亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

金のみならずファンドは米債の売りポションも拡大

2018年08月30日 17時45分43秒 | 金融市場の話題
為替市場では主要通貨に対しドル安が続いているものの、そのドルより円が弱いことで、国内金価格には押し上げ要因となっている。つまりドル建て金価格に沿って、国内価格も動くという、このところ起きていなかった展開。ユーロは、このところのドイツを中心とする市況の改善もあり、29日はほぼ高値引け状態で1.17ドル台を回復。ドル指数はやや下げて94ポイント台半ば。高値圏での保ち合いといったところ。市場では、ファンドがドル買い、米国債売り(金利上昇見通し)、金売りに傾いており、これは相互に整合性のあるポジションでもある。

その中で、以前からここでも取り上げてきた米長短金利差の縮小(フラット化)や逆転(逆イールド)化が、先週のパウエル議長講演以降、話題に上っている。講演があった24日当日に10年債と2年債の差が20bp(0.2%)を割れ、0.187%と2007年以来の最接近となったことも関心を押し上げたとみられる。

そのファンドの米債ショートが、直近のデータ(21日時点)で10債先物の売り越しは70万514枚、2年債の売り越しは、9万7333枚で2週連続で60万枚を超え、CFTC(米商品先物取引委員会)が集計を1995年に開始して以来の最大となっている。1枚が10万ドルにつき、600億ドルの規模となる。ここに来てのフラット化で、ファンドの含み損は急拡大しておりブルームは、どこまで我慢できるか、と伝えている。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 恒例の中野サンプラザでのセ... | トップ | カネをもってカネの乱を制す »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

金融市場の話題」カテゴリの最新記事