荒田(あらた・あれた)
みくさゐる-あらたのこほり-うちとけて-つのくむあしそ-みしかかりける
(夫木和歌抄~日文研HPより)
きみかため-をののあれたを-ふみわけて-ゑくつむそてや-かつこほるらむ
(後鳥羽院御集~日文研HPより)
けふこそは-あれたのさはに-ねせりつめ-なはしろみつを-まかせかてらに
(堀河百首_師時~日文研HPより)
うつらふす-あらたのをたを-うちかへし-ゆきけのみつを-まかせつるかな
(万代集~日文研HPより)
土かたき春のあら田の一かへしくるしきしつか初とそ見る
(草根集~日文研HPより)
ますけおふる荒田に水をまかすれはうれしかほにも鳴く蛙かな
(西行法師家集~日文研HPより)
おしなへて-うゑぬあらたも-なかりけり-あめのうるひの-みよのさなへは
(夫木和歌抄_為家~日文研HPより)
このめはる-はるのあらたを-うちかへし-おもひやみにし-ひとそこひしき
(古今和歌六帖~日文研HPより)
あしのねの-おふるあらたを-うちかへし-したにておもふ-こころあるらし
(信明集~日文研HPより)
ちきらすよ-あれたのさはに-かりこもの-おもひみたれて-そてぬらせとは
(為尹千首_雅縁~日文研HPより)
田中うちすぎ民宅うちすぎて遙々とゆけば、農夫ならび立ちて荒田を打つ聲、行雁の鳴きわたるが如し。
(海道記~バージニア大学HPより)
荒小田(あらをだ)
こほりたに-またうちとけぬ-あらをたを-あらすきかへす-はるはきにけり
(慶運法師集~日文研HPより)
あらをたを-かへすいまより-ひとしれす-おもひほにいてむ-ことをこそおもへ
(貫之集~日文研HPより)
あら小田も降春雨に水こめてよもきかくれにかはつ鳴なり
(祈雨百首~「群書類従11」)
やまかけや-つくりすてたる-あらをたの-こそのふるあとに-しけるはるくさ
(新撰和歌六帖_家良~日文研HPより)
つくりやらぬ-なつのあらをた-はらひかね-よもきなからや-いまかへすらむ
(夫木和歌抄_為相~日文研HPより)
あらをたを-かへすとみてし-ほともなく-とるやさなへは-うゑみててけり
(延文百首_公蔭女~日文研HPより)
あきをたに-いつかとおもひし-あらをたは-かりほすほとに-なりそしにける
(玉葉集_順徳院~日文研HPより)