ほっぷ すてっぷ

精神保健福祉士、元新聞記者。福祉仕事と育児で「兼業」中。名古屋在住の転勤族。

秋刀魚の味

2008-02-24 22:44:09 | Movie
「部屋で映画見るから」
ワインに一杯満たして部屋に上がる私に、
「下で一緒に見ようよぉーー」と父。
「何見るの?」と母。

「え、借りてきたのはポーランドの映画と、聞いたことのないアメリカのコメディで
 幸せのポートレートとかいうやつ。あ、そういえば
 『この男、凶暴につき』と『秋刀魚の味』も図書館で借りたわ。」

というわけで、一緒に「秋刀魚の味」を見た。

小津安二郎監督の代表作であるこの作品、
奇(く)しくも主人公は「みちこちゃん」24歳。岩下志摩。大変美人。
父や弟のために、気丈に「まだお嫁に行く気はないのよ」と言う。
父は今の幸せを噛みしめつつも、娘を嫁にやらねば、と思う。
それだけなのだが、なんとも染みる。
幸せは、「それが幸せなんだ」と決めてかかって、先手必勝で
勇気を出してみて初めて得られるものなのだと思った。
なんというか、そうあってほしいような気がする。

とくに、他人とその感想を言い合いたくないような、映画だな。

今日は、強風で電車が止まったり止まりそうになったりしながら
自分から友人に誘った落語を見に行って、
その子に合わせて落語の場所を出て、で即効で別れ、
手持ち無沙汰になって、でもそれでいいのだと思えるようになって、
本を買って家に帰って、親とワインを飲んだ、そんな一日だった。
けっこう、私の中では面白い一日だった。
同じ事象に対して、昨日と今日とで違う反応をしてる自分を
見たのだから、それは面白いといえると思う。
もう一本、映画見ようかな・・・本を読むには酔いすぎた感がある。