亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

緩和策の継続が必要との発言で、金続伸へ

2012年03月26日 23時46分27秒 | 金市場
今週も米国を中心に主要な経済指標の発表となると多くない。ケースシラー住宅価格指数や耐久消費財などがある程度。バーナンキ議長の講演も予定されていた。すでにこの時間には、終了して発言内容が伝わっているが、失業率の更なる低下には、緩和的な政策の継続が必要というもので、金価格は敏感に反応することになっている。

このところの失業率の改善はもちろん歓迎だが、それは「2008年終わりから09年にかけて起きた異例の大量解雇傾向の反動を映しており、ただし、それも概ね終了」という受け止め方で、さらなる改善には、「需要のより迅速な拡大が必要となる公算が大きい」と。そして「このようなプロセスは緩和的政策の継続によって支えることができる」と。

ほれほれ、2月29日の議会証言後のQEⅢへの言及なしとかで急落した相場は、ファンドの(市場心理の悪化を利用した)売り仕掛けの結果という内容を書いたが、やはり、発言内容はあそこまで売り込むようなものではなかったということ。しかし、結果的には、あの投げで金市場はずいぶん軽くなったのも事実で、週末に取り上げたようにネット・ロングは3週間で200トンほど減って、いまや400トン程度。これは薄商いの中、ファンドの投げで急落した年末の規模と同じ。ネットの買い建玉は振り出しに戻ったが、価格はその水準より100ドル高いところに位置しているということ。整理一巡で動きが出る際の、スタート地点が高いということになる。

いずれにしても、これから4月以降に発表される米国マクロデータが焦点。ユーロ圏では、「スペイン」が関心の対象となる。

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