国民の怒りはますます全国に広がっております。
 今回の了承は、東京電力福島第一原発事故を踏まえて、国民、県民の命と安全を守る立場に立つなら絶対にやってはならないものでした。私は知事の再稼働了承に強く抗議し、その撤回を求めます。
 大体、福島原発事故と県内の原発対応について、福井県として一度たりとも県民説明会すら開催していないではありませんか。知事は代表質問への答弁で、「記者会見において再稼働の判断に至った経緯や考え方等について直接県民の皆様に説明した」と答弁しました。しかし、知事あなた自身が野田総理にしつこく迫り実現した総理記者会見の生中継に比べれば、知事の県民への説明はまだまだ努力不足であります。
 もう一つの県内の重要課題、新幹線と在来線の第三セクター化でも県民説明は不十分であります。富山県の住民団体調査でも、富山県民の34.2%がJRからの経営分離を知らない。73.3%が三セクの運賃値上げは困ると答えているそうです。
 福井県はどうなるのか。情報不足の中、5月26日に住民団体が新幹線と在来線の第三セクター化についての討論集会を福井市文化会館で開催することを計画し、県にも説明者の派遣を求めましたが、福井県は拒否しました。多額の税金を投入する県事業について、要望があれば県職員をきちんと派遣し、県としての考え方を説明することは当然ではありませんか。
 知事、原発問題や新幹線と在来線の第三セクター化という重大課題で、県内各地での県民説明会開催と、知事初め県幹部が率先して県民の声を直接真摯に聞く機会を設けることを改めて強く求めますが、見解をお尋ねします。
 
ところで、野田首相は「福島を襲ったような地震、津波が起こっても事故を防止できる」と断言し、具体的根拠も対策も示さないまま電力不足などと脅かし、原発再稼働を強行することは最悪の形での安全神話の復活そのものであります。今回の最終判断は、国民の生活を守るどころか、国民、県民の命と安全を危険にさらす無責任きわまりない態度と言わなければなりません。重大な問題は、この新たな安全神話づくりに福井県が深くかかわり先導してきたことです。それゆえに国民からの批判を逃れようと、責任は政府とばかりに首相記者会見を求め続けましたが、正規の基準がない政治判断での原発運転に道を開いた西川知事の責任は免れません。
 先日、福島県楢葉町からいわき市に避難されている早川千枝子さんが福井市で講演をされました。早川さんはこのようにお話しされました。「避難を余儀なくされている人は17万人。避難生活でうつになり、一時帰宅で自殺する人も出ています。最近はテレビで被災地復興の姿が放映されますが、家にも地域にも帰ることができない同じぐらいの人たちがいることを忘れないでほしい。原発事故の代償は大きく、悲しみは深過ぎます。私たちが原発を受け入れた代償です。私たち以外の地域の方にこの思いをさせたくはありません。『ふるさと』の歌を私は歌えない」と訴えられました。故郷を追われた福島県民に責任を果たさない政府が、もし福井で過酷事故が起これば、今度は福井県民にも同様の仕打ちを行うことは容易に想像できるではありませんか。
 そこでお尋ねします。知事は代表質問への答弁で、「広域的な避難等については、原発の安全性の向上がどのようになされ、これに避難がどうかかわるかの問題」などと述べていますが、これは重大な答弁です。つまり原発の安全性の向上によって避難計画の範囲なども変わり得るとなれば、従来の日本の原発は安全だ、過酷事故は起こらないという安全神話の復活になるからです。ですから大事なことは、原発施設がある以上は福島原発事故の教訓も踏まえて福井県全域を対象とした原子力防災計画をつくり、その中でヨウ素剤の重複配備を進めるという立場にどうして立たないのですか。知事、はっきりと御答弁ください。
 
ところで、今専門家からも大飯原発直下の活断層が指摘されています。敦賀原発でも同様の指摘を受けて、保安院もかかわり大規模な調査が始まろうとしております。私たちは、原発の存廃を左右する重大な調査であり、事業者主体ではなく国が責任を持って調査主体となるべきと保安院に申し入れを行いました。活断層が原発の直下や近傍にあるということになれば、事は耐震性の問題ではありません。原発の存在が認められません。なぜなら揺れに対する耐震性とは関係なく、地盤のずれにより構造物が破壊されるからであります。
 専門家は、県内のもんじゅ、敦賀、美浜、大飯の各発電所は敷地内に活断層があると厳しく指摘しています。今回指摘されたF6断層と呼ばれる破砕帯について、変動地形学の渡辺満久東洋大学教授は、「近くの活断層と連動して動き、地表がずれる可能性がある」と指摘しております。原子力安全・保安院が設置している専門家会議の杉山委員からも、「現地調査で改めて状態を確認すべき」との声が上がっています。
 これでは県民は安心できないではありませんか。直ちに再稼働の作業中止を求め、県民の安全第一に、国に調査を求めるべきではありませんか。知事の明確な答弁を求めます。
 
 さて、民主、自民、公明3党がまとめた原子力規制委員会設置法案が、6月20日の参議院本会議で3党と国民新党などの賛成多数で可決、成立しました。日本共産党など5つの党が反対しました。原発の運転期間を原則40年とし、最長60年まで延長可能としたことは、安全性より企業の利益を優先するもので、さらに、この制限まで見直すというのは老朽化原発の半永久的運転を容認するものであります。
 原発推進の一翼を担ってきた環境省に規制機関を置くのでは、原子力推進機関からの完全な分離、独立は担保されません。さらに原子力基本法の改定では、原子力利用について「我が国の安全保障に資する」と書き加えられたことは重大です。安全保障を目的に加えれば、有事への備えなどを理由にして原発の情報公開などが制限され、国民の監視の目が届かなくなるおそれがあります。まさにこれまでの原子力基本法が定める自主・民主・公開の原子力利用三原則をも突き崩すものであり、許されません。
 
 このような国の動きがある中で、残念な福井県の対応があります。それは福井県内にも少なくない原爆被爆者がおられ、高齢となりながらも広島、長崎の原爆の実相を伝えていこうと活動されておられます。福井県内でも核兵器廃絶を掲げ、平和行進がこの時期に毎年取り組まれていますし、原水爆禁止協議会などによる原爆パネル展も各地の公共施設なども利用して開催されております。
 ところがことしの7月、8月での県庁ホールでの開催を昨年度末に県庁に申し込んだにもかかわらず、なかなか開催が認められない、日程が決まらないというのです。本来なら予算措置をして県みずからが県の各施設などで8月を中心として原爆の悲劇を語り継ぐ企画を行うべきではありませんか。
 核兵器廃絶、「三度許すまじ原爆を」は、日本国民、世界諸国民の悲願です。潘基文国連事務総長は、被爆者の命のある間に核兵器をなくそうと呼びかけているのです。原水爆被害者団体協議会作成の原爆パネル展開催を渋るような恥ずかしい態度を、非核平和宣言をしている福井県の立場で直ちに是正されるよう求めます。責任ある答弁をお願いします。
 
