先週はFOMCというイベント週でもっぱら関心はそちらに向かったため目立たなかったが、インド関連のニュースが6月30日に出ていた。1-3月期のGDPが7%成長というもので市場の予想を上回る結果となった。代表的な株価指数であるSENSEXで見た場合年始と3~5月に調整局面があったものの、先週はこのニュースもあり新高値を更新7200ポイントを突破している。昨年4割以上上昇したが、年始からもここまで10%近い上昇率である。日本でのインド株投信ブームでの株価上昇にぶつける形で欧米筋の利食い売りが出たと思われるが、その調整局面から脱したというところか。前10-12月期のGDPの改定値も6.4%と上方修正されている。以前は成長にもムラがあったと記憶しているので高水準で安定しているといえる。いわゆる中産階級が育ってきているとされ、所得増が素直に消費の拡大につながっているようだ。1年前に誕生したマンモハン・シン政権は、当初こそ共産党などとの連立が嫌気されたが、その後の改革路線はバジパイ前政権を上回るような勢いがある。
かつて英エコノミスト誌が90年代の初めに「改革の設計士」と呼び、97年には「日経アジア賞」を受賞した経済通は、さらに国内のインフラ整備に注力するようで、大型プロジェクト目白押し状態となれば、さらに外資の流入がGDPを押し上げそうだ。それでも極度の貧しさと急成長というお決まりの不均衡を抱えるのはインドとて同じで、時に波乱はあるだろう。
まだまだ人口でもGDPベースでも農村の占める割合は大きく、6月から9月にかけてのモンスーンの結果が景気に影響するという意外な面をあわせ持つ国である。日本にない材料が潜んでいるので国内市場と同じ目線で見るのは危険だろう。ピーク時には年間800トン、いまでも500~600トンは購入する金消費大国の好調さは、地味な材料だが金価格にも影響を及ぼす要因でもある。
今週は6日からサミット、7日にはECB理事会、週末8日には米雇用統計。米国とイランの駆け引きも今後目立ち始めると思われ、それが戦後60年の国連改革案と重なり国際情勢は賑やかさ(?)を維持しそう。サミットは「ショー」だが、EU混乱後初の開催でもあり個別の首脳会談など合わせて空気の変化を感じさせるものか否か注目しようと思う。
かつて英エコノミスト誌が90年代の初めに「改革の設計士」と呼び、97年には「日経アジア賞」を受賞した経済通は、さらに国内のインフラ整備に注力するようで、大型プロジェクト目白押し状態となれば、さらに外資の流入がGDPを押し上げそうだ。それでも極度の貧しさと急成長というお決まりの不均衡を抱えるのはインドとて同じで、時に波乱はあるだろう。
まだまだ人口でもGDPベースでも農村の占める割合は大きく、6月から9月にかけてのモンスーンの結果が景気に影響するという意外な面をあわせ持つ国である。日本にない材料が潜んでいるので国内市場と同じ目線で見るのは危険だろう。ピーク時には年間800トン、いまでも500~600トンは購入する金消費大国の好調さは、地味な材料だが金価格にも影響を及ぼす要因でもある。
今週は6日からサミット、7日にはECB理事会、週末8日には米雇用統計。米国とイランの駆け引きも今後目立ち始めると思われ、それが戦後60年の国連改革案と重なり国際情勢は賑やかさ(?)を維持しそう。サミットは「ショー」だが、EU混乱後初の開催でもあり個別の首脳会談など合わせて空気の変化を感じさせるものか否か注目しようと思う。