亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

アングロ・アメリカンに中国資本

2006年11月13日 17時47分13秒 | 金市場
先週末の中国人民銀行総裁の外貨準備多様化の具体的プラン有りという発言は、以前からの動きを述べ「他の中銀もやってるように」、ということで差し迫ったものではないのではとしたが、やはりその辺りの解釈に落ち着きそう。金準備積み増しの可能性はもちろん否定しないが、材料としては事後的に発表される類のものなので、今回の発言なども判断材料として今後の動きを注視ということ。タイミングとしては、米中間選挙も終わり今後の民主党主導の議会を牽制したものという捉え方もできる。外貨準備1兆ドルともなると、その発言ひとつで米国金融市場を揺さぶることもできるわけだ。ところで本日、中国関係で目に留まったのが南ア最大の金鉱山会社アングロ・ゴールド・アシャンティの親会社のアングロ・アメリカンの株式を中国資本が10億ドル程取得というもの。アングロ・アメリカンというとダイヤモンドで有名なデビアスの兄弟会社だが、金もプラチナも傘下にあるところ。アフリカ資源への中国のアクセスの仕方は直接的な買い付けから資本参加という方向まで広がりつつあるということを示す(当たり前といえば当たり前だけど・・)。今回の取引での持ち株は2%程度のようだが、創業家であるオッペンハイマー家から株が放出されているのが注目の的になっている。まぁ足元の金価格にはあまり関係のない話だが、こういう流れも頭の隅に置いておくと、他のニュースが流れたときに、意外な繋がりが浮上したりするわけですねぇ。点と点を結んで線に、線と線で面に、そのうち面と面で立体(3D)にということ。いずれにしても中国の急増する資本をテコにした資源の囲い込みはまだまだこれからということ。

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