次に、教育行政についてお尋ねします。
 最近、乱暴な県教育委員会ということをお聞きします。学力向上対策なのでしょうが、英語の研修として7月28日から8月26日までアメリカのラトガース大学へ中学教師4人、高校教師12人を派遣する計画があります。4月中旬に現場に話があり、4月下旬には決めろと乱暴です。しかも65万円の費用がかかるのに半分は自己負担だと。よく英語の教材での消費者トラブルをお聞きしますが、教育委員会がこのようなトラブルを引き起こすことはいただけません。
 このような乱暴なやり方で定員は集まらず、16人の予定が11人になったとお聞きをしました。なぜ現場が多忙な時期に研修を計画し、乱暴に押しつけたのですか。このようなやり方では現場は混乱し、学力向上にもマイナスです。また、正規の研修なら県庁職員などは海外研修でも全額公費で出していたと思いますけれども、教員も全額公費で派遣して当然ではありませんか。答弁を求めます。
 今、現場の教員からは悲鳴が上がっています。正規教員が必要なのに講師でとなっており、福井市内のある小学校では40人ぐらいの教員のうち7人が講師ともお聞きしました。しかも産休代、病休代などの配置を教育委員会が責任を持たずに、校長が自分で探しなさいとか、先生が自分で探しなさいとか、ひどいことになっているとお聞きをいたしました。
 そこで資料をいただきました。小中学校における教員構成を見ますと、平成20年度に正規教員が4,499名から平成24年度には4,354名に減らされていますが、講師は277名から319名にふやされています。講師の割合は5.7%から6.8%へふえています。県立高等学校では、平成20年度には正規教員1,411名から平成24年度には1,387名に減る一方、講師は71名から93名に、非常勤講師は227名から261名に大幅にふえています。非正規教員の割合は17.4%から20.3%にふえています。
 この間、正規教員が減らされ、非正規の教員がふえる中で、現場の多忙化にも拍車がかかっています。県として、真の教育内容の充実と多忙化解消のためには責任ある正規教員の配置を進めるべきではありませんか。答弁を求めます。
 さて、義務教育には学用品や修学旅行費などを援助する就学援助制度がありますが、高校生にはないため、給付制奨学金が必要になります。かつての日本育英会の奨学金は2005年度から都道府県に移管され、すべて貸与制、つまり借金です。将来返すことができるだろうかと申し込みに不安になる生徒も多いでしょう。借金を背負わせて社会に送り出す貧困な日本の奨学金制度の抜本改善を福井県は国に求めるべきです。
 と同時に、福井県内の制度の貧困さも目に余ります。この間の推移を見ますと、平成20年度、要保護児童・生徒は107名で援助額は約100万、援助した準要保護児童・生徒数は4,575人で援助額は1億4,000万円です。平成22年度では要保護児童・生徒は151名と2年間に50%増加し、援助額は約130万円、援助した準要保護児童・生徒数は5,043人と生徒数が2,000人以上減少する中で463名もふえて、援助額は1億6,000万円と2,000万円ふえているわけであります。この子たちが高校に進学すれば当然家計も大変なわけであります。消費税増税なんてとんでもありません。
 しかし私も驚きましたが、日本高等学校教職員組合の全国調査では、県内市町の自治体奨学金は全国最低クラスであります。北陸3県では富山、石川が全国ベストファイブに入っています。富山県は全国1位で、給付制奨学金がある自治体が53.3%、貸与制奨学金がある自治体が26.7%、ない自治体が20%。石川県は5位で給付制36.8%、貸与制15.8%、ない自治体は47.4%です。福井県はどうか。何と給付制奨学金はゼロです。貸与制がある自治体が29.4%、ない自治体が70.6%と全国最下位。本当にお粗末であります。
 知事、学力向上の成果主義で自治体や教育現場を競わせ、混乱させるのではなく、子供たちが安心して学べるような基盤づくりこそ福井県はしなくてはなりません。このような状況で子供たちに申しわけないと思わないのですか。緊急に県も市町に援助、助言をして、生徒に借金をつくらせるのではなく、安心して学べる給付制奨学金制度を各自治体に創設すべきではありませんか。答弁を求めます。

 最後に、土木行政に関してお尋ねをします。
 3月21日、私は県発注工事での公共事業使用促進団体である全日本建設交運一般労働組合北陸ダンプ支部の辻猛委員長らとともに土木部に要請を行いました。県発注の工事で不当に安い単価や手形払いが提示されている問題で、発注者として元請に建設業法19条の3を遵守するように指導してほしい、ダンプの1日常用単価を原価・直工事費どおり支払うよう指導してほしいなどを求めました。その場で私は、東日本大震災の瓦れき処理事業にかかわる共産党の国会質問で、積算単価の公表や、下請・末端業者に元請から支払った金額の報告義務を指針に盛り込むよう求めたのに対し、環境大臣が「御指摘の点も踏まえ、適正で実効性のある指針を策定したい」と答えた態度に比べ、福井県の無責任な態度の改善を求めました。
 そもそも70%程度の低入札のため、末端の県内業者が泣くようなシステムは見直しが必要ですし、県も県内業者が営業、生活ができるかどうかに配慮すべきです。ところがこのケースでは今日に至るまで是正されておらず、福井県庁がみずからの発注事業で下請・末端単価に責任を持たない姿勢は大変重大だと思います。
 福井県のダンプの場合、1日常用単価は、全国平均の諸経費3万2,943円と福井県の労務単価1万4,900円との合計で4万7,843円です。ところが今回のケースでは、消費税込みで3万5,000円の提示だったそうであります。請負工事費の考え方は直接工事費プラス間接工事費が工事の原価であり、そこに一般管理費が加わります。おおよそ8時間労働として軽油、ダンプの損料、タイヤの損料などの直接工事費で4万8,613円、法定福利費や通勤費などの間接工事費が6,258円となり、消費税込みの原価でおおよそ5万7,600円ぐらいとなります。3万5,000円の提示では大幅な原価割れということであります。
 ところが、その後の組合側への福井県庁の回答は、「国土交通省近畿地方整備局に原価について問い合わせたが、諸経費は原価ではなく建設業法違反ではない。県として元請に指導できない」という回答があったとお聞きをしました。そこで驚いた組合側が直接近畿地方整備局を訪ね、技術管理課に確認したところ、「直接工事費、間接工事費は原価であります」と答え、福井県からこういう回答があったということで示したところ、「そのような回答を福井県にすることはない。担当者もそのような回答を福井県にはしていない。福井県の対応に不信感を持つ」と、そういうようなお答えだったそうであります。
 そこでお尋ねしますが、国が示している直接工事費プラス間接工事費の工事原価をもって建設業法第19条の3でいう原価とすべきであると思いますが、福井県は違う見解であるのか否かお尋ねをします。違うのならその理由を説明してください。
 第2に、このダンプ組合から聞いたところでは、年間の平均売り上げが943万円余。燃料274万円余を含め経費が757万円余。燃料費は平成15年比で5割増しであります。収入は結局186万円余となり、生活実態はワーキングプア水準です。これではまともな生活はできず、転職者や自己破産も出ているそうであります。公共事業で末端労働者の生活できる収入を保障するためには、低入札の改善とともに原価を割るような不当な発注とならないよう元請業者への調査と指導を徹底すべきではありませんか。
 以上、明確な答弁を求め、質問を終わります。

