企業理念(クレド)で有名なある企業の部長クラスの方の講演を聴いた。最近はことさらに、企業理念や企業DNAといった概念が世間で注目されている。こちらの企業も、就職活動をしている新卒学生は、同社の企業理念に惚れ込んで選考を受けに来る人が多いらしい。「うちの“企業理念オタク”みたいな学生もたくさんいるんですよ。」と講演者の部長。
同社の前社長と、今年の初め個人的にお話をさせてもらう機会があった。前社長がおっしゃってたのは、「うちの企業理念(クレド)って社員の行動規範が事細かに記してあって、窮屈なんですよ。でもその窮屈さが社員にとっては心地良いんですよね。」
最近の学生はいわゆる「ゆとり教育世代」である。幼少から仲間内の競争も緩やかで、親・先生からも厳しく叱られたことがないという子が多い。「緊張」と「弛緩」という言葉は対比して使われるが、「弛緩的世界」(←もちろんそんな言葉はないが)に幼少期から浸っていた若者は、本能的に「緊張」や「束縛」といったものを求めているのかもしれない。
サントリーの缶コーヒーBOSSのTVCMで、親方からこっぴどく叱られたガデン系の兄ちゃんが、「怒られて結構嬉しかったッス。」みたいなことを最後に言っているが、何となく頷ける感覚である。
もっと言えば、先日の東京都八王子の通り魔事件。犯人は「仕事で悩んでて、親に相談しても本気でかまってくれなかった。」みたいなことを言っている。それでムシャクシャして無差別殺人、というのは当然許すまじき行為である。だが、動機すなわち根底にある心理は、クレドに惹かれる学生やBOSSのCMのお兄ちゃんと同じベクトルのものなのでは?と思ったりもする。
同社の前社長と、今年の初め個人的にお話をさせてもらう機会があった。前社長がおっしゃってたのは、「うちの企業理念(クレド)って社員の行動規範が事細かに記してあって、窮屈なんですよ。でもその窮屈さが社員にとっては心地良いんですよね。」
最近の学生はいわゆる「ゆとり教育世代」である。幼少から仲間内の競争も緩やかで、親・先生からも厳しく叱られたことがないという子が多い。「緊張」と「弛緩」という言葉は対比して使われるが、「弛緩的世界」(←もちろんそんな言葉はないが)に幼少期から浸っていた若者は、本能的に「緊張」や「束縛」といったものを求めているのかもしれない。
サントリーの缶コーヒーBOSSのTVCMで、親方からこっぴどく叱られたガデン系の兄ちゃんが、「怒られて結構嬉しかったッス。」みたいなことを最後に言っているが、何となく頷ける感覚である。
もっと言えば、先日の東京都八王子の通り魔事件。犯人は「仕事で悩んでて、親に相談しても本気でかまってくれなかった。」みたいなことを言っている。それでムシャクシャして無差別殺人、というのは当然許すまじき行為である。だが、動機すなわち根底にある心理は、クレドに惹かれる学生やBOSSのCMのお兄ちゃんと同じベクトルのものなのでは?と思ったりもする。