亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

FRB内部でも揺れる見通し

2013年05月05日 23時55分47秒 | 金融市場の話題
この連休は30日帰国で海外、そこから1、2日とカレンダー通り仕事で3,4,5で原稿仕事と思っていたが3日は片付けや資料整理で1日終わってしまった。

連休の間にFOMCそして米4月の雇用統計と重要イベントを通過したが、雇用統計が予想より良かった以外は、他はパッとしなかった。ただしパッとしなかった他の経済指標を雇用統計がカバーした形となった。振れの大きい指標というのは、以前から知られているが、4月の雇用者数の増加は前月比16万5000人で、前回の8万8000人が上方修正された3月の13万8000人よりも多かった。2月に至っては、雇用者数の増加は上方修正の結果33万2000人で2010年5月以来の水準となった。前回は数値が下がったにも関わらず評価されなかった失業率も7.5%で改善とされた。労働参加率は変わっていないが、数値が下がったことが改善と解釈された。

これで5月1日のFOMCで新たに盛り込まれた、「労働市場とインフレ見通しの変化に伴い、委員会は適切な緩和政策を維持するために資産購入のペースを加速もしくは減速させる用意がある」との文言の「加速」の受け止め方は後退し、引き続きQE3終了方向の見方が台頭することに。

おそらくFRB内部でも見通しがつきにくい状況に至っているとみられる。とりわけ物価の上がりにくい状況が生まれていることが、バーナンキ議長の懸念事項として膨らんでいることだろう。

1480ドル台に買われていた金だが、雇用統計発表後には1455.40まで売り込まれた。ただし、流動的な環境を受け徐々に買戻しの動きに時間外では1470ドル台前半で終了。

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