亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

イエレン副議長の公聴会と株高

2013年11月15日 23時50分33秒 | 金融市場の話題

NY株式市場の主要指数のNYダウ30種平均もS&P500種平均も過去最高値の更新を続けている。日々発表される経済指標の結果に応じ上下動を繰り返しているが、下げ局面は積極的に拾われるような形で高水準を維持し、そのなかで高値の更新を続けるという展開。つまり決して急伸はしないのだが、ジワジワと最高値を更新する状況は、やはりカネ余りを意識せざるをえない。日本での株式の信用取引にあたる制度は米国にもあるが、NY市場では株式買い付けにかかわる融資残がこの9月に過去最大を更新する状況にある。(実質的な対応策を含め)FRBによる量的緩和策がそろそろ5年を経過しようとするなか、いわゆるイージーマネーが株式市場に流入しているのは、間違いない。また、過去のバーナンキFRB議長の発言からは、(カネ余りの反映であっても)株高による資産効果による景気の押し上げ効果は、弊害よりも効果が上回るということになっている。

14日のイエレン副議長の上院銀行委員会公聴会での発言は、ある部分でこの延長線上のものだった。

イエレン副議長は、量的緩和策について、そのコスト(≒リスク)と効果について、「現時点では、効果がコストを上回っていると考えている」としていた。つまり現行の政策は当面続ける意向のようだ。

ちなみに株式市場については、「株価は力強く上昇したが、採用している株価収益率(PER)に似た伝統的な価値評価指標でみると、まだバブルの状況ではない」としていた。この内容を受けてNY株はさらに上昇となりそうだ。年末に掛けての株高は、クリスマスシーズンの米国の消費者の購買意欲を刺激し背中を押すことになるのではないか。それが狙いと言えばうがち過ぎか。まさにバーナンキ路線の踏襲ということになりそうだ。

明日の午後は、大阪です。来てください。熱いですよ。

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