昨日はここの更新作業をしている間に4月の米小売売上高が発表され、前月比で+0.1%とかろうじてプラスを維持した。昨夜は、最後に結果だけ書いた。市場予想は+0.4%で前月は(上方修正され)+1.5%だったので「減速」と書いた。小売売上高につながる個人消費は、いうまでもなく米国景気の中心にすわるもの。イエレンFRB議長も指摘しているように住宅分野の回復が思うように行っていないだけに、個人消費の重要性は以前にも増して上がっているわけだ。
まぁ、3月の+1.5%が予想外の出来といった内容であって(実際に4年ぶりの伸び)、それとの比較で+0.1%は見劣りするが前の月にバーが上がっているわけでマイナスにならなかったということは、高水準を維持しているからいいではないか・・・・と思うが、それは通らないようだ。
結果を受けたWSJ(ウォール・ストリート・ジャーナル紙)の論調など、(横ばいになったことが)「寒波による消費低迷からの回復が勢いを失おうとしている」とされ、「長期的な低迷傾向へ回帰する可能性があることが示された」となっていた。となるとゼロ金利解除のタイミングは、そう簡単にやって来ないわけで、ならばカネ余りは続くわけで“適温経済(ゴルディロックス)”の中で株高が続くと言わんばかりの、NY株の連日の過去最高値更新ということか。
エンジンの回転数(回復テンポ)が上がらないのは、金融危機後の経済の定番。それよりも不思議なのは景気循環のピークアウトがなかなか来ないこと。もう一安心、よかろうとブレーキを踏んだ(緊縮財政)とたん、奈落へ真っ逆さまというのが、大恐慌時1930年代に米国で起きたこと。今に焼き直すならブレーキは「緊縮財政」ではなく「早すぎるゼロ金利解除」ということか。
13日はドイツの欧州経済センター(ZEW)が発表した5月のドイツZEW景気期待指数が前月の43.2から33.1に低下。低下は5ヵ月連続で約1年半ぶりの水準とされていた。ドイツは知られているようにユーロ圏ではほぼ独り勝ち状態の国。こうなるといよいよECBも追加緩和という流れに近づくが、日銀はアクセルを踏んでいるのでECBが加わると、流れはどうなるか。
それにしても、波乱を起こさずにどう始末をつけるのか・・・。
どのバブルから弾けるかという問題のように思う・
南アでは鉱山労組の組合員の間でプラチナ鉱山ストに対する温度差が生まれ、ゴタゴタが広がってきている様子。PGM(白金系金属)の上昇が目立っている。