亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

米金融政策(FOMC)現状維持

2009年06月25日 13時43分39秒 | 金市場
注目のFOMC(米連邦公開市場委員会)はゼロ金利政策の据え置きを決めた。同時に国債購入などの資金供給策も金額、期間ともに現状維持とした。市場には国債の購入規模の増額や期間延長の見通しもあったが、FRBは現状の政策の効果を見極めるという判断に落ち着いたと見られる。

足元で取られている“超”金融緩和策は危機対応型といえるが、その解消に向けた道筋を示すいわゆる「出口戦略」については「必要に応じて調整」とした。FRBは緩和策拡大も収束に向けた見通しの双方で動くに動けない状況に追いやられている。長期金利という市場の評価あるいは反応に戦々恐々。

NY市場の金価格は、FOMC声明文の発表前にファンドの買い攻勢に急騰、ショートカバー(売り建て玉の買い戻し)を巻き込む形で先物価格は一時944.4ドルまで上昇した。ロンドンの取引時間帯にECB(欧州中央銀行)による1年を期間とする債券買い取りによる資金供給の規模が伝えられたが、4422億ユーロ(約60兆円)と規模が大きかった。ユーロ圏も量的緩和策に乗り出していることを表すが、これがFOMCでの米国の量的緩和策の拡大をイメージさせファンドの先行買いにつながったとみられる。スイス中銀(スイス国立銀行)による介入と見られるスイス・フランの低目誘導があったことも急騰の背景にありそうだ。

本日夕刻5時からの日経CNBC「デリバティブ・ワールド」に登場します。楽観できない金融決算などいくつかのポイントを取り上げる予定。


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2 コメント

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fairlaneさん (K)
2009-06-26 15:33:26
盛り込みすぎて時間が押してしまったのです。したがって前半は言葉足らずというのが反省事項です。
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拝見しました (fairlane)
2009-06-25 20:32:53
日経CNBC、再放送で拝見しました
久々に先生の出演を見ましたが、かっこいいですね。洗練されております。

時間目一杯のようでかなり早口でしたが、もともと玄人向けの番組ですから大丈夫でしょう。

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