週明けのJPX金も国内店頭価格も、まさに「通貨の凋落で金急騰が」続いている。
19日分のJPX金の高値は8129円に。現物の店頭小売価格は消費税込みで8967円と9000円台乗せが急接近。現在日本時間の19時25分だが、ここまでのところJPX金は夜間取引でさらに上値を伸ばし8160円まで付けている。 本日の日本時間午後は再び円が急落状態となり、127円抜けから一気に128円台に突入した。日銀も財務省も口先だけの対応しかできないことを見透かされており、金融当局の内容のない発言よりも、原油高騰を円売りの材料と捉え売りが加速している様相となっている。実物資産としてインフレ対応かつ無国籍通貨として通貨安対応の現地通貨建てゴールドの快進撃は続く。早くも8000円は通過点であることが示された。
ここに来て月刊誌や週刊誌が軒並みインフレ対応の投資特集に乗り出している。店頭に並ぶころには、さらに水準が上がっているのではないだろうか。
国内目線ではドル円の動きに目が行きがちだが、米10年債もけっこう激しく売られている。つまり利回りは急騰している。 こちらは5月以降のFOMCにて連続50bpの利上げを織り込み動きもあるが、むしろQT(資産縮小=ドル回収)を織り込みに掛かっているのではないかと思う。足元で10年債利回りは2.907%とついに2.9%を突破している。日本時間の午前にはドル指数(DXY)も101ポイントを突破した。20年3月、そう、新型コロナパンデミックで市場がパニックに陥り、みなドル確保に動いた際に記録した水準でもある。米長期金利が2.9%台でDXYが101となると、さすがにNY金は時間外で売られているが、それでも1980ドル前後を維持し滞留中。
なんだか、全般的にワサワサしていて、目先の転換点が近いのかという雰囲気ではある。
金については、3月のFOMCにて利上げへの転換が着手された後に上昇に転じるのではとしてきた。実際に、それはそうなった(よかった、よかった)。そして今は、5月のFOMCにてQTの決定が次の節目と見ているが、果たしてどうなるか。
しかし、これだけ一貫して強気を語っているにも関わらず、我が古い友人の中に、ゴールドのショートを抱え苦しんでいる輩がいるのですよ。もっとも、大勢に影響のない規模のようではあるけれど。見方が分かれているからこそ、相場は続く。
悲観の中で生まれた相場が懐疑の中で育つ。