利益確定売りに押されながらも続伸となったNY金価格。7日の時点で10連騰は2018年年初(2017年12月20日から2018年1月5日まで)の11連騰以来のもの。年末高はこのところの習いではある。
年始早々の中東情勢緊迫による上げという点では、先週米軍のピンポイント攻撃の話を見てすぐに思い出したのが2016年年初の相場。この年のNYの発会は4日だったが、サウジが突如イランとの断交を発表したことに反応し騰勢を強め、そこに北朝鮮が水爆実験などという話も加わって4営業日で50ドルほど値を上げ、前月にFRBが利上げに着手との話で安値を叩いていたNY金は息を吹き返すきっかけとなったのだった。
この年は1月下旬に日銀がマイナス金利の採用を掲げ、(珍しく日本初の材料で)そこそこの押し上げ材料に。そうこうしていたら2月に入り、WTIが20ドル台まで叩き売られるなど原油安からシェールがらみのジャンク債(いまはハイイールド債)が売られシェール会社チェサピークの破たんの話やら大陸欧州ではドイツ銀がヤバイらしいという話まで加わり1日で40ドルほど急騰。アレレと思っていたなら、翌々日に時のイエレンFRB議長が議会証言にて3月の利上げはいたしません!とハッキリは言わなかったけれど見送りを強く示唆。それで金市場はお祭り騒ぎとなり1日で53ドルも上昇。結局、年の暮れには1060.20ドルだったNY金は、2月11日には1247.80ドルになっていて、ザラバの高値は1263.90ドルだった。FRB利上げサイクル開始で金は奈落に落ちると言ってたのはどこの誰や!という展開。ちなみに私ではありません。
この日は日本は建国記念日の旗日。府中駅伝に参加するという友人の会社の応援に出向き、応援しながらスマホでレートチェックしていてアジア時間から動きが出ていたので記憶は鮮明。
話のついでにそのまま書くと、そこからはレンジ相場ながらしぶとく1200ドル台を維持し、日本が連休中の5月初めに1300ドル台乗せに。
ここから多くの方々の記憶に新しいイベントに遭遇することになりまする。その前にまず5月の米雇用統計が波乱要因に。6月第1金曜日に発表された前月比のNFP(非農業部門就業者数)は市場予想16万5000人増に対し3万8000人の大ずっこけ。これで1日30ドルほど急騰。そして迎えた6月24日のアジア時間。前日に国民投票を行った英国の結果判明でなんと!離脱ということに。アジアの寄り付き1254.30ドルがすっ飛び1362.60ドルに。寄り後の安値が1252.50ドルだったので110ドルの落差。そこから事態が落ち着く10月初めまではNY金は1300ドル台に滞留し、7月6日にはザラバで1377.50ドルまで買われることに。この高値は今年の6月に突破されるまで約3年にわたり直近の高値として君臨することになったのでした。約半年前の価格からすると310ドルほどの上昇。想定外の中東の地政学要因で始まったのは今年も同じ、さてどうなるか。この項オシマイ。
さて、本日の相場。イランによる報復攻撃は想定内のもの。本格的な戦争は望んでおらず、国内向けのガス抜きの様相。後は米国サイドがどこまで抑制的な行動を取るかにかかっており、日本時間の今夜、米国(トランプ大統領)がどんなスタンスを示すか。もっとも、双方ともに戦争をしたい輩はいるわけで、予断は許しませぬが。
もとより中長期的の上昇トレンドは続くと見るが、目先は本日の1600ドル超でいったん休止で切り上げたレンジ入りの可能性も。ところで年明け以降もFRBの大量資金供給が続いており、7日も翌日物から14日物あわせて1000憶ドル(11兆円)もの放出。基本的には、こうした金融市場の動きがNY金をサポートしている。この点では米イラン間の緊張は、足元の金市場のいわばノイズのような材料か。それでも保合い放れを決定づけたのは確か。
年始早々の中東情勢緊迫による上げという点では、先週米軍のピンポイント攻撃の話を見てすぐに思い出したのが2016年年初の相場。この年のNYの発会は4日だったが、サウジが突如イランとの断交を発表したことに反応し騰勢を強め、そこに北朝鮮が水爆実験などという話も加わって4営業日で50ドルほど値を上げ、前月にFRBが利上げに着手との話で安値を叩いていたNY金は息を吹き返すきっかけとなったのだった。
この年は1月下旬に日銀がマイナス金利の採用を掲げ、(珍しく日本初の材料で)そこそこの押し上げ材料に。そうこうしていたら2月に入り、WTIが20ドル台まで叩き売られるなど原油安からシェールがらみのジャンク債(いまはハイイールド債)が売られシェール会社チェサピークの破たんの話やら大陸欧州ではドイツ銀がヤバイらしいという話まで加わり1日で40ドルほど急騰。アレレと思っていたなら、翌々日に時のイエレンFRB議長が議会証言にて3月の利上げはいたしません!とハッキリは言わなかったけれど見送りを強く示唆。それで金市場はお祭り騒ぎとなり1日で53ドルも上昇。結局、年の暮れには1060.20ドルだったNY金は、2月11日には1247.80ドルになっていて、ザラバの高値は1263.90ドルだった。FRB利上げサイクル開始で金は奈落に落ちると言ってたのはどこの誰や!という展開。ちなみに私ではありません。
この日は日本は建国記念日の旗日。府中駅伝に参加するという友人の会社の応援に出向き、応援しながらスマホでレートチェックしていてアジア時間から動きが出ていたので記憶は鮮明。
話のついでにそのまま書くと、そこからはレンジ相場ながらしぶとく1200ドル台を維持し、日本が連休中の5月初めに1300ドル台乗せに。
ここから多くの方々の記憶に新しいイベントに遭遇することになりまする。その前にまず5月の米雇用統計が波乱要因に。6月第1金曜日に発表された前月比のNFP(非農業部門就業者数)は市場予想16万5000人増に対し3万8000人の大ずっこけ。これで1日30ドルほど急騰。そして迎えた6月24日のアジア時間。前日に国民投票を行った英国の結果判明でなんと!離脱ということに。アジアの寄り付き1254.30ドルがすっ飛び1362.60ドルに。寄り後の安値が1252.50ドルだったので110ドルの落差。そこから事態が落ち着く10月初めまではNY金は1300ドル台に滞留し、7月6日にはザラバで1377.50ドルまで買われることに。この高値は今年の6月に突破されるまで約3年にわたり直近の高値として君臨することになったのでした。約半年前の価格からすると310ドルほどの上昇。想定外の中東の地政学要因で始まったのは今年も同じ、さてどうなるか。この項オシマイ。
さて、本日の相場。イランによる報復攻撃は想定内のもの。本格的な戦争は望んでおらず、国内向けのガス抜きの様相。後は米国サイドがどこまで抑制的な行動を取るかにかかっており、日本時間の今夜、米国(トランプ大統領)がどんなスタンスを示すか。もっとも、双方ともに戦争をしたい輩はいるわけで、予断は許しませぬが。
もとより中長期的の上昇トレンドは続くと見るが、目先は本日の1600ドル超でいったん休止で切り上げたレンジ入りの可能性も。ところで年明け以降もFRBの大量資金供給が続いており、7日も翌日物から14日物あわせて1000憶ドル(11兆円)もの放出。基本的には、こうした金融市場の動きがNY金をサポートしている。この点では米イラン間の緊張は、足元の金市場のいわばノイズのような材料か。それでも保合い放れを決定づけたのは確か。