亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

公的購入やその見通しも沈滞ムードに掻き消され

2010年02月25日 23時00分39秒 | 金市場
昨夜の続きになりそうだが、ドル安の材料になりそうなものが、ユーロの悪化でならない。弱さ比べでユーロに軍配が上がる状況のなかで、ドル側が良いわけでもないので、全般が不透明感のなかで沈滞ムード。しかし24日に発表された米1月の新築住宅販売件数は悪かった。年率換算で30万9000戸と市場予想の35万5000戸を大幅に下回る結果となった。前月比でも11.2%となり、過去最低水準となっていた昨年1月をさらに下回り1963年に調査を開始して以来の最低水準に沈んだ。当初昨年11月に終了する予定だった初回住宅購入者に対する税制優遇措置が4月に延長されたにもかかわらず落ちたのは政策効果が切れたということか。

FRBは3月で住宅ローン担保証券の買い取りを終えることになっているが、低迷が続く住宅市場を考えると3月のFOMCは判断が難しくなるのは必定。予定通り住宅ローン担保証券(RMBS)の買い取りをやめると夏にかけ住宅ローン金利が上昇すると見られる。4月に終わる優遇策は再延長か。

さきほど日本時間の午後10時半に発表された週間ベースの失業保険の新規申請件数の結果も悪かった。市場予想46万件のところ49.6万件に。先週も予想を上回る申請件数だったが、その先週の数字は47.3万人。つまり予想では前週から改善となっていた。このデータにユーロがやや反発しているが1.35ドルに届かぬ弱さ。最強通貨YENは対ドルで89.05円。

話は変って、昨日のロンドン午後のフィキシング(値決め)2回にわたり都合15トン程度のまとまった約定が見られ、中央銀行の買いが入ったのではないかとされていた。公的部門の関連では、第3次ワシントン協定の昨年9月27日以降の売却経過が発表されたが、ここまで1.6トンとみられ、ほとんど売却が出ていないことが判明している。ロイターがニューデリー・ムンバイ発のレポートとしてインド準備銀行(中銀)が引き続きIMFの売却予定金を買う公算が高いとしていた。こうしたニュースも沈滞ムードに掻き消されている。

土日の大阪出張を除き、先週末か連日事務所に午前2~3時まで詰めていて、さすがに疲れが出そう。

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6 コメント

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Unknown (まゆげ)
2010-02-26 09:22:43
安くしておいて買っておくんだね。
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Unknown (Unknown)
2010-02-26 10:27:45
やっぱどこも金持ってるってことですね
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Unknown (きんきん)
2010-02-26 12:58:32
中銀でろくに持ってないのは日本だけ。
まぁ経済が全く分かってないからね?
総裁と言えども単なるリーマンなのだ。
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Unknown (dd)
2010-02-26 17:22:16
日本も金の重要性はわかっているけど、アメリカがSTOPをかけているのでは?
滅びるまで米国債しか買わせてもらえない絶望的な状態。
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お国の為奮発 (さまよえる和人)
2010-02-26 19:01:42
日本国が金を買えないなら、我々国民がちょびちび買ってお国の為に備蓄するしかないか・・。
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Unknown (Unknown)
2010-02-26 19:29:35
>日本国が金を買えないなら、我々国民がちょびちび買ってお国の為に備蓄するしかないか・・。

 でしょうね。金価格を阿吽の呼吸で支配できないでしょうか。
 
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