亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

流通量でドルを上回るユーロ、フセイン死刑執行

2006年12月30日 14時21分12秒 | 金市場
ECB(欧州中銀)とFRB(米連邦準備理事会)が28日に公表したデータによると、ユーロとドルの紙幣流通量でユーロがドルを上回っていることが明らかになった。本日の日経新聞が「経済・金融」面で取り上げているが、それによるとユーロドル相場で換算したユーロ紙幣の市中流通量は約8270億ドル(6280億ユーロ)。一方のドルは7827億ドルと400億ドルほどユーロの流通量が多いことがわかったというもの。大前提としてECBへの信認があるが、当のECBは物価が安定していることを受け入れられた理由のひとつに挙げている。物価が安定しているということは、通貨ユーロの価値が安定しているということ。一般には為替相場の変動を考えなくてもよいという利便性も大きな理由だろう。

フセインの死刑執行がトップニュースとして流れている。刑の確定から4日目というスピード執行が話題だが、旧体制のイメージを払拭して人心に区切りを付けるという政治的意味合いが強いのはいうまでもないが、賭けに出たということ。(表現は悪いが)どのみち混乱状態にあるわけで、これを切っ掛けにしたテロの活発化も想定してのものだろう。こうして米軍の(暫定的な)増派という現実的な動きが始まるのではないかと思う。11月の中間選挙後に出た超党派の「イラク研究グループ」による撤退案は現状に則してないということで後退するものと思われる。足元で核開発を一歩も譲らないイランに対する外交軋轢も高まっており年末年始は地政学的イベントが金市場を刺激する材料として注目度が高まってきた。

残すところ後2日というところで、家のほうの片付けに入るというドタバタ状態。暖冬に慣れていたので、普通の冬の気温が寒く感じる。

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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
大晦日なんですけどねぇ・・・ (いつも拝見しております)
2006-12-31 09:28:19
お疲れさまです。

また、株の話ですがよく上がっていると感心します。確かに外から入ってきているのかもしれませんが、国内は持ってる株を処分して乗ってる株に乗り換えているように感じます。
上がればいいのでしょうけど、ここから先はどうにもやりにくいですね。
あり得ない話でしょうけど、株が調整に入ったとして「金」が前回と同じくあとを追うのかという疑問にどのような解答を用意するのか来年に向けての楽しみがあります。
ドルに関しても何となく力強いとは言い切れませんね。ただそれ以上に円はどうなの?って思います。今朝の日経新聞に気になる記事がありましたね。グ○ソブがとうとう資金流出だとか?膨れあがったポジションにはハエやカがとまっただけではじけるとは先人の警句ですが、此度は如何に?まあそれ以上に大晦日に何やってんだかと自問自答しますね。お~、部屋が汚い。元旦に掃除でもするかな、そうもいかないか・・・ハァ
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大晦日ですね ()
2006-12-31 22:08:25
1日で1年分の紙を捨てました・・・というのは大袈裟ですね。グロソブは手数料欲しさの銀行が、さすがに販売に際し慎重姿勢を示しはじめたという側面がありそう。ないしはもっと手数料が稼げる「(様々複雑条件付)表面高利率投信」にシフトしたということも。来年は銀行の投信販売に金融庁のモノイイがつくことでしょう。
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あけましておめでとうございます (いつも拝見しております)
2007-01-01 04:01:10
新年となりました。
コメント感謝いたします。
掃除が終わって一段落とは笑えない話です。

ちなみに後者を支持したいですね。郵便局の投信参入によって小さいパイを奪い合う展開だとか・・・都銀の貸出残高減少を受け、儲け先も少なくなっているようです。
読売新聞に新年早々利上げ観測記事が出されました。悪い材料が揃いつつあるなかで、肝心の都銀株も昨年末はさえない動き。それにしても情報統制は一体どうなっているのでしょう。市場との対話と言っておきながら経済指標と関わりないこういう(意図的?)リークはどうしたものでしょうか?

ただ、正月なのに・・・季節感ないですねぇ・・・ちょっと一杯やって寝よ。
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