亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

NY金1800ドル、イベント多き今週  

2021年04月27日 22時46分31秒 | 金市場
米国関係でイベントの多い今週だが、まず本日27日間の日程で始まる米連邦公開市場委員会(FOMC)がある。そこに被るかたちで28日にバイデン大統領の施政方針演説がある。したがって28日はFOMCの声明文が発表され、パウエルFRB議長の記者会見が行われる同日に、バイデン政権による「アメリカン・ジョブズ・プラン」や「アメリカン・ファミリーズ・プラン」などの政策方針と財源にかかわる増税案などが語られることになりそうだ。パウエル議長が、どの程度政策内容を把握しているのか、そこはイエレン・パウエル体制が機能していると思われるのだが、この点でもパウエル議長の記者会見は興味深い。もちろんFRBは建前上は独立した機関ゆえに、記者質問で事前に財務長官には会ったかと問われれば、ないと答えるのだろう。もっとも、情報交換くらい問題はないが。

余談だが、かつてグリーンスパン元議長など、月に1回、国防長官と昼食を取っているとの記事を見かけたことがある。もっとも、当時は同時多発テロからイラク戦争に至るなど戦時経済の時代で、金融政策上も戦時行動の方向性を探る必要があるのだろうと、なるほどと思ったのだった。

話を戻すと、今回のFOMCでは、現在の大規模な金融緩和策を維持する見込みとなっている。3月の会合で示した見通しにもとづき経済の強い回復を見込む一方で、ワクチン普及の下でも回復は業種や業態により温度差が大きいことなどから、引き続き慎重な姿勢を示すものとみられる。パウエル議長の記者会見では、経済指標に力強さが出ているものの、単純な失業率の低下だけでなく包摂的な雇用の改善や、平均2%のインフレ達成には「程遠い」との、認識が繰り返されるのだろう。インフレ見通しに対する見解には金市場の関心は高いのは言うまでもない。

日本が祭日となる29日には米国の1-3月期GDP(国内総生産)速報値の発表も控えている。思い出したが本日27日は米7年債620億ドルの入札日。2月の入札が思わしくなく、国債売りを誘発し長期金利の急騰につながり株価の急落など荒れた経緯がある。

本日は夕刻16時30分から、ラジオNIKKEI「マーケット・トレンドPLUS」にスタジオ生出演だった。



さらに昨夜は、「亀井幸一郎のゴールド・ボイス」の音声バージョンを更新。
こちらのURLにて

https://anchor.fm/goldstreet1
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