亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

相対比較での資金配分の危うさ

2014年08月11日 21時58分25秒 | 金融市場の話題
週末は久々に和歌山で本格的な(?)台風に遭遇した。進路としては四国への上陸が予想されていたし、実際にそうなったが、となると和歌山は台風の右半円に入る。小さいころから父親に「台風の右半円は危険なんだ」と教えられ、理由も教えられたがピンとこなかったのは関心の対象がもっと別のところにあったからだろう。ただ「右側は危険」ということだけは、記憶された。長じて学校でその理由を習い、なるほど・・・・と。いずれにしても右半円だった。で、気象庁の予報通りのコースをたどったので、右半円とはいえ距離的にはかなり離れているから、そうたいしたことは無かろうと高をくくっていたら、これが結構な風になったので驚いた。油断は禁物。

さて週明けだが、先週から地政学リスク、地政学リスクと騒がしくなってきたが、もとより足元の流れは一過性の“有事”ではないわけで、安定には時間がかかるし、さらに不安定度(?)が増す可能性のあるイベントが進行中という以前からの認識は変わらず。

先週末は、ついにドイツ国債が1.023%と過去最低の利回りを更新した。それだけ買われているわけだが、反対側でドイツ株この場合、指数だが「ドイツDAX」は1ヵ月ちょい前の7月3日に過去最高値を更新したばかりだが、その高値から先週末は一時11%安まで売られることになった。ただ、週明けの取引では日経平均同様、急反発となっているようだ。ロシアの国防省がウクライナ東部国境での軍事演習を終えて一部は引き上げ開始と発表したことを好感ということのようだが、これとて不透明材料につき、その実はワカラン。しかし、そういったことを手掛かり材料にして買い戻すほど運用難のマネーが市場に溢れているということか。

話を国債に戻すと、ドイツ国債が過去最低利回り(つまり過去最高価格に上昇)となったことで、2.4%台の米国債が魅力的な投資対象となったのだそうな。確かに言われてみれば、その通り。しかし、だから米国債はもっと買えるということで週末は一時2.35%と昨年の6月20日以来の低水準というのだが、これはオカシイ。どうもヘッジファンドのプログラムの中でこうした相対比較での売り買いの判断をするものがあるようなのだが、こうした動きを進めている内にまさにバブルの領域に踏み込んでいると思われる。スピードは遅いものの米国の回復が続き、政策変更が射程に入るのであれば、一般的にはここまで買えないわけで、それを相対比較で買えるとするのは、行き過ぎを生み出すことになるし、その域に入っているということだと思う。

もっとも、自分は利上げは簡単ではないと思っているので、そうは売られない、つまり金利はそう上がらないと思っている。そうした考え方で買うという捉え方もあるが、どうも相対的な判断のようだ。

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