亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

再び世界同時株安

2006年06月13日 17時59分53秒 | 金融市場の話題
株価の下げが再び急になってきた。先週前半の日本株の急落に際し仲間内では、週末のSQ明けで下げが一巡すると思って様子見を決め込んでいる投資家は、仮に来週さらに下げられると我慢も限界で総投げに入るのではないか?と話していた、その悪い方の見通しに進んでしまったようだ。大元のNY株が下げ止まらず、NYダウで5月10日以降の下げ幅850ドルは、その期間ともども2000年の下げ局面に匹敵する規模になってきた。今日、明日の物価指数の発表を控え、先売りということだが、数値が予想を下回れば急反発もありだろう。それにしてもアジアもそして先ほどから開き始めたヨーロッパも連鎖安状態。日本株の600円以上の下げは他市場へのインパクトもそれなりに無視できない規模だろう。とにかくグローバル化とIT化がこの同一性をもたらしたのだが、ほぼ3年にわたる上昇でまだ含み益を抱えている投資家も多く、そうした根雪のようなロング(買建て玉あるいは保有株)が利益確定で手仕舞いされている可能性もある。またこの下げに乗じて利益を上げようと、売り崩しに掛かった一群のファンドなどもありそうだ。中途半端に弱気に傾いた市場の勢いを、さらに背中を押すことで(心理的効果を利用して)流れを加速させ、稼ごうということ。こうなると心理戦の様相も帯びてくる。

一方で、この下げが本格的なインフレを読み始めたのであれば、金利水準の高止まりを受け企業業績にマイナスとなるわけで、主要国同時超緩和策という構造的な株価上昇要因の消滅を読むという需給の変化を反映したものとなる。まぁ、証券会社など一般的な解釈は、ここで3年に渡る上昇相場も国際的な金融環境の変化(最後は日銀の政策変更)を受け、やっと訪れた通常の調整であって、これまでのような一本調子では行かないまでも、再び上昇基調に戻るとみるのだろう。リスクはFED(FRB)の利上げが効き過ぎて住宅部門の急減速が起きること。実際に影響が出始めると予想以上に事態は進行する可能性があるのではと思う。これから外出予定で、ここで時間切れ。

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1 コメント

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これはいったいどうしたんだ! (fairlane)
2006-06-14 02:12:57
今Kitcoで$566です。金利のつかないGoldが売られてるということですか?しかし売ったところでその資金はどこにいくのか?



もう解らん。$427の現物持ちですから慌てませんが・・・



亀井先生の解説お願いします。しかし、これは異常でしょう。
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