◯議長(田中敏幸君) 知事西川君。
    〔知事西川一誠君登壇〕

◯知事(西川一誠君) 佐藤議員の一般質問にお答えいたします。
 まず、政治姿勢についてであります。
 原発問題、また新幹線の認可と在来線の三セク化というような課題について、県内各地での住民説明会の開催と、知事を初め県幹部が県民の声を直接真摯に聞く機会を設けることを強く求めるけれども、その考えはどうだということであります。
 まず、原子力の問題につきましては、大飯3・4号機の再稼働の判断については、県民の代表であります県議会の議論を受け、地元おおい町の御意見等を総合的に勘案し、行ったところであります。
 再稼働の判断に至った経緯や考え方については、国としては野田総理大臣が記者会見等さまざま行われましたが、私自身は6月16日に記者会見において、改めて直接県民の皆様にさまざま御説明をしたところであります。6月22日の地元の新聞等でも詳しく広報しておるところであります。今後もテレビやラジオの県政情報番組など、さまざまな広報手段、さまざまな場を通して県民の皆様に丁寧かつわかりやすい説明をし、県民の理解を得ていきたいと考えております。
 一方、新幹線でありますが、新幹線の延伸につきましては、これまで県議会、市町、経済界など県内一丸となって取り組んできており、その経過等は各種広報手段、ホームページなどを通して広く県民に周知をしているところであります。
 また、並行在来線の経営分離につきましても、県議会並びに沿線市町の議会や住民の皆さんの意見を集約した結果、市長、町長と協議をした上で、ともに同意をしたところであります。これからも県民の皆様に十分に説明しながら対応してまいりたいと思います。
 次に、原発の安全性向上によって避難計画の対策というんでしょうか、これが変わり得るのか。また、日本の原発は安全だという、あるいは過酷事故は起こらないという話につながるのではないか。そして、福島の事故の教訓も踏まえ、福井県全域を対象とした原子力防災計画をつくり、その中でヨウ素剤の重複配布を進めるべきではないかという御意見であります。
 住民避難等の防災対策につきましては、原発の安全性の向上がどのようになされ、これに対して避難をどう行うかという問題になります。福島事故を教訓にいたしまして、原発の安全性を極力可能な限り高め、事故を起こさないよう対策をとることが重要でありますが、そうした上で避難や防災対策をいかに強化し、実効性を高めるかという防災対策を進めることは、科学的、技術的知見から見ましても極めて今後も必要なことだと考えます。
 県としては、まず県内の体制として、立地、隣接の市や町について県内の他の町への避難先をあらかじめ定めるなど、さまざまな防災対策をできるところから進め、県民の安全・安心が実効的に確保されるよう万全を期してまいりたいと考えます。
 また、安定ヨウ素剤の備蓄や配布というお話もございましたが、これはかなり健康や具体的な人体にかかわることでありますので、今後示されます科学的、合理的な根拠に基づく国の防災指針にあわせてさらに検討してまいりたいと、このように考えます。

◯議長(田中敏幸君) 総務部長森阪君。
    〔総務部長森阪輝次君登壇〕

◯総務部長(森阪輝次君) 私からは1点、原爆パネル展開催についてのお尋ねにお答えをいたします。
 県庁舎は、県が事務事業を行うために直接使用することを本来の目的としておりますいわゆる公用財産でございますけれども、県有施設の活用の一環といたしまして、来庁者の待ち合わせ、あるいは事前のちょっとした打ち合わせのためのスペースであります1階の県庁ホールの一部を限定的に使用を認めることがございます。例えば子供たちのひな祭りでありますとか、端午の節句、七夕、クリスマスにちなんだ発表会、また、ひな人形などがホールの中に飾られることによりまして県庁に来られた県民の方々が季節感でありますとか、あるいは和みを感じられるということがございます。また、職業系高校の実習でありますとか生産品の販売、障害者の就労支援のための手づくりセルプフェアの開催など、機会のない方々に限定的にではありますが利用していただいているところでございます。
 御質問のありましたパネル展につきましては、改めて詳細をお聞きした上で判断をしてまいりたいと考えております。

◯議長(田中敏幸君) 安全環境部長石塚君。
    〔安全環境部長石塚博英君登壇〕

◯安全環境部長(石塚博英君) 私のほうからは、原発につきまして、敷地内に活断層があるのではないか、再稼働の作業を中止して国に調査を求めるべきではないかという御質問にお答えを申し上げます。
 大飯発電所周辺の破砕帯につきましては、昭和62年の設置許可のときの安全審査、さらに平成22年の耐震バックチェックにおきまして国の審査は終わっておりまして、国におきましては耐震設計上考慮する活断層ではないとしているところでございます。このことにつきましては、県の原子力安全専門委員会におきましても保安院から説明を受けまして、詳細、慎重に審議、確認をしたところでございます。

