亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

ポルトガル入札通過

2011年01月12日 22時05分21秒 | 金融市場の話題

注目のポルトガルの国債入札がさきほど終わった。結果は以下のとおりで波乱はなかった。10年債の調達条件は7%未満となった。「入札は成功。80%が海外からのもの」とポルトガルの財務相がインタビューに答えたらしいが、どこが買ったんだろう。貢献度を狙って中国か?いずれにしても目先はクリアした。うがった見方をするならば、是が非でもここは成功させる必要があったことは確か。

 

2014年償還(4年債)
発行額:6.50億ユーロ
平均落札利回り:5.396%(4.041%)
応札倍率:2.6倍(2.8倍)

2020
年償還(10年債)
発行額:5.99億ユーロ
平均落札利回り:6.719%(6.806%)
応札倍率:3.2倍(2.1倍)

( )は前回

ポルトガルはスペイン共々この春4月以降の大量償還、借り換えが問題視されているところ。まだまだ登場する。

 

そのポルトガルだが、市場の不安心理を鎮静化するために厳しい緊縮財政を取っており、ポルトガル中銀自体がその緊縮策のために景気が2番底に向かう可能性大と警戒しているとされる。この先景気が後退するならば、それで果たして債務減らしは可能か・・・・というデフレ政策の正否がユーロ圏過剰債務国共通の課題になっている。拡大路線のFRBか緊縮のECBか?「デフォルト」という言葉を使わず、いまや「債務のリストラ(再構成)」と呼ばれるのだが、内実はデフォルトに変りはなくいずれやってきそうだ。


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