物部の森

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日記風に書いてます。

【書籍】エースの品格

2008年07月03日 | Weblog
 『エースの品格』(野村克也著、小学館)を読む。

 表紙の帯とまえがきに、昨年9月14日の阪神vs中日戦での藤川球児の投球のことが書いてある。5対5の同点で迎えた9回表、2死ニ、三塁の場面で、マウンド上の藤川球児は、打者ウッズに11球続けてストレートを投じた。結果は最後センター前に弾き返され、それが決勝タイムリーとなって阪神は大事な首位攻防戦を落とす。この藤川とウッズの対決を、メディアやファンは、「シーズン最高の名勝負」と称えた。
 野村はそれを「苦渋に満ちた気分」で見ており、「自分のわがままな投球に執拗にこだわる藤川は、まだエースの品格はない。」と断じている。共感できる部分はある。
 この試合、私は甲子園のスタンドで実際に観戦していた。アナウンスや解説がない中、ひたすらストレート→ファウルが続く状況に、一緒に見ていたツレと「なに藤川こだわってんのやろう?変化球放ったらええのに。」などと話していた。
 それが家へ帰って、テレビのスポーツニュースで「名勝負」扱いされているのを見て、違和感を感じたのを覚えている。
 本書には約30名の“エース”が登場するが、野村の評価の機軸はすべて「組織貢献」と「人間性」。プロ野球チームでも会社組織でも根底は同じである。
コメント
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