◯議長(田中敏幸君) 土木部長西山君。
    〔土木部長西山幸治君登壇〕

◯土木部長(西山幸治君) 私からは、土木行政について2点お答えを申し上げます。
 国が示している直接工事費プラス間接工事費の工事原価をもって建設業法第19条の3でいう原価とすべきではないか、県の見解についてという御質問でございます。
 建設業法第19条の3でいう通常必要と認められる原価とは、工事の施工場所の地域性、工事の具体的内容等を総合的に判断して、通常その建設工事に必要と認められる価格をいうということでありまして、利潤相当額は含みませんが、直接工事費と間接工事費等を合計したものでございます。
 この条文の趣旨は、建設工事の請負契約の締結に当たって、いわば経済上優越的な地位にある者が、その優越性を不当に利用して低い請負代金を強制することを防止しようとするものでございます。
 なお、下請業者がみずから企業努力などにより通常認められる原価より低い価格で施工できると計算し、合意の上で契約した場合には、元請業者が取引上の地位を利用しているわけではございませんので、同法に違反しているとは言えないものでございます。
 続きまして、公共事業で末端労働者が生活できる収入を保障するためには、低入札の改善とともに、原価を割るような不当な発注とならないよう元請業者への調査と指導を徹底すべきではないかとの御質問でございます。
 低入札の改善につきましては、昨年7月に、低入札調査基準価格と最低制限価格の引き上げ、低入札調査における失格判断基準の追加や施工体制の確認を行うなど、低入札調査の厳格化を行ったところでございまして、それ以後、落札率が80%を下回るような極端な低入札は見られておりません。
 下請取引の適正化につきましては、元請業者に対しまして適正価格による契約などを指導しているところでございます。元請業者が優越的地位を不当に利用して低い代金を強制したり、あるいは一方的に代金を減額するなどの行為をしているのであれば、元請業者に対し、法令の遵守について適切に指導を行ってまいりたいと考えております。

◯議長(田中敏幸君) 教育長林君。
    〔教育長林 雅則君登壇〕

◯教育長(林 雅則君) 教育行政について3点お答えします。
 1点目は、英語教員海外研修についてでございます。
 この事業につきましては、今の時期だからこそ英語教育をよくしたいという意欲的な教員がみずから主体的に参加するものでございまして、この春、生徒がアメリカに研修に行っておりますが、その際も子供たち、海外研修に負担をしておりますが、それと同様、自己負担を伴うものとなります。その自己負担を軽減するため、例えば海外渡航旅費あるいは現地宿泊費相当といった費用について県費負担とすることで、全体の2分の1の自己負担としているものでございます。
 また、実施時期につきましては、教員の希望に沿って長い研修期間がとれるよう、また自主的に参加しやすい時期として夏休みの期間を設定しまして、それまでの事前準備期間が十分とれますよう募集については4月に設定し、特に応募に当たって家族、学校関係者等と相談できる適切な期間を設けたと考えております。
 なお、今回参加します12名の教員につきましては、こうした事業の趣旨、内容を十分に理解し、意欲を持って気概を持って研修に臨んでおりますので、ぜひとも有効に活用して英語指導者としての資質向上を図ることを期待しております。
 2点目は、教育の内容充実等に向けて正規教員の配置を進めるべきであるという御指摘でございます。
 これから将来に向けて、大幅な少子化の進行によります児童・生徒の減少に伴いまして教員数が減少してまいります中、何よりも子供たちの教育の質の低下を招かないことが大切でありまして、本県では独自の少人数教育を推進しながら一定数の教員数を確保してきているところでございます。全国的に見ても少子化の中で計画的な教員採用の中、臨時講師の雇用を行っているところでございますが、正規職員に対する臨時講師の割合は北陸3県の中では最も低く、また全国の中でも低い水準にあります。また、学校への臨時講師の配置につきましては、それぞれの学校の状況などにも十分配意しているところでございます。
 今後もこうした計画的な優秀な教員を採用いたしますとともに、質の高い臨時講師にも活躍をいただき、子供たちの高い学力を維持してまいりたいと考えております。
 なお、学校事務の見直しにつきましては、正規教員の配置とは必ずしも結びつくものではありませんが、各種照会調査の見直し、あるいは事務の共同化を進めるなどして学校現場の改善に努力してまいりたいと考えております。
 3点目は、市町が設けております給付型奨学金制度についてでございます。
 こうした市町村が設けております高校生等に対する奨学金制度でございますが、他県の一部の市町村では、古いところでは昭和20年代ぐらいから地元の高校生に対して給付型の奨学金を支給しているところがございますが、最近では高校の授業料無料化等に伴いまして、制度を廃止したり減額をしている自治体も出てきております。
 本県におきましては、県の奨学育英資金貸付制度、これは月額ですと1万8,000円支給されておりますが、これとは別に地元の高校生等の修学を支援するため、給付型で1町、貸与型で6市町がそれぞれ独自に奨学金制度を設けておりまして、こういった制度の拡充については市町村がそれぞれの状況を踏まえ、考えていただく問題と考えております。
 そもそもこういった経済的な理由で修学が困難な生徒に対する支援につきましては、本来は国の責任で行うべきものでありまして、文部科学省でも昨年から給付型奨学金についての概算要求を行っているところでありまして、こうしたことを進めるべきであると考えております。

◯議長(田中敏幸君) 佐藤君。

◯7番(佐藤正雄君) 何点か再質問させていただきますが、まず知事は、原発の避難対策について安全対策との関係があるんだというようにおっしゃいました。ですから私が指摘したのは、福島の事故というのは、当時ですよ、そういう事故は起こらないという安全対策は講じているんだというのが東京電力の認識だったんですよ。しかし、ああいう事故を起こしてしまったということで今、東京電力も反省しているし国も反省しているわけですね。
 ですから、こういう対策を講じたからもう大丈夫でしょうということになったら、それは新たな巨大な地震とか津波とかいろんな想定がありますけれども、そういうときに過酷事故が起こらないという、そういう保障はないわけですから、やはり最大のそういう被害は想定して、福井県内全域をどうしてそういう避難想定に考えることができないのかということをどうしても確認したいんですね。ですから、何か安全対策をすれば30キロとか50キロとか考えなくてもいいんだというようなニュアンスで物事を考えておられるような気がするので、そこはちょっと1点確認をさせていただきます。
 それから、安全環境部長ですが、国の審査でもう終わっているんだということで、県の専門委員会でも確認したとおっしゃったんですが、県の専門委員会の議事録も今部長がおっしゃったとおり、地表がずれるという可能性がないことは当時の設置許可の際の安全審査、耐震バックチェックで確認しているということで保安院の耐震室長が答弁していますが、それがこけてきているということが問題になっているんですね。専門家もそれはおかしいと言っているわけですが、その点、答弁をもう一度お願いします。

