先月、次期FRB議長にベン・バーナンキCEA委員長が指名された際に、「これでマーケットの(資金)回転率が上がりそう。年末に向け一山来るのは株式市場ではないか」・・・としたのが10月25日のことだった。運用各社、各人(ファンドマネジャーから個人まで)ともに比較的稼ぎ易い今のうちと思っているのだろう。ハリケーン復興資金の投下で米国の景気の力強さは当面続くし、足元でヨーロッパはよろよろしているだけに、資金は(とりわけ日本発)米国へ向かい、ドルは強く、株価も戻している。日本株の再びの意外性発揮も続く。ここまで手探り状態だったFED(米中銀)も、いよいよ自信を深め、利上げ継続の意を固めた。インフレ阻止を謳いあげるのは、現実対応ではなく、(インフレ)期待を押さえ込みたいからだろう。12月13日、そして年始1月31日とFOMC(連邦公開市場委員会)は続く。そして1月31日でグリーンスパン議長の降板。次は3月28日。なんと2ヵ月近く新議長の下で間が空くという“歴史の綾”。それでなくとも政策手腕を問われる局面での、この“間合い”は、思惑の発生余地を示すのではないか。考えれば、それまでに4.5%の水準になっているとすると、復興需要から強めに出る景気を考えると、更に利上げに向かうのか?その時の住宅市場は?GMは?難しい判断を迫られるね。その段階で「上げないこと」が、見通しを暗くする。これまでのやり方のしっぺ返しかな。
ドル高のなかでNY金市場は案の上、457ドルどころの窓埋めで反転している。ここまでのところ450割れは回避。そこまでの下げを待っている向きが多いだけに、なかなかそこまでは・・・という展開。
先週末は470ドル近辺まで来た。近い将来の金利水準や株価の予見に、先物市場の指数の動きを用いるのはプロの間では一般化しているが、金価格を見る人は少ない。2000年に至る過去十数年にわたり指数としての機能を失っていたから当然といえば当然だろう。しかし、この金市場の強さには注意を払うべきではないか。今の段階では主要通貨(建て資産)に対する、そこはかとない不信というところか。まぁ、運用者が必ずしもそこまで意識しているわけではないが、結局は金高が並立するというのは、そういうことだろう。投資のテキストブックでは「絶対的価値」などと表現されるが、その値位置を計るモノサシがないだけに、取留めのない世界でもある。だから面白いと言えるんだけどね。
ドル高のなかでNY金市場は案の上、457ドルどころの窓埋めで反転している。ここまでのところ450割れは回避。そこまでの下げを待っている向きが多いだけに、なかなかそこまでは・・・という展開。
先週末は470ドル近辺まで来た。近い将来の金利水準や株価の予見に、先物市場の指数の動きを用いるのはプロの間では一般化しているが、金価格を見る人は少ない。2000年に至る過去十数年にわたり指数としての機能を失っていたから当然といえば当然だろう。しかし、この金市場の強さには注意を払うべきではないか。今の段階では主要通貨(建て資産)に対する、そこはかとない不信というところか。まぁ、運用者が必ずしもそこまで意識しているわけではないが、結局は金高が並立するというのは、そういうことだろう。投資のテキストブックでは「絶対的価値」などと表現されるが、その値位置を計るモノサシがないだけに、取留めのない世界でもある。だから面白いと言えるんだけどね。