◯議長(田中敏幸君) 知事西川君。

◯知事(西川一誠君) 原発の安全と避難の問題につきましては、相互にどの程度の安全対策をどう講じて、これがいかに避難の問題につながるかということであります。原発ごとに状況は違うと思いますし、どういう時間の中で物事が行われ、どういう範囲で、またいかなる方法で避難を行うかということであります。かつ、さまざまな情報についてもSPEEDIの情報なのか、あるいは御指摘もございましたが実測をいかに使うか等々、技術的な問題もあります。これをいかに有効につなげて住民の実際の安心と避難の準備につなげるかということでありまして、何でも形式的に大きく済ませればそれで済むというものでは決してないということを申し上げているわけでありまして、何といっても県民の安全を実質的にしっかり守る対策を福井県として進めたいと、こういう趣旨であります。

◯議長(田中敏幸君) 安全環境部長石塚君。

◯安全環境部長(石塚博英君) お尋ねの破砕帯につきましては、県の原子力安全専門委員会におきまして国のほうの確認の手法、データ等を科学的、工学的な見地から確認をいたしておりまして、私どもの委員会のほうでそれを詳細に聞きまして、科学的、工学的な観点からおかしいというようなことがあれば当然指摘をするわけですけれども、それにつきましては委員さん方もチェックをした上で確認をしているというところでございます。
 また、国のほうにおきましては、さまざまな御意見をおっしゃっておられる学者の方々がおられるというのは承知しておりますけれども、国としまして、その当時のトレンチ調査等によりまして、破砕帯につきまして活断層でないということで確認しているという結論は変わらないというふうに確認をしているところでございます。

京都からの原発ツアー、憲法9条守ろう宣伝に大きな反響、消費税増税・オスプレイ

2012年09月10日 | Weblog
   昨日は、京都のみなさんの原発視察ツアー、9条の会の宣伝行動・生活保護問題の学習会、地域訪問活動などでした。
   京都からのツアーには、迫祐仁府議会議員、蔵田共子京都市議が参加されてました。敦賀原発往復の車中で私からお話しさせていただきましたが、原発ツアーに参加されたみなさんからはつぎつぎと質問を繰り出されました。
ますます福井県の原発に対する関心は高まり、原発ゼロへの国民的な世論と運動の広がりを感じます。

「ごいっしょに昼食を」とお誘いいただきましたが、宣伝行動の予定があったので、途中のSAでパンをかじって宣伝へ合流しました。

   「憲法9条守りましょう」の訴えにチラシはどんどんなくなり、小さいお子さん連れのご家族や、高校生、年配の女性など足を止めて署名されます。
いま、国会では憲法改悪に向けた議論がすすめられていますが、マスコミではその危険な動きはじゅうぶん報道されていません。そういうなかでも、つよい反応に驚きます。

    ひきつづく例会では、茂呂弁護士から生活保護の現況についてのお話をお聞きし、議論しました。軽犯罪を繰り返す背景にある貧困問題、女性が売春で小遣いを稼いでいたが体を壊して相談、大学生は生活保護人員にカウントされない不条理、保護をためらう県民意識などなど。
    いまでも「捕捉率」が低い中での改悪は許されません。「幸福度日本一」の指数では生活保護率が低いほど幸福度が高くなる。どうなんでしょうか。


    夜の地域訪問では消費税増税反対を訴えて対話しました。「選挙がんばってね」「しんぶん赤旗読むよ」などと激励がつづきました。みなさんの激励で疲れも吹き飛びます。
ありがとうございます!力をあわせて、消費税増税実施をやめさせましょう!
あぶない原発をなくし、安心できるエネルギー政策に転換させましょう!

    かねもと幸枝衆院候補や私らが、福井市内、永平寺町内のみなさんのお宅、地域、学校、職場などへ出向いてのミニ懇談会など随時受け付けています。
お気軽にご相談ください。 mmasao.sato@gmail.com


       ★

   事故つづきのオスプレイ配備に全国で反対の声がひろがています。
昨日は沖縄で10万人もの集会が開催されました。
   いつまでも、安保にしばられ、沖縄県民の土地が取り上げられていていいのか、と痛感します。
   「アメリカいいなり政治の転換」を実現する愛国の政治が求められています。

■赤旗【速報】オスプレイ配備反対 沖縄県民大会

オスプレイ配備撤回へ沖縄の意思示す    県民大会に10万人 過去最大規模


沖縄・宜野湾海浜公園

 オスプレイはいらない、普天間基地は閉鎖・撤去を―。会場は、お年寄りから小さな子どもまで、オスプレイを押し付ける日米両政府への県民の怒りのレッドカードを示す赤色で染まりました。

 米海兵隊の垂直離着陸機MV22オスプレイの配備に反対する沖縄県民大会が9日、宜野湾海浜公園で開かれ10万1000人が参加(主催者発表)。沖縄の本土復帰後に開かれた米軍基地に関する県民大会では最大規模となりました。

 10月にも普天間基地(宜野湾市)でオスプレイの本格運用を狙う日米両政府に断固反対を突き付ける強烈なメッセージとなりました。

 大会事務局長の玉城義和県議は、「この大会を出発点にして、オスプレイ配備をとめるまで運動を続けよう」と呼びかけました。

 採択された大会決議は、オスプレイが開発段階から事故を繰り返している「構造的欠陥機」であり、「安全性が確認できないオスプレイ配備は到底容認できない」と指摘。「返還」合意から16年たっても宜野湾市のど真ん中に居座る普天間基地の「閉鎖・撤去」を求めています。

 2010年4月に開かれた普天間基地の県内移設に反対する県民大会決議では、「県外・国外」移設を求めていましたが、今回は「閉鎖・撤去」に絞っています。普天間基地返還・新基地建設に反対する県民総意が、一歩前進したといえます。

 また、前回は経済界代表の参加はありませんでしたが、今回は県商工会連合会の照屋義美会長が共同代表に名を連ねました。

 普天間基地を抱える宜野湾市の佐喜真淳(さきま・あつし)市長は、普天間「固定化」に強い懸念を表明。「安全性に担保のないオスプレイを、世界一危険な普天間基地に持ち込もうとしていることに強い憤りを感じる」と訴えました。

 04年8月に米海兵隊ヘリが墜落した沖縄国際大3年の加治工綾美(かじく・あやみ)さん(21)が「未来のメッセージ」を読み上げました。

 「この沖縄の青い空は、私たち沖縄県民のものです。沖縄の空にオスプレイを飛ばさせない、基地のない沖縄の未来を実現する日まで頑張ります」


 日本共産党から志位和夫委員長、赤嶺政賢、笠井亮両衆院議員、仁比聡平前参院議員らが参加しました。

 本土からも多くの平和・民主団体が参加。沖縄のたたかいに連帯し、七つの低空飛行ルートなどでの危険な訓練を許さないたたかいを強めようと決意を高めあいました。

 仲井真弘多知事は欠席し、メッセージの代読にとどまりました。

地元、光陽中学の文化祭。「原発ぬきでは電気料金高騰」・・・あらたな「神話」づくりに懸命だが

2012年09月09日 | Weblog
   昨日は、地元の光陽中学の文化祭が福井市文化会館で開催されました。1年、2年の発表をみただけですが、合唱や劇に感心しました。おおがかりな舞台装置などない空間での表現力は生徒のみなさんの可能性をしめすものです。がんばれ、光陽中学生!「光陽旋風巻き起こせ!!」。ひきつづき今日は体育祭、先生方もお疲れ様です。

  会議では、がれき受け入れ問題も議論になりました。福井県内でも敦賀市、高浜町での受け入れが計画され、地元住民からの不安の声があがっています。また、東北から長距離を輸送するコストなどを考えれば、地元に施設をつくり、雇用確保をしたほうがいい、との意見もあります。

   夜は地域訪問活動。どこでも消費税増税に怒りが広がっています。総選挙と、参院選挙で増税をきめた政党・政治家にはお引取り願いましょう!日本共産党は、公約破りはいたしません。


           ★

   暑い夏も原発なしでも乗り切れることが明らかになった。福島事故で、「安全神話」が崩壊。この夏で「必要神話」が崩壊。
   そこで、つぎは「原発なしでは電気料金高騰」、の脅しを政府や電力事業者ははじめている。
   ともかく、「原子力利権、原子力ムラ、核利用」などなどそれぞれの思惑で、原発にしがみつく。
   もういい加減、国民を欺くことはやめていただきたい。


以下、参考報道です。



■ゲンダイ・・・原発ゼロで電気代2倍の大ウソ

<火力発電は低コスト>

 4日の「エネルギー・環境会議」でとんでもない試算が出た。
 2030年の発電量に占める原発依存度をゼロにした場合、電気代を含む家庭の光熱費が、10年実績(1万6900円)比の2倍になるというのだ。最大で月額3万2243円というから驚きである。
 家庭向け電気料金は、今月1日に平均8.46%の値上げをしたばかりだが、東電は「家庭向け電気料金は15.8%の値上げが必要になる」という試算も公表した。そんな予測をはるかに上回る数字である。
 政府試算は、さらに「太陽光や風力など再生可能エネルギーの普及に約50兆円の累積投資が必要」だとか、「電力供給量の約3割が失われ、火力発電による代替で燃料費が年間約3兆1000億円増加する」とか指摘した。どうしても東電や国は「原発ゼロ」にはカネがかかると強調したいようだ。

 だが、こんなのは大ウソだ。立命館大の大島堅一教授(環境経済)が有価証券報告書をもとに1キロワットの発電にかかるコストを計算したところ、「原子力10.68円」「火力9.90円」「水力7.26円」という結果だった。原子力は最も高いのだ。

経済ジャーナリストの荻原博子氏はこう言う。
「本当にヒドイ話です。30年の試算が2倍になるのは、福島の被災者への賠償金や全国54基を廃炉にする途方もないコストを入れているからでしょう。1日からの値上げ分にはこうした費用は入っていません。火力発電の燃料費とうたっているのは、言い訳に過ぎない。試算の数字は明らかにインチキです」
 国民は脱原発のコストを払わされるのではない。電力行政の失敗のツケを負担させられるのである。・・・

9月議会議案の説明。再稼動に根拠はなかった。福井県庁・関電前での抗議行動に参加しました。

2012年09月08日 | Weblog
  昨日は、かねもと幸枝衆院予定候補との街頭宣伝、9月県議会議案などの説明、再稼動反対行動などでした。

  14日開会の9月福井県議会への提案内容の説明。補正予算案、えち鉄の高架化用地取得、国体めざす福井運動公園の整備、県立大学の中期目標、幼児教育支援プログラム・・・盛りだくさんです!
消化するのが大変。みなさんのご要望もお寄せください。mmasao.sato@gmail.com


   福井県庁・関電前行動には、かねもと1区、山本3区予定候補らとともに私も参加しました。
美浜町出身のレゲエミュージシャンのシャバジーさんの歌も、すごく良かったです。
   毎週金曜日夕方にやっています。お気軽に、参加できる時間帯でご参加ください。

   その場で医療生協の林さんたちが講演会のチラシを配っていました。
●福島の医師が「フクシマ」を語る
 9月15日 午後2時~  福井市フェニックスプラザ地下会議室

 お話しは、斎藤紀氏 福島医療生協、わたり病院医師、内科、原爆症裁判で活躍
 参加費は無料。


   マスコミでは「復興」の面が報じられることが多くなった被災地。
しかし、福島の現状はどうなのか。しっかりとみつめつづけることが、福井と日本の明日を考えることだと思います。ぜひ、ご参加ください。



         ★

  夏も過ぎて、「大飯原発は停めてほしい」の要求も強まっています。
しかし、そもそも、東京など関東も、九州も、原発ゼロで乗り切れました。

  関西も、大飯の再稼動ぬきで乗り切れた、ということが明らかになっています。
政府や電力事業者の「計画停電の脅し」の根拠がなかったわけで、再稼動の論拠そのものが崩れたわけですから、あぶない原発は停めるのが道理です。

以下、赤旗の検証記事です。お申し込みは 0776-27-3800 まで。

■赤旗・・・原子力発電所の再稼働がなければ、電力不足に陥るとして大飯原発3、4号機の再稼働を強行したのが野田佳彦首相と関西電力でした。ところが関電が発表した今夏の電力需給データは、原発の再稼働がなかった場合でも、ピーク時の供給電力に余力があったことを示していました。

81万キロワットの“余力”
中・西日本全体で融通なら754万

 この夏、関電管内の最大需要は、8月3日の2682万キロワットでした。関電発表データによると、同日のピーク時の供給電力2999万キロワットでした。大飯原発の電力供給は、236万キロワットです。ピーク時供給電力から大飯原発の電力供給を除くと2763万キロワットになります。最大需要2682万キロワットに対し、81万キロワットの余力があったことが分かります。

 原発再稼働がない場合には、原発の余力電力を利用して発電する揚水発電の供給力が減少します。関電の場合、揚水発電は、47万キロワット減少します。一方、関電は火力発電を停止させていました。この火力発電を起動させることによる供給力の増加分は38万キロワットです。差し引いても、72万キロワットの余力がありました。

 また、関電が電力融通を受けることができる中・西日本の電力会社全体は、この日、大飯原発再稼働がなかった場合でも、754万キロワットの余力がありました。他電力会社からの融通は十分に可能でした。

 実際、関電は、電力需要が高まる夏季には、中国電力、四国電力から電力の融通を受けることを前提に電力供給を調整しています。送電ロスも少なく、無理なく電力融通を行うことは可能です。


危険ライン切らず
大口特約使えばさらに弾力

 大飯原発の再稼働がなかった場合、「非常に厳しい状況」になっており、「大飯発電所3、4号機の再稼働は必要不可欠であった」と、関電は説明しています。

 瞬間的な電力の需要変動にも対応できるためには、供給が需要をある程度上回っていなければなりません。供給が需要を上回る割合を予備率といい、関電が言う「厳しい状況」とは、予備率が3%以下になることです。

 この夏の81万キロワットの余力は、予備率でいえば3・02%でした。たとえ予備率3%を下回る状況であっても、ただちに計画停電などが必要になる水準ではありません。この水準はあくまで、政府が警報を出し、電力会社が電力使用を抑制する手段を講じる段階です。あくまで黄色信号が出ている、危険ラインを切っていない状況です。

 関電は、随時調整契約を大口需要家と結んでいます。この契約は、電気料金を割り引く代わりに、電力需給が逼迫(ひっぱく)したときは電気の使用制限を要請できる契約のことです。強制的、もしくは通告で需要を抑制する瞬時調整特約として24件、通告により、大幅な需要抑制を行う通告調整特約として150件の契約を利用者と結んでいます。

 この特約を使うことで、電力需給逼迫時に、瞬時調整特約で約36万キロワット、通告調整特約で約7万キロワットの合計43万キロワットの需要減を見込むことができます。

 また関電は、計画停電を避けるため、こうした需要を抑制する取り組みに加え、「他の電力会社や新電力からの電力購入、ネガワット取引などで供給力を高める取組みを行う」ことも可能としています。


大飯原発は停止を
計画停電回避は可能だった

 計画停電の実施が発表されるのは、供給予備率が1%程度を下回る見通しとなった場合です。この夏の猛暑でも、予備率が1%以下に落ち込んだことは、一日たりともありませんでした。

 しかも、予備率が3%を下回りそうだと分かった段階で、需給調整の努力をして計画停電を回避することは可能です。

 電力が足りなくなりそうになった段階で可能なあらゆる手段を用い、電力を供給する責任が地域独占を認められた電力会社にはあります。

 関電は、あらゆる手段をつくすことなく、大飯原発を再稼働しました。安全対策もあいまいなまま危険な原発を再稼働し、原発なしでの電力供給の努力を追求しなかった関電、政府の姿勢が改めて問われます。

 関電は、夏の節電期間が終了する7日以降も大飯原発の運転を継続しようとしています。しかし、「電力不足論」がもはや成り立たなくなった以上、ただちに大飯原発を停止すべきです。・・・・・


足羽川ダムではなく、頻発する内水被害対策こそ急ぐべき。原発もんじゅ応援団長・石原都知事の害

2012年09月07日 | Weblog
■NHK・・・・猛烈な雨で床下浸水などの被害

   大気の状態が不安定となっている影響で、6日朝は、嶺北を中心に各地で非常に激しい雨が降り、福井市やあわら市で床下浸水や住宅の一部が土砂崩れで損壊するなどの被害が相次ぎました。

気象台によりますと、県内は日本海にある前線に向かって南から湿った空気が流れ込んだ影響で、大気の状態が不安定になりました。このため、福井市付近では、レーダーによる解析で、6日午前7時までの1時間に約100ミリ、越前町付近でも、午前6時半までの1時間に約90ミリの猛烈な雨が降ったと見られます。

また、福井市で午前7時10分までの1時間に9月に観測された雨としては、最も多い62.5ミリの非常に激しい雨が、南越前町今庄でも午前10時10分までの1時間に、同じく9月に観測された雨としては最も多い61ミリの非常に激しい雨が観測されました。大雨の影響で福井市清水町では住宅の裏山の土砂が崩れて流れ込み住宅の一部が損壊しました。

また、福井市で1棟が床上浸水したほか、福井市とあわら市では、合わせて140棟の住宅で、床下浸水の被害がでました。このほか県内の小・中学校、高校では、合わせて13校が休校や登校時間を繰り下げるなどの措置を取りました。・・・・・



   昨日は朝からどしゃぶりの雨で福井市内各地で浸水、冠水被害がでました。被災されたみなさんにお見舞い申し上げます。もうすこし、長時間の降雨だったらと思うとぞっとします。
私もきゅうきょ市内各地を巡回。大渋滞でなかなか思うようにすすめません。調査中の市職員にお話しを聞いたり、店舗にはいった雨水を処理している方にお話しをお聞きしました。
   道路工事をしてから水がつくようになった」「昔から浸水被害。今後のことを考えると心配。行政はきちんと対応してほしい」など要望をいただきました。
  このような内水被害は、足羽川ダムをつくっても防ぐことはできません。あらためて、巨大なダム計画よりも、地域地域にあった防災減災対策、治水対策の必要性を痛感しました。

   昨日は、この後、坂井市役所でのバイパス期成同盟会、県の原子力安全専門委員会傍聴、9条の会の例会などでした。

    
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■NHK・・・・石原知事“廃炉とんでもない”

   東京都の石原知事は、6日、敦賀市の高速増殖炉「もんじゅ」を訪れ「画期的な技術で、廃炉はとんでもない」と述べ、原発の研究は今後も必要だという考えを示しました。「もんじゅ」は、相次ぐ事故で現在、運転を停止しています。石原知事は日本原子力研究開発機構の近藤悟所長から説明を受けながら原子炉の上部にある制御棒を動かす装置や中央制御室を見て回りました。

視察のあと石原知事は記者団に対し「今の原発の反対運動はナンセンスでとても危ないと思う。もんじゅは画期的な技術で、廃炉なんてとんでもなく、絶対してはいけない」と述べ、原発の研究は今後も必要だという考えを示しました。その上で、多くの原発が再稼働していない状況について、「経済を疲弊させて、失業者を出し、社会の混乱につながると思う」と述べ、長期的な視野で、再稼働を検討する必要性を訴えました。「もんじゅ」も含め、原発を巡って政府は来週にも取りまとめる新しいエネルギー政策の中で、将来、原発をなくすことを盛り込む方向で最終調整を進めています。・・・・・


  呆れた。石原知事の原発推進発言こそナンセンスで、1兆円もの税金を使ってもモノにならない無駄増殖炉の開発を後押しするとはとんでもない。
  福島原発事故ほど、戦後日本社会のなかで「社会に混乱」をもたらし、その悪影響がさらに長期間つづくような事件事故はなかった。
  東京に電力をおくりつづけた上に、取り返しのつかない犠牲を押し付けられた福島県民の気持ちをも逆なでするものだ。
  石原氏の妄言こそ国を滅ぼしかねない。

汗をふきふき街頭宣伝。領土問題。人口急減期になぜ、高度成長期そのままの新幹線計画なのか。

2012年09月06日 | Weblog
    昨日は、かねもと幸枝衆院1区予定候補との街頭宣伝や、学習会などでした。
今日は朝から大雨ですが、昨日は午前中から暑く、汗をふきふきの宣伝行動でした。体育祭で熱中症も。油断大敵です。
    ある職場の学習会では、志位委員長の講演ビデオを観た後、日本共産党の歴史や原発問題で質問にお答えしました。
私が共産党に入ったのは1977年ですが、学習会の司会をされていた女性が生まれた年だとか・・・・。政治革新の事業は受け継がれていきますね。お仕事の後、睡魔ともたたかいながら学習されるみなさんに敬意を表します。

   いま関心の領土問題。9月16日午後1時半から、日本共産党として竹島、尖閣、千島などにどのような見解をもっているのか、学習会を開催します。なぜ、長期の自民党政権ではまったく解決させられず、民主党の下でも展望がみえないのか。
日本共産党ならどのように解決するか。
   関心のある方はお問い合わせください。0776-27-3800.


   福井県の人口が80万人をきった、とニュースになっています。
人口推計では70万人をも割り込む予測です。であるならば、そういう時代をみすえた政策が必要ですが・・・・高度経済成長期人口増加期のプランと変わらぬ新幹線とは?
   県民一人あたりの財政負担を極力減らしていく、そして人口増加に転じる政策こそ実行すべきではないでしょうか。
   しかし、県内のマスコミ、経済界、教育界などからも、行政にたいする批判と検証、提案がきかれません。
ここに、福井の活力の弱さがあるのではないでしょうか。


以下、報道です。


■読売・・・・県内の8月1日現在の人口推計値は79万9583人で、1982年以来、30年ぶりに80万人を下回ったことが、県が実施した人口動態調査でわかった。2000年の83万2511人をピークに毎年1000~4000人ペースで減少が続いている。

 10年の国勢調査を基に住民基本台帳の増減数を反映させて毎月推計。7月中に前月比で516人(0.06%)減少。8月は男性38万6773人、女性41万2810人、世帯数は27万6061世帯だった。

 出生・死亡での自然減が107人、転出入による社会減は409人。転出入は20歳代から40歳代を中心に転出が転入を上回った。

 市町別では、県内全17市町のうち鯖江市、高浜、おおい両町が3~16人の微増。池田町は増減がなかったが、ほかの13市町では7~160人減少した。

 減少率が最も高かったのは越前市(前月比0.19%減)。勝山市と永平寺町(同0.14%減)、美浜町(0.13%減)が続いた。

 国立社会保障・人口問題研究所が、05年の国勢調査をベースに出した将来推計では、県内人口は15年に78万5800人。

 県の担当者は「県内人口の推移は推計値とほぼ一致しており、そういう時代が来たと感じている。少子化対策や若者のUターン施策に力を入れたい」としている。

福井県の津波予測。文部科学省は調査を急ぐべき。原発事業者は万全の対応を。

2012年09月05日 | Weblog
    昨日は新聞などでも大きく報道された津波予測について県庁から説明をうけました。
    いずれにしても、文部科学省が日本海側の活断層調査などを詳細に行えば、予測のデータがかわる可能性があります。
    
     わたしたちの政府交渉でも「新潟県の調査で年間5億円、計25億円」と答弁していました。現在、概算要求の段階でまだ福井県の調査にどの程度の予算がつけられるかわからないそうです。しっかりと予算措置をして調査をしていただきたいものです。

    また、原発事業者は今回の津波予想についても、想定を超えているが問題ない、としているようですが、津波の圧力によって破壊される部分はどの程度か、急激な浸水による作業員の行動予測、などしっかり考えていただくことも必要です。

以下、新聞記事です。

■福井・・・・津波の高さ、坂井は想定の3.5倍 福井県が独自の予測結果公表

 福井県は3日、日本海で地震が発生した際の独自の津波予測結果を公表した。津波の高さについて坂井市で従来の想定の約3・5倍となる最大8・68メートルを予想、福井市や小浜市でも最大6メートルを超える津波が到達すると予測した。原発のうち関西電力高浜原発と日本原電敦賀両原発では耐震安全性評価(バックチェック)で事業者が想定した高さを上回った。今回の結果を受け、沿岸各市町は津波ハザードマップの作製などに反映させる。

 来年度国が実施する日本海西部の断層調査結果が出るまでの措置として県が初めてシミュレーションを行った。これまでの津波の高さ想定は、県内沿岸部で一律2・5メートルだった。

 シミュレーションでは活断層とみられる断層から県内への影響が大きい波源4地点を選定し、マグニチュード7・28~7・99の地震を想定。県独自で設定したモデルに基づき、満潮時の沿岸5市6町ごとの▽沿岸部での津波の高さ▽津波到達時間▽浸水域面積および推定域内人口―を算定した。

 津波の高さは、坂井市から沖合約100キロの「若狭海丘列付近断層」で地震が発生した際、同市三国町米ケ脇・三国町崎付近で最大8・68メートル、小浜市加尾付近で最大6・50メートル。福井20+ 件市から沖合約30キロの「越前堆列付近断層」で発生した場合は、同市八ツ俣町付近で最大6・87メートル、越前町梨子ケ平付近で最大5・51メートルと算定した。

 県内原発での津波の高さは、高浜原発で3・74メートル、大飯原発2・52メートル、美浜原発1・84メートル。日本原電敦賀原発は3・48メートル、日本原子力研究開発機構の高速増殖炉「もんじゅ」(敦賀市)は2・8メートルとなった。高浜、敦賀両原発はバックチェック)に基づく事業者の想定を上回っているが、浸水対策などがとられており、問題はないとしている。

 到達時間は敦賀半島から北西約20キロに伸びる「野坂断層+B断層+大陸棚外縁断層」での地震を想定すると、第一波(波高20センチ以上)の最短到達時間は越前町、敦賀市、美浜町で2分、最大波の到達時間は越前町と美浜町で最短5分となった。

 若狭海丘列付近断層の地震で防波堤などの海岸保全施設がない場合、沿岸5市6町の浸水域面積は計1229ヘクタール。住民1万1087人に影響が出るとした。高浜町は298ヘクタール、3927人と面積、住民数ともに最大だった。・・・・・